#695 労務論18|フレックスタイムとは?
本日は「フレックス(フレックスタイム)」という働き方について紹介しましょう。
フレックスとは?
フレックスタイム制は所定の労働時間の範囲であれば従業員が始業時間と就業時間を自由に決められる変形労働時間制のことです。 最近広まりつつある新しい働き方の1つで、働き方改革やテレワークの採用によって導入する企業が増えてきました。
ちなみに我々の世代は「ろくでなしBLUES」の米示のこの説明でこのフレックスというワードを知った人が多いでしょう。
ちなみに「flex(フレックス)」は、「関節などを曲げること」「筋肉を収縮させること」の動詞の意味ですが、名詞の「折れることなく曲がる材料や屈曲性」という意味を持っています。
で、これをもう少し分かりやすく言うと「物事を柔軟に扱う様子」と、かみ砕けるんですね。
これが柔軟な働き方を示す「フレックス」として使われるようになりました。
フレックスを導入する企業
このフレックスも2種類ありまして、要は「コアタイム」というものを設けるスタイルか、完全フレックスかというスタイルです。
1.コアタイムがあるフレックス
開始も終了も何時でもいいけど、「10時から15時の間は絶対働いてね」など、決められた時間(コアタイム)は絶対働いてねというルールです。
このコアタイム内に全社員参加のMTGを入れたりすることが多いです。
故に、6時から15時まで働く社員もいれば、10時から19時まで働く社員もいるという感じですね。
2. 完全フレックス
上記の「コアタイム」が無いイメージですね。
故に、7時から13時の社員もいれば、14時から22時という社員もいたりですし、月曜は6時から22時まで働いて、火曜日は15時から18時だけ働くみたいなこともできたりするスタイルですね。
基本的には月の営業日×8時間なので、20営業日であれば160時間を、20日で好きに組み合わせて使って下さいという考え方なのですが、もちろん深夜残業などは該当するのでその点管理者は要注意ですね。
てな感じで一般の企業より大分ゆるいんですが、その分責任はしっかり負わなければなりません。
フレックスタイムの導入割合
そんなフレックスはどれくらいの会社で導入されているのでしょうか?
d's Journalの「フレックスタイム制を簡単解説!調査に基づく84社の実態も紹介」記事では、全体の5.6%の導入とのことで、20社に1社くらいの割合にとどまるようですね。
統計を見るとなかなか面白く「1,000人以上の大企業」であれば24.4%と、4社に1社がフレックス導入してい事が伺えます。
まぁ、そもそもフレックスができない仕事とかもあったりするんですけど、大企業はその辺の補完・補填ができるのに対し、中小企業は厳しかったりするという因果関係もありそうですね。
ちなみに業種で言うと「通信業」などが一番フレックスができる企業割合が多いようです(逆に難しいのは「医療・福祉」「建設業」とか)
フレックスタイムのメリット
そんなフレックスのメリットは下記の通りですね。
1. プライベートを重視できる
コアタイムの在り方にもよりますが、フレックスが可能になる事で「午前中に病院に行く」「夕方からライブに行く」とかが、有休・半休とかを使わずとも自分の都合でできるのは大きいですね。
2. 遅刻と言う概念が起きにくい
毎日固定の出退勤時間があるわけでないので、「遅刻」という概念が生まれにくいんです。
厳密にはコアタイムの時間の遅刻とかはNGなんですが、遅刻をしても結局、月に働かなければならない労働時間さえしっかり越えていたら、減給されることも無いかなと思います(企業によるかもですが)
3.会社目線で見ればコストカットも可能
後述しますが「残業」の概念が薄いので、恐らくフレックスの方が人件費は抑えられるすることができる気がします。
フレックスタイムのデメリット
1.残業代を貰えない
上記の遅刻が無いに相反してですが、遅刻同様に勤務終了時間が無い分「残業」という概念も発生しにくいのが実情です。
+みなし残業ルールを併用されることが多いので、残業代はあまり期待しない方がいいかもですね。
2.「うわ、こいついないの?」が起きやすい
打合せをしたいと思っていた社員が自分の働く時間と合わず、なかなかMTGが設定しずらいというのもデメリットとして挙げられますね。
フレックスあるあるです。
3. 管理コストはなかなかパワーが必要
マネージャー目線で言うと、メンバーが自由な分、管理レベルは高くなければなりません。
故に、マネージャーは管理能力が問われますね。
まとめ
そんな感じですが、個人的には10年くらいフレックスで働いているので、もうフレックスがなければ働けない身体になってしまっております、が!
新卒社会人がいきなりフレックスと言うのも違う気がしますね(リモートにも言えますが)
ある程度社会人経験をGETしてからフレックスやリモートワークをするべきと、昭和生まれの僕ちゃんとしては思う感じですね!以上!
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