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粗品と私と星名美怜 #1
出席番号ラッキー7 星名美怜です!
何度も聞いたこの自己紹介も、もう二度と、聞くことはできないのです。
粗品。お笑いコンビ「霜降り明星」のツッコミであり、私の好きな芸人です。
星名美怜。女性アイドルグループ「私立恵比寿中学(えびちゅう・エビ中)」の元メンバーであり、私の好きな人です(本当は「私の好きなアイドル」と書く気満々だったのですが、2024年11月25日に私立恵比寿中学を電撃脱退(契約終了)したため、このような書き方になっています。芸能活動を続けるかどうかも不明なため、単に「好きな人」と書いています)。
星名美怜の14年間のアイドル人生のうち、私が応援できたのは最後の10ヶ月ほどしかありません。そんな新規の私でも彼女のエビ中脱退は、本当に本当にショックでした。今も余裕でショックです。夢に彼女が出てきて、目覚めて絶望するのを繰り返す日々です。元メンバーという表記をする日がこんなに早く来るなんて、それこそ夢にも思いませんでした。
この記事は、そんな私が気持ちの区切りをつけるために、私が星名美怜とどのように出会って、どのようにここまで好きになったのかを時系列に沿ってまとめるためのものです。ゆえに、彼女の活躍を客観的な視点でまとめるのではなく、徹底的に私の視点からのみ語ります。また、グループ全体に関することよりも、彼女に関わることだけに絞って記します。
それならば、どうしてここに粗品が関わってくるのかというのが当然の疑問として浮かぶと思います。たしかに客観的事実としては、仲良いとか、親密な交流があるとかでは全くありません。しかし、私が私の視点で星名美怜を語る際に、ここは避けては通れないのです。先に言ってしまうと、私とアイドルとしての星名美怜の歴史は、粗品から始まり、粗品で終わるのです。そんな人間はさすがにこの世で私しかいないだろうと思うので、その特殊性も含めてここに記録として残しておこうと筆を取りました。
それでは早速、本題に入ります。
※普段は「美怜ちゃん」と呼んでいるのですが、この記事では「星名美怜」という呼び方も使います。「美怜ちゃん」と書くと一気に文章がくだけてしまい、真面目なパートでは少し書きにくいためです。普段から偉そうに呼び捨てしているわけではないので悪しからず。「ゆのぴ」「小久保柚乃」などの使い分けも同様。
仮契約 チンチロでイジられるアイドル
まず前提知識の説明から。粗品のYoutubeチャンネルのキラーコンテンツの一つに「ギャンブル四兄弟」というのがあります。粗品が仲良くしている後輩(シモリュウ(前田・シモタ)、ダブルヒガシ大東)とチンチロや麻雀をするという至ってシンプルな企画ですが、これがもう、とんでもなく面白い。特に私は彼らのチンチロが大好きなのですが、最近ではYoutubeの枠を飛び出して、四人がステージでサイコロを振るだけのチンチロライブが2023年12月には日本武道館にて、2024年11月には横浜アリーナにて開催されました。この二公演は私も観客として観に行きましたが、想像をダブルスコアで上回るほどの面白さでした。席もしっかりパンパンに埋まっていました。
まあそんなチンチロなのですが、当然ギャンブル(チンチロはギャンブルではないです!!)を好きな層がライブを観に来るため、客層は終わり果てています。体感半数くらいは規制退場に従いませんし、喫煙所は長蛇の列。真っ黒な服装の男性と、歌舞伎町にいそうな濃いメイクの女性。そもそもチケット抽選の段階で、決済エラーになる債務者が多数発生する始末です。治安は激悪。当然けなしたいのではなく、私はそのようなファン層まで含めて丸ごとこの興行を愛しているのだということは一応断っておきます。
とにかくここでは、粗品の「チンチロ」というカルト的人気を誇るコンテンツが存在し、その治安が(エンタメとして笑いになるレベルで)激悪だというのを感じていただければOKです。
2024年1月。詳細はまた別記事にて書こうと思いますが、ひょんなことからエビ中に急激にハマりました。寝る前に絶対「仮契約のシンデレラ」(ebichu pride)を観て寝る毎日です。
そんな中、テレ東「あのちゃんの電電電波♪」に、ゲストとして私立恵比寿中学が出演することになりました。粗品は(ササキの声として)「電電電波」のレギュラーを務めています。好きになりかけているアイドルが、ちょうどそのタイミングで好きな芸人と絡んでくれるというわけで、個人的にかなり興奮して視聴しました。
この段階では、エビ中メンバーの顔と名前が全く一致していません。この回の企画が「紛れ込んだ偽エビ中を当てろ!」というものだったのですが、本当に誰が偽物か分からなかったレベルです。
そんな企画の中のひとくだりで、「粗品のポーズといえば!」というお題がエビ中に出されました。無難に10人中9人が粗品のツッコミポーズ(右手を前に出すやつ)をする中、一人だけ、よくわからないポーズをしています。
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当然、それが何のポーズなのか聞かれる流れになり、彼女はこう答えたのです。
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電撃が走りました。この放送の一ヶ月前にチンチロ武道館を観に行ったばかりで、私の中のチンチロ熱が高まりに高まっていたところに、沼りかけアイドルからのチンチロ視聴表明。一瞬で名前と顔を覚えました。星名美怜。人生初めての「推し」が決定した瞬間でした。そして、毎日観てる「仮契約」のサムネの子だ!!!!と気づきます。彼女との仮契約が締結された瞬間です。
それからというもの、彼女のことを調べれば調べるほどに、その「治安の悪さ」(褒めてます!!)と「お姫様感」とのギャップに惹かれていきました。元々チンチロを観ているという変な入り口から好きになったわけですから、過去のスキャンダルもむしろ好印象です。当時リアルタイムで推していたファンからしたらこの感情は理解不能かもしれません。しかし、そもそもアイドル文化自体に疎い私にとっては、そのくらいハラハラ感があった方が面白い。そのくらいの感覚で最初は見ていました。どこか外様というか、外から俯瞰してアイドルを見ている感じです。スキャンダルって外から見ている分にはめちゃくちゃ面白いので。
「電電電波」でのチンチロポーズについて今改めて振り返ると、彼女の「目立ちたがり」属性と「賢さ」属性もうまいこと表れていたように思います。一人だけ違うポーズをすれば目立ちますし、番組も盛り上がります。そこで即チンチロのポーズというズラし方が可能な頭の回転の速さ。彼女のバラエティ適性を象徴するようなくだりだったと言えるのではないでしょうか。
星名美怜史のお勉強
インターネットを駆使し、公式非公式含めてさまざまな情報に触れまくりました。
激辛好き
笑ってごまかす、許されようとする習性
「坂道」に対する率直すぎる思いの吐露
などなど、、、。わかる人にはわかると思いますが、矢口真里と岡野陽一に向かってなされた「坂道」に関する言及は本当に何回見たかわかりません。あれはちょっとおもしろすぎます。あくまで真面目に懇願している感じも、声のトーンも、何もかもが完璧です(彩ちゃんがブレーキをかけるのではなく乗っかりまくるのもかなり面白い)。
「アイドルに対して、心から面白いという感情で笑うことができる」というのは大きな気づきでした。好きになったから面白いと思うのか、面白いから好きなのかはよくわかりませんが、美怜ちゃんをはじめ、エビ中のメンバーに何度笑わされたかわかりません。この頃には、生活の中に徐々にエビ中が浸透してきていたように思います。
POP UP@原宿 あと少しで、、、!
2024年5月。エビ中を知ってから4ヶ月ほど経過しました。春ツアー(7月TDCH)に申し込むためファンクラブに入り、暇さえあれば過去の映像を漁り、現場には行けていないものの、ズブズブとエビ中の沼に入り込んでいきました。Stationheadとかいう謎のアプリで行われた配信で美怜ちゃんにコメントを拾ってもらって、嬉しかったことを覚えています。
5月上旬に、エビ中が原宿でPOP UP SHOPを開催しました。初めてのグッズを手にいれるチャンスです。普段滅多に行かない原宿に足を運びました。
タオルと生写真を買い、店を出て、帰りの電車に乗り、インスタを開いた瞬間。とてつもない後悔と絶望が私を襲いました。私が店を出たおそらく10分くらい後に、星名美怜・小久保柚乃・桜井えまがゲリラ的に店に来ていたというのです。もう少しあの場に留まっていれば。とんでもない脱力感でした。行ったちょうどその日に美怜ちゃんが来るというミラクル。これはこれですごいことです。しかし、その場には居合わせられないという引きの悪さ。
本人を是が非でも生で観たい。ライブでも握手会でもなんでも良い。そんな気持ちがより強まった一日でした。
人生初の握手会 最悪な立ち回り
2024年6月。
エビ中に関する時間モデル分析を試みたnote記事(↑)を上げたのがこのあたりです。相変わらず在宅で楽しむ日々。
そんな感じで「一ヶ月後の春ツアーが楽しみだな〜」と思っていたら、急に握手会なるイベントが発生しました。その日はちょうど予定がなく、フラッと行ったら普通に会えてしまいます。先月の無念があったため、迷わず行くことにしました。
握手の列に並び、次が自分の番というところまできて、いきなり手が震え始めました。心臓が爆音で鳴り響き、早くブースの中に入りたいが、こんな状態では入りたくないという矛盾した感情。前の人が出ていき、いよいよ自分の番です。ブースの中に入りました。
か、か、か、かわいすぎる!!!!!!!!!!!顔が小さすぎる!!!!!!!!!!!!!!あ、ああああ!!!!!!
頭が真っ白になりました。ある程度言う内容は考えていたのですが、そんな場合ではないほどに脳が沸騰してしまっていたため、もうめちゃくちゃでした。
私「は、はじめまして」「今年からの新規で、人生初の握手会です」
星「え〜ありがとうございます!!」
星「いつから推してくれてるんですか??」
最高のパスがきました!!!チンチロのこととか話せるね!よかったな自分!!
私「いや、さっきも言ったんですけど、今年からです、、、」
最悪の返し!!!!!!!!!!「いつから」が本当に文字通り時期だけ聞いてるわけねぇだろ!!!「さっきも言ったんですけど」とかもう本当に一番最悪。思い出すだけで鳥肌立ちます。
星「絶対また会いにきてね!」
私「はい!来月の春ツアー行きます!!」
間髪入れずに話題を変え、変な空気にさせない美怜ちゃん。プロです。ここで終了時間が来ました。前の人がはけていくときに「バイバーイ!」と可愛く手を降っていたため、私もそれを真似しよう!と決めてブースに入ったのですが、
私「あ、お疲れ様したー」
本当に最悪です。バイト終わり???
ブースを出てからしばらく、変な手の痺れが消えなかったのを鮮明に覚えています。人は緊張するとこんなにも最悪になるんだなと実感するとともに、アイドルという職業は本当に大変だなとも思いました。そういう意味では「お疲れ様」というのもあながち間違いではなかったのかもしれません。
そして今思い返すと、このときフラッと行っといて本当に良かったなと思います。間に合った、、、!という感覚です。2ショット会を次の機会に回してしまったのだけが唯一の心残りでしょうか。金欠ゆえに、後述する生誕祭の特典会にも参加できなかったため、「エビ中の星名美怜と2ショットを撮る」ことは結局叶わぬままに終わってしまいました。
ひろみちお兄さんとみれゆのゆな
星名美怜以外のメンバーだと小久保柚乃と仲村悠菜が好きなのですが、なんとなく「星名美怜単体」と「ゆのゆな」が好きというように、自分の中ではこの二つは分離していました。
そんな中、ドンピシャで三人が絡んだ奇跡的な場面がありました。「サクっと!エクササイズ スタプラ」という番組にて、ひろみちお兄さんと共演したのがなんとその三人だったのです。
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#サクッとエクササイズ!スタプラ
— 星名美怜(本物) (@mirei_hoshi7) June 24, 2024
ご視聴ありがとうございました♡
個人的にですが、ひろみちお兄さん私のドドドドど世代でして!
お母さんといっしょの観覧に行ったりなど、幼少期の思い出を共にした方と共演させていただけて本当嬉しかったです!
回復されることお祈りしております。 pic.twitter.com/pml8EiyprF
神々しさすら覚えました。(ひろみちも含めて)好きしかいない空間。確率で言ったらかなりの確率なわけで、短い番組ですが、めちゃくちゃ興奮していたのを覚えています。
このあたりから(ファンの間ではすでに人気だったとは思いますが)、「みれゆの」にもだんだん注目するようになっていきます。関係性としては「みれゆの」と「ゆのゆな」を推すという感覚に変わっていったということです。こう見ると、どちらにも顔を出している小久保柚乃という存在がどれほど偉大かということがわかります。後にも述べますが、星名美怜が去りしエビ中において、彼女の「賢さ」「社交性」「逸脱性/生意気さ」を受け継ぐのは小久保柚乃なのではないかと勝手に期待しています。もっとも、そんな私の推測など軽々飛び越えていくのがゆのぴだと思ってもいますが。
春ツアー(TDCH) 「むてきのみれい」の大後悔
2024年7月下旬。初めてのライブです。STAY POP以外はずっとピンクを振り続けていました(EPでの袖の美怜ちゃんの姿を見ていると、STAY POPでピンクを振っていても正解だったかなという気も今となってはしていますw)。
ライブ全体の感想は割愛します。ここではアンコール曲「オーマイゴースト?〜わたしが悪霊になっても〜」について語らせてください。
アイドルどころかミュージシャンのライブに行ったことすらなかったため、「コール」という文化自体にこのライブで初めて触れました。「Knock You Out!」はちゃんと練習して臨みましたし、すでにわかっているセトリ曲については予習をしていました。しかし、アンコール曲は何が来るかわかりません。「オーマイゴースト」に関しては、曲自体は大好きでしたが、コールは全く頭に入っていませんでした。
初期の曲ほどコールが変則的(その時代の規模感ゆえ?)な気がします。「オーマイゴースト」の「むてきのみれい」なんかはまさにその典型なのですが、これを完全に知らなかったのです。「まやまやまやま」はなぜか知っていたというのが余計悔しいです。曲を数多く持つエビ中にとって、「オーマイゴースト」は毎回必ず披露する曲というわけでは全くありません。つまり、一回機会を逃すと次がいつになるかわからないのです。
しかしまあ、初めてのライブですし、自分としては大大大満足でした。むしろ、こういう不完全燃焼な部分が少しあるくらいが、次につながってちょうど良い。そんな感じで楽観的に捉えていました。この時点では、まさか、「むてきのみれい」を言うことができる「次」の機会が一生来ないとは、夢にも思っていませんでした。
暁のヨナ 人生初ミュージカル
2024年7月下旬。星名美怜が舞台『暁のヨナ』にて主演を務めました。お恥ずかしながらミュージカルにプライベートで行ったことがなかったため、かなり新鮮な体験でした。
第一声。美怜ちゃんが歌って出てきたところでもう泣いてしまいました。あまりにミュージカル映えする格調高い声質。これは天性のものでもあり、これまで培ってきた発声法の賜物でもあると思います。
これまではアイドルとしての星名美怜を追いかけていましたが、ここから少し見る目が変わったような気がします。パフォーマー、表現者として見るようになったと言いますか。尊敬という眼差しが強固になった瞬間だったと思います。
新宿フリラ 大陽キャ星名美怜
2024年8月上旬。新宿にてエビ中がフリーライブを行いました。ライブの感想は割愛。
美怜ちゃん「…待って!帰んないで!写真撮ろ!!」←ギャルすぎて好き#えびちゅう夏祭り
— なったん (@nattan_ebc) August 4, 2024
このくだりよかったですね、、、。それだけですw
ファミえんDay1 「みれゆの」という沼、あるいは天国
2024年8月中旬。ファミえん自体が狂うほど楽しすぎた話は割愛。
MCでの「みれゆの」の絡みが印象的でした。
えびちゅうファミえん2024 DAY1みれゆの
— みょうが (@myogamaru) August 17, 2024
新衣装(かわいい)は背中のデザインがみんな違い、ののかまるは天使の羽があるという話から
美「柚乃は邪悪だからついてないのよね」
柚「じゃあ美怜ちゃんもですよ」
美「そんなこと言うならもう遊んであげないから」
,#えびちゅう #ファミえん2024
先ほどから言っているように、美怜ちゃんのある種の「邪悪性」(半分冗談!)を受け継ぐのがゆのぴであることを期待している私にとって、このやりとりはかなり本質的です。
内容は置いておくとしても、本当に仲が良いんだな、このくらいの軽口を言い合える関係性なんだな、ということが垣間見えて、現地でもずぶ濡れの中キュンキュンしていました。
お笑い×星名美怜 さらば森田との相性
2024年9月。エビ中はお笑い界とのコラボが目白押しでした。詳しくは以下の記事にまとめてあります。
まず『月刊コント』に関して。
・美怜ちゃん、圧倒的に声が特徴的だなということを再認識した。誤解を恐れずに言えば、めちゃくちゃ面白い声をしてる。恵方巻きを食べている大自然についてコメントしていた美怜ちゃん、声質も相まってめちゃくちゃ面白かったと記憶してる。コメディにおける声質の重要性みたいなのを考えるきっかけになった。美怜ちゃんありがとう。
声。やはりこれは星名美怜を語る上で欠かせないポイントだと個人的には感じています。ただ私が声フェチというだけではありません。仮にミュージカル女優としての道をこれから進むとしたならば、声というファクターは真面目に超重要事項になります。
話は逸れますが、私は、これからも彼女が何かしらの芸能活動を行うのであれば、それを微力ながらまっすぐ応援しようと思っています。この姿勢が盲目であると指摘されても一向に構いません。粗品の言葉を借りれば、「ファンは推しに迷惑をかけない盲目であれ」ということです。しかし、これが素朴な全肯定を意味するわけでもないことはあらかじめ断っておきます。詳細は後述しますが。
話を戻します。9月にはさらば青春の光との対バンもありました。このライブが私にとってあまりにもメモリアルなライブであったことは上の記事に詳しく記したので省略しますが、美怜ちゃんに関することに絞ったとしても、このライブはかなり印象的なシーンがたくさんありました。
・まずは個人的なことから。
そして、これは本当にこのライブの中でも一番と言っていいほど興奮したのですが、「おまえの母ちゃんアナーキー」のところでペンラをグリグリして美怜ちゃんを指していたら、なんと、目があって指をグリグリし返してくれました。人生で初めての爆レスです。その後の数十秒の記憶はほとんどないです。雷に打たれたような、と形容するほかない衝撃でした。レスのほとんどはオタクの勘違いと言われますが、もうそれでも構いません。大事なのは事実ではなく、確かにここにある幸福感なのです。
いわゆる「レス」というやつです。これも今となっては「間に合った!!」と言うほかありません。
・「紅の詩」について。この曲は私の一番好きなエビ中楽曲です。
また、最後の安本→真山→星名→小林の「うぅぅ〜」の場所(伝われ、、!)が順当に大好きなのですが、生だとより一層アレンジが効きまくっていて最高でした。
「乙女の微々たる余裕」を(ちゅうおん含め)生で聴けたのも本当に良かったです。これらを逃していたら一生生で聴くことはなかったのだと思うと、ゾッとします。
・モルック関連。
再びの生着替え。森田がモルックについて言及してくれました。エビ中の星名美怜が最近事務所のモルック代表に選ばれたので、実はそこで森田(芸人界でモルックといえば森田です)と接点があります。個人的なことを言えば私は美怜ちゃん推しなので、この点もお得でした。確実にこの後、モルックトークがあるのですから。
美怜ちゃんがモルックの話を始め、かなりしっかりめにルールを解説していきます。森田は先ほどまで真山星名桜井が見ていた場所で上から見ていたのですが、美怜ちゃんがたびたび「これで合ってますかね〜??」とか森田に向かって叫ぶので、渋々上からひょこっと顔を出して森田が答えてあげていました(「ポーランド!!」)。森田をこんなに可愛いと思うことがあると思わなかったです。
さらば森田と星名美怜は、モルックというかなり限られた世界を共有しています。これだけを理由にするわけではないですが、個人的に、さらば森田と星名美怜はかなり相性が良いのではないかと感じています。というのも、星名美怜の持つ一種の「危うさ」は、東ブクロの持つそれと(程度も種類も全く違うものの)似通っている部分が感覚的にあり、それに起因する「やらかし」が天性のキャラと愛嬌で許されてきたところまでそっくりだと感じるのです。そんなブクロと森田の相性が良いことは言うまでもないため、安直に考えるなら、星名美怜と森田も相性が良いのではないかと妄想してしまうのです。
もう少し踏み込んでまとめると、星名美怜の属性は、
「モルック」「経営者感」「お兄ちゃん/お姉ちゃん感」→森田っぽい
「ゴルフ」「危うさ」「賢さ」「天性の愛嬌」→ブクロっぽい
というように、いわば「一人さらば」みたいなことになっていて、さらばが好きな私が星名美怜を好きになるのは必然だったとも言えそうです。
さらばがこの対バンで、ある意味において「永遠に中学生」という楽曲を完成させたのだ、という主張を上の記事でしました。中学生という属性が持つ下品でドス黒い部分をさらばが担ってくれたことにより、真の意味で中学生性が表現されえたのだと。しかし、皮肉にも、そのさらばと一番近しいように思えた星名美怜はすでに「中学生」ではないのです。こんなに悲しいことがありますか。今となっては、「永遠」という言葉も虚しく響きます。
ちゅうおん 踊るロクデナシと曖昧さ
2024年10月上旬。例によって、ちゅうおんがあまりにも良すぎて号泣した話は割愛。
まず衣装が完璧。全員衣装がピンクっぽい中で、14年ピンクを着こなしてきた星名美怜が一際輝いて見えました。
「紅の詩」を聴けて良かったという話はすでに上でしましたが、「踊るロクデナシ」がちゅうおんで聴けて本当に本当に良かったです。この感じのテンション感の曲と星名美怜の相性は最高です。
@ebichu_official #ちゅうおん2024 #一撃必きゅん DIGEST 07 #星名美怜 @星名 美怜 #私立恵比寿中学 #ちゅうおん #live
♬ オリジナル楽曲 - えびちゅう/ebichu - えびちゅう/ebichu
上のダイジェストに、「紅の詩」、「踊るロクデナシ」の星名パートの最高部分が詰まっています。「なんですね〜」の言い方がやばいです。
羨望浴びたいとか 言っちゃって
意外と口達者なんですね
愛は儚い 嘘のマスターキー 恋の弔い
情け それがまさにリスキー
こうして「踊るロクデナシ」の星名パートを抜き出すと、星名美怜性がこれでもかというほど詰め込まれていることに気づきます。「目立つ」、「賢さ」、etc…。
ところで、今回の件も含め、一般論として強く思うのは、「不確定なことを決めつけ、それを前提のようにして論じたがる」人がめちゃくちゃ多いなということです。自分も気を抜くとそうなってしまいがちなのですが、
Everything is ambiguous
そう、全ては曖昧で両義的で複雑なのです。「誰が悪い」かを論じる前に、「誰か一人が悪いというような単純な構造なのか」を疑うことが出発点なのではないかと個人的には思います。そして、それを疑ったところで答えなど一ファンにはわかるわけがないので、唯一大事なのは決めつけないことです。正確に言えば、勝手に決めつけたことを事実だというフリをして世の中向けに安易に発信しないことです。推測は推測だと明記することです。
先に述べた「ファンは推しに迷惑をかけない盲目であれ」という指針は、この文脈で捉え直すと少し違った捉え方ができるのではないでしょうか。どんなにファン側が明晰に事象を把握しようとしても、当事者とファンとの間の非対称性によって、それはたいてい不可能です。まずは、こういった盲目であろうとするか否かにかかわらず避けられない構造的盲目性に自覚的であること。そして、どうせ盲目(事実を分かり切ることはできない)ならば、せめて曖昧な部分は何も決めつけず、推しを不必要に傷つけぬ方向に盲目たれ、と。そういったメッセージとして私は再解釈しています。したがって、これは素朴な全肯定ではありません。明晰な状態で目の前に出された明らかにおかしなことについては、その行為単体に関する批判も当然するべきでしょう。しかし、それが本当に「明晰」かという視点は常に保持すべきなのです。偉そうに書いていますが、他人にこの考えを押し付けるつもりは毛頭ありません。私はこの倫理に従って動きたいという、ただの自己満足的表明です。
スナック沙夏 卒業フラグという呪い
2024年10月に放送された番組『スナック沙夏』で、真山りかと星名美怜がゲストとして出演しました。
この番組内で、「アイドルがどんな行動をしても、ファンがそれを卒業の匂わせと受け取ってしまう」というあるあるを面白おかしく紹介し、その現象を「卒業フラグ」と名付けていました。
このあたりから星名美怜は「卒業」に関して、今振り返るとまるで下手な伏線のように、何発も連続で言及することになります。これは言及内容と状況から察するに、匂わせとかではなく、本当にたまたま偶然が重なったのだと思います。現に、なされた全ての言及において、「卒業の意思が今のところ皆無である」ことが前提となっていました。何も知らない人がこの文章を見たら「こいつが素直すぎて騙されてるだけww」と思うかもしれませんが、ここに書ききれない空気感や細かな発言をかき集めた結果、やはりこの時点で「契約終了」が本人の頭にちらついていたというのはあまりにも考えにくいと思います。あくまでも私の推測と明記しておきますが。
独特な人 川谷絵音が引き出した本音(のようなもの)
2024年10月中旬。川谷絵音がプロデュースし、自身も出演する舞台『独特な人』に星名美怜が出演しました。
星名美怜。推しているアイドルです。
瀬戸利樹。好きな仮面ライダーを演じた俳優です。
ラランドニシダ。好きな芸人です。
この三人が一堂に会する『独特な人』という舞台。これは行かざるを得ませんでした。
瀬戸利樹のアホエピソードを暴露する星名美怜という超絶激レア絡みが見れたり、ここにもさらば森田が絡んできたりと、多分野横断オタクとしてはたまらない舞台だったのですが、特筆すべきはやはり、川谷絵音と星名美怜の劇中2ショットトークでしょう。
あくまでも劇中のシーンなので、演じているというテイはギリギリ保っているのですが、明らかに「川谷絵音」が「星名美怜」に聞きたいことを質問している空間になっていました。演じているテイであるがゆえに逆説的に演者として本音が話せるというかなり画期的なフォーマットだと思います。純粋演劇としてはどうなんだという批判は当然あると思いますが。
当日にメモしたそのやりとりの内容を記そうと思います。当時は、このやりとりはあの舞台を観に行った人のみでとどめておきたいと思ったのですが、この今の状況下では、このやりとりを記すことに多少なりとも価値があると考えます。あくまで私の加工が入っていて、そのままの再現ではないことにご注意ください。言い方とかは結構違った可能性があります。
誹謗中傷について。
星「『ご意見ありがとう〜!』と思ってシュッ(スマホを勢いよくスワイプする仕草)てやる」
ファンについて。
星「昔はファンも若かった。だから自分の言葉がどう届くかわからないファンも多かった。でも今は平和に感じる」
卒業/脱退について。
星「今はグループを辞める気はない。一人で、と思った時もあったが、今の自分がいるのはグループのおかげで、グループがあってこその仕事も多い。抜ける理由はない」
新メンバーについて。
星「新メンバーの教育になぜ自分の時間を割かなければならないのかと思ったときは正直あった」
星「でも、『教える技術』は実際に教えなければ体得できないし、それは過去の自分を振り返ることにもなった。お母さんになったときの練習という気持ち」
今振り返るとまた違った見方で捉えられるセリフが色々あります。少なくとも、ここでも卒業について言及しており、その可能性をキッパリと否定しているというのは重要なポイントです。
星名美怜生誕祭 失敗ごとエンタメにする職業
2024年10月下旬。星名美怜の誕生日に合わせ、生誕祭『PINK DOLL HOUSE:7』が開催されました。
後方スタンディングでしたが、キャパのおかげか、思っていたよりも近くで観られた印象です。
「参枚目のタフガキ」「PANDORA」「キミに39」を聴けて本当に良かったです。どれも初めて生で聴きました。「PANDORA」はもう、圧巻でした。この曲のライブ映像を初めて観たときの感動を今でも鮮明に覚えています。この曲を生で、しっかり堪能できたのは財産です。
「キミに39」の話をする前に、今回星名美怜が初挑戦した「DJ」について。DJでエビ中の楽曲を流し、メドレーのような形で盛り上げるパートが序盤と中盤にあったのですが、中盤のDJパートにて、事件は起きました。「EBINOMICS」でここぞ!という場所があったのですが、そこで完全に失敗してしまったのです。本人も「失敗した〜〜」と叫んでいましたし、その瞬間は私もかなりひやっとしました。そこからはなんとか立て直し、無事DJパートは終わったのですが、肝心なのはその後です。
星「ちょっと悔しいからあそこもう一回やっていい?」
というわけで、もう一回「EBINOMICS」!今回は成功し、会場は盛り上がりつつも安堵に包まれました。
この例からもわかるように、アイドルという職業はその空気感として、その場その場一回限りの表現の成功/失敗が全てではないという空気があると思います。
芸人は別に好かれなくとも、芸が面白いと思われれば良い。
俳優は別に好かれなくとも、演技で人を魅了すれば良い。
しかし、アイドルは、極端に言えば、人間として好かれることこそが職業です。「タレント」とかも同様の構造を備えているように思いますが、この「人間として好かれる」というのは、考えてみるととてつもなく深く難しいことを言っているように思います。一回一回の挑戦の成功や失敗はそれ自体がアイドルとしての職業の本質ではなく、それを通して好かれるか、応援してもらえるかどうかこそが本質なのです。これは甘いようで、とてつもなく苦しくもあります。これは絶対に失敗してはならない、ということが存在しない代わりに、これさえ成功すればよい、ということも存在しない。後述する劇場版EPでも、真山りかが「アイドルは失敗も含めてエンタメにできる職業」というまさに上で書いたようなことをドンピシャで言っており、答え合わせができたようで嬉しかったです。
「キミに39」でも、プチ事件が起こりました。
この曲はラスサビがかなり繰り返されるのですが、彼女がその途中で終わりだと勘違いしてしまい、一瞬歌詞を飛ばしてしまいました。その直後に「やっちった〜」という笑顔とともに本来の歌詞に復帰したのですが、この復帰直後の歌詞が
やっぱりおっちょこちょいだけど
という奇跡。そして、ここまでの一連の流れ全てが、二番のサビ中歌詞である
大事な事すぐに忘れるけど
ミスも笑ってごまかしちゃうけど
で完璧に予言されていたという構造になっていました。これには震えました。意図してのものではないと思いますし、私の過剰分析に依存する部分も多いものの、これも些細な成功/失敗の軸を遥かに飛び越えたエンタメの一例を供給しています。失敗しようが、その後の対応やそこまでの文脈次第で、どうにだってなるのです。このことは、人間同士のコミュニケーション一般における何か普遍的な事実を示唆してはいないでしょうか。
劇場版EPティーチイン 一生忘れない1分超
2024年11月上旬。エビ中の春ツアー2024からちゅうおん2024までに密着したドキュメンタリー映画『私立恵比寿中学 EVERYTHING POINT −Parallel Stories−』が上映されました。
私はティーチイン付きの回に申し込んだのですが、当選してから知りました。ティーチインが、ただの舞台挨拶ではなく、客席との質疑応答を意味することを。知った途端になぜか緊張してきました。いやまあ、いっぱい観客がいるはずなので、私が手を挙げたとして当たるとは思えませんし、そもそも手を挙げる度胸があるかもわかりません。しかし、そういった機会があるということ自体が謎の緊張を生みます。
当日。前から四列目くらいの席でした。映画本編を観終わると、10人(と近藤監督)が会場に入ってきました。ティーチインの開幕です。自分としては、手を挙げることはこの時点で決めていました。せっかくの機会なので。ただ、当たったとしてハキハキ喋る自信はないため、「手を挙げたけど当たらなかったわ〜」を内心求めているという意味不明な心理でした。
ルール:メンバーの一人一人に対して、一人ずつ観客を指名し、その質問にメンバーが1分以内で答える(1分でアラームが鳴る)。答えたら次のメンバーへ。時間が余ったら二周目。今回は出席番号が大きい方から。つまり、星名美怜は8番目。
なるほど、8番目。ゆっくり質問を考える時間があります。しかし美怜ちゃんの番になるまでにわかったことは、「思ったよりも手を挙げる人が少ない」ということです。下手すると、これは手を挙げたら確定で当たってしまうのではないか??そう思ったら、急にまたビビってしまいました。美怜ちゃんの前のメンバー(ぽーちゃん)が話しているときの記憶が緊張でごっそり抜けています。
ついに美怜ちゃんの番。直前まで迷っていたのですが、気がついたら手をまっすぐに突き上げていました。自分でもびっくりしましたが、もう後には引けません。美怜ちゃんがまず自分を見て、視線を他の人に移しました。なるほど、他にも手を挙げている人がいるのか。少し安心しました。自分が当たると決まったわk…
星「じゃあそこの方!めっちゃまっすぐ見てくれてるので」
私を指差しています。緊張でめちゃくちゃ目ガンギマリだったのですが、それが奏功し(?)、指名していただきました。嬉しさと緊張で胃が捻りあげられます。マイクが届くまでの時間、必死で言いたい内容を整理します。
マイクが、届きました。
私「監督、楽しい作品をありがとうございました」
私「そして、星名美怜さん、27歳の誕生日おめでとうございます!」
若干反則だとは思いますし、冷静に今見返すと恥ずかしく、反省しているのですが、どうしても直で誕生日おめでとうと伝えたくなってしまいました。冷静な思考は彼方に吹き飛んでいます。握手会のときとほぼ同じくらい、脳みそが沸騰していました。
本題へ。
私「『ファンの意見を全部聞くことはできない』という発言があったと思うのですが、その真意をもう少し深く知りたいです。真山さんが『誰も置いて行かない』と作品内で言っていたのもあって、ファンとしては良い風に解釈したいのですが、そのあたりをぜひお答えいただけると嬉しいです」
みたいなことを、もっとしどろもどろで噛み倒しながら質問したと記憶しています。
それに対する美怜ちゃんの回答。例によって話し方とかは全然違かったと思いますし、覚えていない箇所も多々あります。
星「まず、自分のXにはエビ中関連のポストが一切出てこないの、正直なところ笑。メンバーからの噂とかで、いろいろな意見が飛び交ってるのを耳にする」
星「昔のエビ中が好きな人、今のエビ中が好きな人、妹メンが好きな人。ファンの母数が増えて、それだけ見る角度も様々になってきてる」
星「最新のアルバムも個人的には好きだけど、それも色々な意見があって…」
正確にどのあたりだったかはわかりませんが、途中でアラームが鳴ってしまいました。「1分って想像してたよりも短いな、でもしょうがない!熱は伝わってきたから嬉しいな…」と思っていると、
星「真剣な話なんで、延長していいですか? それで…」
美怜ちゃん!?!!!!???!?嘘だろ!?!!?!?!
このときの衝撃と嬉しさと言ったらもう、形容し難いです。
星「それで、今のエビ中も昔のエビ中も全部ひっくるめて出せたのが春ツアーだった。かと言って一つのライブで全部やるのは絶対無理で、だから、このライブではこれ、次のライブではこれ、みたいな感じになる」
星「だからみんな全部来てよーー!!って感じ!」
星「冷たい感じに映っちゃったかな、切り捨ててないですよー!!」
監督からの補足もありました。
近「ちょうどこのセリフのあたりで曲の話とかも聞いてたんだけど、尺の都合で全部入れられなかった。『ファンの意見を全部聞くことはできない』という発言は、他の削った部分の内容も象徴するようなフレーズだったため、使わせてもらった」
と、こんな感じで私の質問への回答が終了しました。もう感無量です。推しの誕生日を直接祝うことができ、本人からの規定時間オーバーの回答と、監督からの補足。これ以上何も望むことはありません。本当に最高の日でした。一生忘れないと思います。
そして、ここでも「卒業フラグ」について話す場面がありました。その流れで生じたみれゆのの絡みで印象的なシーンがこちらです。
小「美怜ちゃん、どうやって卒業したらみんなが驚くか、前に考えてましたもんね」
星「そうそう!いろいろ考えてるの〜」
今の状況で見返すと切なさしかありません。確かに、「即日契約終了」は思いつく限りで一番驚く方法ではありますが、残念ながら、それは「卒業」ですらないのです。やるせない気持ちです。ここから一ヶ月も経たずにこんなことになるなんて、誰が予想できたのでしょうか。誰も予想していなかったからこそ、この場では客席も含めて笑いが起きていました。このときのように、笑いたいです。
洗足学園 最後のエビ中星名美怜
2024年11月上旬。洗足学園音楽大学の文化祭にエビ中が出演することになり、観に行きました。私は秋田分校もスタパも行けなかったため、正真正銘、エビ中としての星名美怜を観たのはこの日が最後です。
この日のセトリは個人的にとんでもなく当たりで、ほぼ全てが生で初めて観る曲でした。特に「朝顔」「ハイタテキ!」に関しては本当にギリギリマジで間に合ってよかったです。
「ハイタテキ!」は美怜ちゃん推しなら一度は観たいに決まっています。説明不要。
「朝顔」は、最初の方に紹介した記事(「私立恵比寿中学のテーマ・時間・解放の論理」)において、その論理の中核を担う曲です。この曲がなければ、この記事を書き上げることができなかったと言っても過言ではありませんし、この曲に出会った瞬間に一気に思考が進みました。そのくらいこの曲の歌詞は深く深くエビ中を表現していると私は考えています。この10人の「朝顔」を生で聴きたいというのはこの記事を執筆したときからの夢だったので、叶って本当に良かったです。
そしたらまた恋をしようよ。
これを美怜ちゃんの声で聴いた瞬間、(そこまでですでに大号泣だったのですが、)涙が止まりませんでした。この経験があったのとなかったのとでは、誇張ではなく、今回の件から受けるダメージが大きく変わっていたように思います。私にとっての星名美怜最後のステージで「朝顔」が観れたこと。この事実は一生抱きしめて生きていこうと思います。
美怜ちゃんはMCでのキネネン(先ほどの近藤監督のことです)いじりも冴えていました(「キネオが一緒」w)し、MARUKADOに対する「何かあったらエビ中ホットラインに相談して」という言葉は最高でした。ここでエビ中ホットラインという名前が出てくる脳の回転の速さに惹かれます。
契約終了 一人賛否でイジられるアイドル
2024年11月24日。星名美怜との関連は一切ありませんが、私は粗品のチンチロ横浜アリーナに足を運んでいました。言うまでもなく最高のエンタメで、今年ベスト級に興奮していましたし、なんと次にチンチロが目指す会場が「さいたまスーパーアリーナ(SSA)」との発言もありました。SSAは近年のエビ中が目標としていた会場でもあり、2025年3月にやっとそこでライブをすることが決定しています。粗品の方はまだ決定事項ではないけれども、私にとって2025年は、大好きな粗品と大好きな星名美怜が両者ともにSSAのステージに上がる記念すべき年になるかもしれない。そんな期待を胸に帰路につきました。まさかその翌日、星名美怜の方がSSAどころではない状況に立たされるとは。
2024年11月25日。覚えたくもありませんが、日付をはっきりと記憶してしまっています。次の文書がXにて投稿されました。
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このどうしようもなく右上に上がっていく字の癖が大好きだというのは置いといて、これをXの通知で見た瞬間は言葉を失いました。しかし、思い当たる節が皆無なのかというというとそうではなく…。
2,3日前から、Xの匿名アカウントが星名美怜に関する不穏な投稿をしていました。ちょっとしたプライベートの暴露のようなものと言えば良いでしょうか。詳細は省きます。これが今回の一件の直接の原因であったのかどうかも私にはわかりません。ここも暗黙の前提にしてしまっている人が多い気がしますが、慎重になるべきだと思います。しかしながらともかく、不穏な空気そのものは確かにありました。
正直に告白すると、この暴露を目にしたとき、当然暴露されたこと自体は可哀想だと思う一方で、新規として、ほんの少しだけお祭り感を感じたことは否めません。彼女のそういう話題は私にとって過去の歴史としてしか触れたことがないため、ついにリアルタイムで何かが起こりそうな雰囲気に浮き足立っていました。これは、先ほどのティーチインでの「卒業ボケ」で笑っていた心理に通ずる部分があります。つまり、直近で最悪の事態が起こることはないと高をくくっていたからこそ、お祭りだなんだと能天気なことが言えていたのです。愚かでした。本当に愚かでした。
そして11月25日当日。この日はエビ中とでんぱ組.incとの対バンがあった(私は行けませんでした)のですが、開演の数時間前に突然、星名美怜が「諸事情により」出演しないことがアナウンスされました。
この時点でも、まだ楽観的に見ていました。普通に体調不良とかだろうと思っていましたし、これで色々邪推してしまうのはオタク特有の過剰妄想であろう、と。
そして、その数時間後、先ほどの文面がSNSに投稿され、あっけなく、星名美怜のアイドル人生は幕を閉じたのです。
少し作業をしていたのもあって、私がこの最悪な通知を目にしたのは発表からさらに数時間後の深夜だったのですが、しばらく動悸が止まらなかったことを覚えています。そして、自己防衛なのか、その後しばらく笑いが止まらなかったことも覚えています。こう書くと狂気ですね。現実感がなさすぎて、悲しみとか涙とかは全く襲ってこない代わりに、「大事件が起きてしまった!!!」という俯瞰の視点だけがふわふわ浮いている状態。体は興奮しているのに、本来しっかり受け止めるべき悲しみの感情が一切湧いてきません。
そこからの流れはだいたい皆さんと同じなので詳細は省きます。他の9人のメンバーがとんでもない顔で頭を下げ続けた謝罪配信、荒れ狂うタイムライン、眠れない夜。
気絶するように眠り、翌朝。11月26日。まだ夢のような気分です。当然悪夢の方ですが。ここにきてやっと少しずつ、悲しみと喪失感が襲いかかってきました。SSAに星名美怜がいないこと。もうピンクのペンライトを振ることはできないこと。申し込んだカレンダーは届くのか?具体的な喪失に気づけば気づくほど、心は沈んでいく一方です。
そんな中、星名美怜本人がinstagramの一斉配信チャンネルにて投稿した文章には、個人的にとても救われました。本人が一瞬で削除してしまった以上、ここにその全文を掲載することはしませんが、たとえそれが空元気だったとしても、彼女が元気であることが分かっただけで一安心しました。そして全員の心に刻まれた最後の一文、
太陽が眩しいね
これですよ。なぜかわからないのですが、これを見たときに今までじわじわと込み上げてきていた悲しみが一気に押し寄せて感極まってしまいました。「この大変なタイミングでポエム!?!?」という意見も、冷静に見てみれば確かにそれはそうなのですが、この瞬間の私にはとてもありがたい言葉でした。これはどんなにカッコつけようともそのとき感じた素直な感情なので仕方ありません。
そして夜。残った9人(-桜井)のメンバーの配信をヤケ酒しながら観ました。こちらも空元気かもしれませんが、全員笑顔。怖さを感じなかったと言えば嘘になりますが、彼女らなりの気持ちなのだと前向きに捉えました。
この配信にて、運営から、「今回の件についてこれ以上の言及は不可能である」と明言されました。そういう約束で、双方合意したということなのでしょう。こう明言された以上、一ファンができることはこれ以上詮索をしないということに尽きます。そして、事実云々ではなく、個々人がどのように感情との折り合いをつけていくのか。むしろ焦点はその一点に絞られたのです。
話は変わりますが、小久保柚乃が配信後に投稿して一瞬で消したポストの最後の一文が、
太陽が眩しい
だったのは震えました。まず、星名美怜の文面を真似るというその行為自体が、星名美怜の意思を受け継いでいくというメッセージと受け取れますし、さらに、こういう角度のイジり方そのものが星名美怜の「反抗性」「賢さ」の継承の表れという解釈も可能です。ツイ消しまで含めて再現になっているところが芸術点高めだと思いますが、真意は定かではありません。どこまでいってもただの妄想です。
このツイートを見て、懐かしき2024年5月、小久保柚乃がZipperという雑誌のアイドル総選挙で負けてしまったことが発表された後の、星名美怜のツイートを思い出しました。
情報量多い写真。
— 星名美怜(本物) (@mirei_hoshi7) May 10, 2024
前髪ピンがサンバイザーみたいになり、気づいたら鼻血がでて、Tシャツ癖あり。笑
メイク初手これって😵💫 pic.twitter.com/vzCKBHsVzz
みんな元気出た?笑
— 星名美怜(本物) (@mirei_hoshi7) May 10, 2024
まあこれもただ単にタイミングが重なっただけなのかもしれませんが、仮にこれが小久保柚乃の敗退を受けてのファンに向けての投稿であった場合、こちらもめちゃくちゃ粋だと思います。「みれゆの」に直接的な言葉のやりとりは要らないのです。言わずとも伝わる何かがそこにはある。そういった関係性の表れだと、私は解釈したいのです。何度も言っている通り、ぜーーーーんぶただの妄想なのですが。
2024年12月2日。悪夢から一週間が経ったこのタイミングで、悪魔が降臨しました。
「一人賛否」という名物コーナーです。時事ネタに一人で賛否両方の意見を言ってみるというコント。エビ中の今回の契約終了にまつわるさまざまな騒動も取り上げ、一本目の謝罪配信について以下のように言及しました。
粗「9名のメンバーがですね、およそ25秒間頭を下げ続ける、素晴らしい謝罪でした〜〜」
粗「ただぁ!!!!!」「ん〜〜」
粗「お前ら、人⚪︎したんか!!!!」
「お前、人でも⚪︎したんか!!!」は霜降り明星の漫才でも度々出てくるツッコミフレーズで、必殺技、伝家の宝刀みたいなものです。頭を下げる時間があまりにも長いことに対するツッコミということです。言葉が強いので、この文脈を知らないでウッとなってしまった人も多かったのではないかと思います。
この一人賛否の動画に対してこんな感想を抱くのは世界で僕一人だけだと思うのですが、「これでやっと区切りがついた」と感じました。
具体的な言及内容がどうこうとかは正直どうでもよくて、
粗品チンチロをきっかけに好きになった仮契約のサムネの彼女。
その彼女の契約終了を雑にイジり倒す粗品一人賛否。
というように、綺麗に私の中で粗品と星名美怜をめぐる円環が閉じたのです。この円環が閉じたという事実をもって、無理やり自分の中で区切りをつけることができました。あくまでも無理やり、です。スッパリ現状全てを受け入れられているのかと言われれば否でしかありません。
ともかく、私のエビ中星名美怜を推してきた10ヶ月は、最初にも述べた通り、粗品から始まり、粗品で終わったのです。
Neo Doll バッドエンドとそれから
少し時系列が前後しますが、2024年11月29日。舞台『Neo Doll』に、私立恵比寿中学の元メンバー星名美怜と、現メンバー桜井えまが出演しました。
…事情を知らないでここまで読んでくださった方は今めちゃくちゃ混乱していると思います。そう、即日契約終了という超異例の事態なのに、元から決まっていた舞台はなんら変更なく行うことになったのです。そして、その舞台には残されたエビ中メンバーの桜井えまがいるという状況。めちゃくちゃな状況です。ちなみに、星名美怜は主役で、桜井えまは準主役です。
元から初日のチケットを取っていたのですが、こんな文脈マシマシの舞台になるとは思っていませんでした。契約終了後における星名美怜の記念すべき初仕事という意味でも価値があります。
感想。
この一件が起きてから、初めて涙を流しました。物語の力は偉大です。この文脈を抜きにしても、伝えたいメッセージとその表現(ライブパート)のクオリティにただただ圧倒されました。星名美怜と桜井えま、あまりにも異なる声質の二人が織りなすハーモニー。体全体で楽しむことができた上質な時間でした。ニコニコ笑っている姿ばかり見ていたので気付きませんでしたが、えまちはキリッとした顔も得意なんだということに気付かされました。
「死」についてピンとこないDollたち。「絶対に会えなくなってしまう」と言われて初めてその重みに気づきます。概念としての「死」は、いわば三人称の死です。データとしての死。それに対して、「絶対に会えなくなること」と言い換えられた死は、二人称の死です。他でもない、あなたがいなくなってしまうこと。「二人称の死のみが存在するのだ」とどこかで養老孟司氏が言っていたように思いますが、まさにその話を思い出しました。
文脈を踏まえて言うならば、星名美怜と桜井えまが「一緒に学校に通って、一緒に歌って踊って、でも今は、、、」みたいなセリフを二人で言うシーンは、どうしたって今の二人の状況に重ね合わせてしまいました。抽象的にも、Dollそのものがアイドルのメタファーとして解釈可能ですし、他にも重ね合わせてしまうような描写が数多くありました。
星名美怜が今後芸能活動を続けていくとして、ミュージカル女優という道はかなりある線なのではないでしょうか。恵まれたスタイルも声質も、ミュージカルにおける表現の幅に直結します。私個人としてはバラエティで立ち回っている星名美怜もかなり見たいのですが、ちょっと今は距離が遠い気もします。
とにかく、何かしらの露出があるのなら少しでも応援したい。今はそんな気持ちです。
おまけ
まとめに入る前に、どこにも入れられなかった細かいあれこれを並べておきます。
・金魚番長古市が実は昔星名美怜推しで、握手会まで行っていたくだり。
契約終了の理由が古市との握手なのではないかというクソ考察で爆笑しました。
・Neo Doll後のみれゆの
— 小久保 柚乃 (@YUNO_EBC) November 30, 2024
言葉は要りません。
・幻となった七五三ライブ
過去記事で私はこんなことを書いています。
まやあやみれの姉メン七五三トリオですが、改めて安定感と役割分担が神がかっているなと感じました。しっかりトークで落としてくる真山さんと、もはや何を喋っても面白い彩ちゃんと、ボケにもツッコミにも回れる美怜ちゃん。『vs さらば』のトーク部分はほぼこの三人が担っていたと言っても過言ではないと思います。この三人のトークライブを定期的にやってほしい。いや、トークライブと言わず、カホリコライブみたいに七五三ライブ本当にやりましょう。お願いします。
もう二度と叶わないのだと思うと虚しいです。絶対に面白いことは保証されているのに。十年後、二十年後に微かな期待をしてしまう私は愚かなのでしょうか。
まとめ 賭博・偶然・有限
私の短くも濃密だった10ヶ月については、あらかた書き切ったと思います。もちろんこれが全てとは言いませんが、書きまくって吐き出したことで、ある程度の気持ちの整理にはなりました。
私から見た粗品と星名美怜について、時間的・歴史的に整理すると以上のようになります。しかし、実はここまでの内容は準備のようなもので、私が本当に考えたいことはさらにこの先にあるのです。
元々、粗品と星名美怜に関しては生き方・キャラクターの部分で何か通ずるものを感じており、その概念的親和性についてはいつかまとめようと思っていました。むしろ、本記事のような時間的な整理は今回の件がなかったらあえてしようとは思わなかったはずです。しかし、本来したかった概念分析を行う上で、今回の件はさすがに無視するわけにはいきません。それならばいっそ、今回の一連の流れに関しては一旦気持ちと事実の整理を付け切ってしまい、その上で改めて、本当に考えたかったことを考えよう。そう思い、準備段階としてこの記事を書きました。
粗品と星名美怜は、「神」を否定します。
神様なんて いないってことが 決定した冬
わてくし神様でした 飽きたんでやめました
粗品と星名美怜は、「お金」を相対化します。粗品はその視座のもとでマネーエンターテインメントを作り上げ、星名美怜はFPの資格勉強を通じて、内側に留まりつつも「お金」についてのメタな視点を獲得しています。
粗品と星名美怜は、人間の「有限性」に自覚的です。粗品は「賭博」における「偶然性」の発露を通じてそれを表現していて、星名美怜は上述したEPティーチインでの回答の中でそれを表現しています。
これら全ての論点について回るキーワードは、「運」です。予測(フリ)を超越した偶然性(逸脱)に身を委ねること。そのとき現れる「運」。粗品と星名美怜を補助線にして、このあたりの概念についてさらに考えていきたいと思います。
出席番号ラッキー7 星名美怜です!
大事なキーワードはすでに、初めからそこにあったのです。