見出し画像

【VSセビリアの壁】FCバルセロナ1-0セビージャFC レビュー

スタメンとフォーメーション

代表ウィークを挟み迎えるリーグ戦。

ホームチーム・バルセロナの前節は、因縁のライバル・レアルマドリーとのエル・クラシコ。
マドリーも好調という好調同士のクラシコだったが、見事アウェイ・ベルナベウで4-0という大勝で、世界に「バルサ復活」を印象付ける最高のPRとなる試合となった。(こちらレビューを前回投稿しております、是非↓)


より勢いを増してホーム・カンプノウに帰ってきたバルセロナ。代表ウィークを挟んだものの、以前離脱者の復帰はなく、クラシコからの変更点は右SBにダニ・アウヴェスが入り、エリック・ガルシア→アラウホという最終ラインの変更のみとなった。フォーメーションはお馴染みの[4-3-3]。


アウェイチーム・セビージャはここまでリーグ2位と、好位につけている。

が、2010年代、現ビジャレアル指揮官ウナイ・エメリ政権で大の得意としてきたELではウェストハムに敗れまさかの敗退。
リーグでも直近5試合で4分と、前半戦の勢いからは陰りが見えている。
そんな中でも引き分けで勝ち点を広げているのはここまで19失点のみと強固な守備陣のお陰と言えるだろう。この試合も強固な守備な元、カンプノウでの勝ち点を求める。

セビージャもセビージャで離脱者が多く、アルゼンチン代表アクーニャ、中盤ではディレイニー・フェルナンド、アタッカーではオリベル・スソ・パプゴメスと、主力が怪我で戦列を離れている状態だ。
離脱の多いアンカーの位置にはジョルダンとグデリ、最前線には冬にユナイテッドから加入したマルシャルがラインナップに入った。フォーメーションは[4-2-3-1]。

スタメンとフォーメーション


デンベレ上等なセビージャ

ゲーム開始5分まではセビージャがキープする展開が複数回あったものの、時間の経過と共に、やはり戦前の予想通りバルサペースでゲームが進んでいくことになった。
セビージャは配置通りの4-2-3-1のブロックで、それも縦も横も狭くコンパクトな守備でバルサの攻撃を構える体制を作った。

その中でもセビージャの守備で顕著だったのはバルサのウイングへの自由である。
セビージャがこの試合最も嫌った展開はマドリーが許した先制点のようなウイングの抜け出し→中の合わせだっただろう。

中へは通させず、ウイングのボール保持は上等。
特にバルサはデンベレサイドにボールを集め、セビージャの守備のこじ開けを狙ったが、カットインにはレキク+グデリで、クロスには4+2で対処と、バルサに得点を許すことなくゲームを進めていった。

12分、セビージャの守備ブロック。
狭く狭くでバルサの人の動きにも必ずついていき、パスコースを限定していった

一方セビージャの攻撃は基本ワイドのラメラ&オカンポスの裏抜け裏抜けが中心であった。
バルサも最初の数分間で、ここの突破を許すシーンがあったので、以降はデンベレ・フェランが列を落とす[4-5-1]、また局面によってはフェランのサイドでは最終ラインまで落ちブロックを作る、[5-4-1]でセビージャの攻撃を受け止める体勢を作った。

CFに入ったマルシャルは深さを作る裏抜けなどはほぼなく、中盤に落ちる偽9番的な役割を遂行していた。
このマルシャルの落ちはバルサとしては最終ライン・特にCB二枚は楽な展開に、また中盤でのボール奪取も可能と、バルサとしては助かる展開になってしまっていたのは残念なところである。
バルサが持つけど最後はセビージャが止める、セビージャもチャンスはあれどフィニッシャーがいないという、決定機が少ないまま前半を0-0で終えた。


リスキーに、仕上げも変えて

後半開始からバルサはより攻撃的にシフトする。
前半では最終ライン4枚の上がりが目立つシーンは少なかったが、後半ではSB、CBのピケも攻め上がり、よりリスキーに得点を狙いにいった。

よって試合は前半よりオープンな展開となり、46分・54分と、セビージャもカウンターでゴール前まで攻めるシーンができたが、バルサがボール保持でゲームを支配する展開に変わりはなく、前半から継続のウイングのボール保持の形は崩さず、アルバ・ダニアウヴェスの攻撃参加がワイドでは増えていった。

前半ウイングはハイボールが多かったクロスから、中のマイナス方向で空きが出るところから、グラウンダーでよりポケットを突いた所からクロスを入れる形にシフトした。またウイングの1vs1勝負も、ランニングでの裏抜けを狙うシーンが増えていった。

よってバルサもクリアされていた所からシュートを打てるシーンが増え、63分にはアルバの攻撃参加からポケットを付き、マイナスにグラウンダーのクロス→最後はフェランのシュートと、ゴールへ迫っていく。

63分のバルサの崩し。
アルバの攻撃参加→マイナスへのクロス→フェランのシュートと、後半からの変更でシュートまで持っていった。


72分、ついにバルサにゴールが生まれる。
ピケのロングパスからフレンキーが頭でズラして右大外で待つデンベレへ。
デンベレが切り込み、バイタルで開いていたぺドリへ、1枚・2枚と躱し、最後はゴール左隅に吸い込まれていった。

このゴールによりバルサもDFラインの攻撃参加を抑え、セビージャのエンネシリ・ラファミルといった攻撃的な交代カードも機能せず。
バルサがこのままゲームを支配し、試合は1-0でバルサ勝利で上位対決を制した。


感想

バルサとしてはこれでリーグ6連勝。複数得点こそならなかったが、セビージャをここまで押し込む姿は夏場想像できなかっただろう。

まずクラシコから思ったのは引き出しの数がものすごく多い。選手個人のできるプレーの幅が前進の方法の多彩さや、ゴールに迫る方法を生み出しているんだろう。

チームとしてもスタメン選考はこの形で収まり充実している。この流れでEL制覇へ突き進んでもらいたい。


一方セビージャはまたしても勝ち点3を得ることはできなかった。
バルサ・アトレティコの突き上げにより4位となり、現状その下のベティス・ソシエダとトップ4争いをしていく残り試合になりそうだ。

試合内容として悲観的な内容ではなくロペテギの狙いはうまく出せたと思う。
自分たちのストロングである守備で0に抑え、勝ち点を拾う・うまくいけば勝てるという展開が理想であり、ぺドリのスーパーゴールがなければその展開になっていたかもしれないくらい、4-2-3-1の守備はうまく機能していた。
唯一残念だったのがCFマルシャルのプレーか。ラメラ・オカンポスが悪くなかっただけに、CFの深さ作りのランニング・ウイングを生かすプレーが欲しかった。


最後に

よかったらいいね!お願いします。noteはやってなくてもできるらしいです。
モチベーションに繋がります。
Twitterやってます。よかったらnoteと合わせてフォローお願いします。



いいなと思ったら応援しよう!