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Here Comes The Sun

久しぶりの温かな日差し。あしたからはまた寒くなるようだけれど、今日は風もなく、薄手のコートで大丈夫なくらいの陽気です。長女は友達に誘われて、散歩に出かけました。「今日、あったかいから散歩しようよ」と誘ってくれる友達、素敵だな。転校して最初の2年間はうまく馴染めずにつらそうだった長女に、今ではそんな気さくな友達ができたことが、とてもうれしいです。

こんな日に、ビートルズの『Here Comes The Sun』を聴いたら、泣きたくなるほど心地よく、満ち足りた気持ちになりました。「太陽がやってくるよ、長かった冬が終わるよ、みんなが笑顔になるよ、大丈夫だよ」と繰り返す、歌詞の優しさ、温かさ。私も、この歌のように生きたい、こんな人でありたいと、強く思いました。いつも目の前のことで精いっぱいで、すぐにうんざりくたびれて、腹を立てたり悲しくなったりしてばかりいるけれど、できることならいつでも、自分にも人にも、優しく温かくありたいです。
曇りや雨の日が多いといわれるイギリスは、冬の気候も山陰と似ているのでしょうか。分厚い雲に覆われて、ほんのたまにしか顔を出さなかった太陽が、「here comes」、またここへやってくるよ、という歌詞が、この土地の冬の終わりの空気感にしっくりときて、冬の間こわばっていた心をほぐしてくれます。

以前にも書きましたが、子どもたちがまだ幼児で、いちばん騒がしくて大変だったころ、時間的にも精神的にも音楽を聴く余裕がなくなってしまっていたなかで、ビートルズだけは聴くことができて、家事をしながら、エンドレスで流していました。技術のことはよく分かりませんが、やっぱり、ビートルズの音楽には、とんでもない包容力があるというのは分かります。どんな日にも、必ずしっくりくるビートルズの一曲があって、その日の気持ちと風景を、大きく包んでくれます。