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04.星々の使命 ---「もう一人のわたし」より

~ 地球に住むわたし、Bがいる。
そしてAがいる。もう一つの宇宙で生きる双子きょうだいだ。
姿形が同じでなくても、性格がそれぞれ違っていても、心はいつも一つ。
おおむかしのある日、ずっと一緒だったエネルギーの塊が二人に分かれた。
その瞬間から、対話録が始まった。そして、今も続いている。~

(Bの腫れた両目を見て)A:「おいおい、どうしたんだい?殴り合いでもしたのか?!」
B:「ううん、大切な友人と喧嘩しただけだよ。」
「ある日、綺麗な星に暮らす王子様に出会ったの。
心の奥まで見通すような清らかな目をして、とても優しい人なの。」
「幾たび話すうちに、互いの共通点と美しさを見つけ、カフェでも長居するようになったが、ある日『私にはこの星を守る使命がある。おさらばだ。』といって、それっきり姿を見せなかった。」
A:「あらまあ、きっと何かあったんじゃない?人はさ、よく周りの状況に影響されるんだよ。ほら、大人に叱られて落ち込むこともあるんじゃ?」
B:「ああん~それはそれは!そうかもしれないね。あの人、もう多分これきりだから、君の方からちょっと状況を確認してくれる?」
A:「いいとも。任せてください!」
B:「うん、お願い。」
。。。
(3日経った後に帰ってきた)A:「あのね、王様がお亡くなりみたいだよ。
あの星のすべての人が、黒い衣装をまとい、空にむかって呟いていたよ。」
B:「ほんとか?ああだからなんだ。今は友達作りの場合じゃないってことか。」
A:「そうだね、君が悪いじゃなくて、時間の問題だね。」
「またそのうち、会えると思うよ。」
B:「そう祈るよ。あとさ、私たちにも聖なる使命、あるじゃない?
そのうち、果たさなきゃ。」
A:「ね。みんな力を合わせて、宇宙を守っていこう!」