台湾進出のための台湾情報
日本と距離が近く、親日家も多い台湾。アジア進出の足掛かりとして進出を検討する企業は多いのではないでしょうか。 今回はそんな台湾の基本情報をまとめてみましたので参考にしてみてください。
基本情報
台湾の人口は約2300万人(2015年)。
マーケットの規模は小さいものの、巨大な中華圏マーケットのステップとして進出する日本企業も多いようです。
国土は、3万6千平方kmで、1955年以降、中華民国は台湾本島以外にも澎湖諸島、金門島、馬祖島及びその他諸島を実効支配しているが、全体の面積に占める台湾(本島)の割合は99%以上になります。
台湾では政教分離を基本とし、また中華民国憲法(第二章第十三条)により宗教信仰の自由が保障されているため、国内では各種宗教が自由に存在し、布教されています。
在留邦人数は20,162人(2015年10月,外務省「海外在留邦人数調査統計」)となっています。 公用語は中国語、台湾語です。
日本統治下の名残、そして日本人の人気観光地であるため多少日本語が通じる場合もあります。台湾は歴史的な背景から多民族国家であり、英語も使われることがあります。世界英語ランキングでは31位となっています。(『EF FPI』より)
さて、台湾人の国民性は基本的にみんな・明るい・外国人に対してとても親切という印象です。表現はストレートです。中国語の構造も影響しているかもしれません。また、家族や親族をとても大切にする文化となっております。そして、独立心が強く勝負事がとても好きです。一発の勝負で世界が開ける勝負事に熱い情熱を燃やします。
台湾進出のメリット
1.日本に近い
まず、海外進出に際して一番気にするべきポイントは「日本との違いを理解する」事であることはいうまでもありません。その点において台湾は物理的にも文化的にも「日本に近い」事が大きなメリットであると言えます。 物理的な面では、例えば東京から台北までは飛行機で約3時間。
台北の松山空港であれば台北市内のどの場所でも10分~20分程の所要時間でアクセスできます。また、台北市内はタクシー以外にも地下鉄、バス路線網も発達しているので、東京並みに移動手段は容易です。台中、高雄等といった地方都市であっても台湾新幹線(高鐵)だけではなく在来線(特急電車)、高速バス、高速道路、場合によっては飛行機と様々な選択肢が存在します。
また文化も日本とは非常に近いと言えます。人の雰囲気や街並みはもちろんのこと、日本発の飲食店も多く進出していることや、アパレル・サブカルチャー等の価値観が非常に似通っています。
この「日本に近い」ことは海外進出を考える上で非常に大きなメリットであることは言うまでもありません。
2.価値を出しやすい
台湾では商品・サービスの品質を測ったり伝えたりする方法のひとつとして「日本製・日本発」というキーワードが存在します。 良いものを安心して使いたい場合、多くの台湾人は日本の製品を選びます。
TVCMや広告の見出し文としてもこの「日本製・日本発」という言葉は頻繁に使われます。 「日本製=良いもの」という考え方は、裏を返せば「日本製=高価なもの」という印象が定着している事も事実です。
通常海外拠点を設立して営業していく場合、完全な輸入品を除いては有形であっても無形であってもある程度現地の相場を基準に価格設定をするのが普通ですが、そのような中でもある程度利益率を担保できるビジネスが描きやすいと言われています。
また、物流をはじめとする社会インフラ、商い習慣、WEB環境に代表されるビジネスインフラ、優秀な人材が確保しやすいこと、そして利用者側の民度の高さからも日本と同じ価値観でビジネスができる点も大きな利点です。加えて業務や生産によるロスや、物流によるトラブル、移動にまつわる余計な出費が少なく、日本に近い感覚で計画が組めるという安心感があります。
法人税が低いというのもメリットの一つといえます。
3.中華圏、東南アジアへの進出の窓口
台湾は地理的な面、言語的な面において中華圏、東南アジア圏進出の窓口として拠点を開設する企業も少なくはありません。 例えば中国大陸進出を念頭にした場合、実際に台湾の中では中国とのビジネスコミュニケーションは盛んに行われていて、人・物・金の往来は日本との結びつきをはるかに上回っています。
同じ視点で、例えば香港やシンガポールのように中国語繁体字を使うビジネスパーソンが主要なポジションを占める地域もあります。 また台湾人自体、日本の価値観やビジネススタイルをよく理解した人材も豊富なので、そういった人材と互いに協力して中国、東南アジアに進出していくというシナリオを描きやすいという側面があります。
台湾進出の注意事項
台湾でビジネスする際に必要な資本金最低額は「1元」、歴史的な背景もあり日本語が通じる場合も多く、日本と似ている部分もあると言われています。既に多くの日本企業が進出している等、台湾は日本企業が進出しやすい環境にあります。
進出するにあたって外資規制があり、規制業種や禁止業種が「華僑・外国人投資ネガティブリスト」に定められています。会社登記の際には公認会計士の監査報告が必要となります。
出資に関しては原則として100%可能ですが、有線ラジオ・テレビ経営業、衛星ラジオ・テレビ経営業・第1類電気通信業については株式保有比率に制限があります。いずれも進出をする際に確認する必要があります。
さて、台湾人との商談においてはいくつか気をつけるべき点があります。まず、名刺は十分に持っていくようにしてください。台湾のビジネス文化でとても重要となる肩書きや役職を確認するためにも、名刺は必要となります。片方の面には英語、もう片方の面には中国語で表記することが好ましいです。
そして、台湾のビジネス文化は非常に勤勉であり、1日12〜15時間も働くこともあります。また、台湾でビジネス、商談を行うにあたって「控えめ」であることが大事になってきます。ある意味日本に近い部分があります。 日本と台湾は他の国に比べ密接な関係、交流があるとはいえ、それでも言語、文化、教育は日本とは異なり、それ故に、相手の言動が理解できなかったり、場合によっては理解できなかったりする部分が出てくることもあると思います
まとめ
すでに多くの企業が進出している台湾。日本の文化や習慣に近い部分もあり、初めて海外進出するにはハードルは低めなのではないかと思います。特に「日本製」には一定のブランド価値があるので、日本企業の進出には追い風となっているようです。 アジア進出のステップとして台湾進出を検討してみてはいかがでしょうか。
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