環境の変化こそが、人を成長させる___次世代リーダー育成プログラム「HOPE」
大企業の次世代リーダーを育成するプログラム「HOPE」。企業の未来を担う人材が期間限定でボーダレスの社員として勤務し、視点・判断基準・リソースなどすべてが異なる「新規事業開発」の現場に身を置くことで、どう変化し、どんな成長を遂げたのか。本人と企業担当者へのインタビューを通して、次世代リーダー育成プログラム「HOPE」のリアルに迫る。
今回は、株式会社しずおかフィナンシャルグループからHOPEを活用してボーダレスに勤めていた岩﨑璃乃さんにHOPEで得られたことと自社に戻ってからの活躍について話を聞いた。
企業担当者のインタビューはこちら
<話を聞いた人>
(株)しずおかフィナンシャルグループ グループ事業開発部 事業開発室
担当業務:新規事業開発 岩﨑璃乃さん
2017年、株式会社 静岡銀行に入行。住宅ローンの営業を担当後、自ら希望し次世代リーダー育成プログラム「HOPE」に参加。ボーダレス・ジャパンの新規事業「ふるさと納税for Good!」で9か月間(2023年7月から2024年3月)の勤務を経て、現在はしずおかフィナンシャルグループのグループ事業開発部に所属。
自らの意志で手を挙げたHOPE、初日の衝撃体験
静岡が大好きだと語る岩﨑さん。静岡にある大学を卒業後、さまざまな業種の方と連携しながら大きなことに取り組みたいという思いから、静岡銀行へ入行した。
「入行後は、個人向けの住宅ローンの営業を担当していたのですが、地元に貢献したい思いは強く、いつか地方創生に関わる新規事業開発に携わりたいと思っていました。特別なスキルや経験がなく模索していたとき、社内公募で次世代リーダー育成プログラムHOPEの存在を知ってエントリーしました。静岡への愛と挑戦したいと思う気持ちを評価していただけたのか、セレクションを合格することができました。」
HOPEへの参加が決まり、岩﨑さんはボーダレスの本社がある福岡へ移り住むこととなる。初日にどんな印象を持ったか聞いてみた。
「一番驚いたのは、メンバーの若さでした。ソーシャルベンチャーパークは、一見オフィスには見えないような空間で、皆さんが真剣にパソコンに向かっている姿がとても印象的だった記憶があります。」
岩﨑さんの配属先は、新規事業の「ふるさと納税For Good」(クラウドファンディング型ふるさと納税サービス)。代表の田口(たぐっさん)と副代表の鈴木(すーさん)、中途メンバー1名と新卒4年目、1年目を含め合計5名のチームだった。
「新規事業を率いているのは、たぐっさんでもすーさんでもなく、新卒4年目のゆりえさんでした。新卒4年目といっても、起業の経験があり、若手でもしっかりと自分の意見を主張している姿や自治体や実行者さんなどさまざまな立場の方を束ねている様子を見て驚きました。私もそのチームの一員となって働くことになるわけですが、何より意思決定のスピード感がとても早く、まさに朝令暮改。どんどん改善を重ね、サービスがブラッシュアップされておりこれが新規事業開発のリアルかと思いました。」
岩﨑さんが最初に任されたのは、ライティング業務。背景には、ライティングを通して物事の本質をつかみ、伝えるというマーケティングの基礎を徹底して磨き上げるという代表・田口の狙いがあった。
「どういうターゲットに、どういうインサイトがあって、どう伝えることで刺さるのか、その感覚を磨く特訓として、記事を30〜40本は書きました。それまではターゲットについて考えたことすらありませんでしたが、日常的な文章作成でも相手のことを考えて伝えることを意識するようになりました。」
特訓の成果もあり、岩﨑さんのインサイトをとらえるスキルは大幅に向上。WEB制作において力を発揮し、チームに大きな貢献を果たした。
葛藤を乗り越え、芽生えた使命感
自ら手を挙げて参加したHOPEだったが、元々自分の意見を言うことが得意ではなかったと語る岩﨑さん。特に、最初の3か月はもどかしさを感じ、悔しくて涙を流すこともあったという。ブレイクスルーしたポイントはどこにあったのだろうか。
「ボーダレスの「間違えてもいい」という考え方を理解できたことが大きかったです。的外れなことを言っても、誰も責めないし、違ったら修正して次に進むだけ。そのことに気づいてからは、自分の意見をどんどん言えるようになりました。
すぐに相談できる空気感も有難かったですね。みんな忙しいし、人に頼ってはいけないという思いから、最初の頃は相談をためらっていました。しかし、相談してみると誰も嫌な顔一つせず親身になって一緒に考えてくれました。自分の仕事を増やしたくないと考える人はおらず、社会や事業、人のために自分のスキルを惜しみなく提供する姿から学ぶことは多くありました。」
次第に、岩﨑さんの中でも意識が変わっていった。勇気を出して自分の意見を言い、周りを頼れるようになってからは、どんどん仕事が面白くなっていったという。
「プロジェクトを進めていくにつれ、リリース後のプロダクトにも関わりたい、必ず学びを持ち帰りたいという使命感のようなものが芽生えてきました」
0から1を生み出す経験とソーシャルビジネスの醍醐味
岩﨑さんは、残りの3ヶ月でこれまで以上に主体的な行動をするようになる。さまざまな人を巻き込みながら0から企画したイベントについての思いを聞いてみた。
「プロジェクトの実行者さんに伴走する中で、「この人たちの力になりたい」という思いが強くなりました。最終的には寄付者を増やすことが目的なのですが、実行者さんにフォーカスを当てたイベントを企画し、地域のために行動する人と思いに共感する人をつなぐ場を設計しました。私自身、何もない状態から新しいものを生み出す初めての経験で、自分にとっても大きなインパクトのある仕事でした。」
「新規事業の立ち上げは、本当に苦難の連続です。こんなにも大変なのかと感じたこともありましたが、自治体や実行者の方、利用者の方など多くの方がふるさと納税for Goodの理念に共感してくれました。社会を良くしたい思いと、多くの人の行動によって、社会が良くなっていくことこそが、ソーシャルビジネスの強さだなと感じました。」
スタートから9ヶ月。チームメンバーとの仲も深まった岩﨑さん。仲間たちの印象はどう変化していったのだろうか。
「HOPE第一号としてボーダレスにくる前の印象は、すごい人たち。しかし、みんな良い意味で普通で、社会のために純粋な思いを持ち本気で行動している人たちだと感じました。私自身も「静岡のためになることをしたい」という漠然とした思いから、自分も本気で取り組める、人生をかけたいと思えるような仕事をしたいと思うようになれたことは大きな変化です。」
HOPEでの経験を活かし、静岡をもっと魅力的な街へ
9ヶ月間のHOPEを完走し、しずおかフィナンシャルグループに戻った岩﨑さん。現在は、新規事業開発の部署で働いている。
「HOPEを経て、地域金融機関で働く私の日常が戻ってきました。しかし、仕事に対する考え方が大きく変化しました。以前は、失敗を恐れて自分の考えが言えず、仕事も受け身の姿勢でした。今では、「これってなんでやるんだっけ?」の問いを繰り返しています。これは、チームメンバーであるゆりえさんの口癖でもありました(笑)。」
「他にも、ボーダレスにいた時、ランチタイムの雑談からいいアイデアが出ることも多かったので、ふとした時に発散することも実践しています。自分ではなく、チームで成果を出そうというマインドに変わったことで、「一緒にやろう」と声をかけたり、周りの人に上手に頼れるようになりました。」
現在は、グループ事業開発部で自治体の起業家輩出プロジェクトに携わる傍ら、地方の社会課題を解決する新規事業開発のタネを探しているという。
「HOPEを通して、さまざまな変化がありましたが、私の核である「静岡への思い」は変わりません。現在所属している部署は、自分が本気で取り組みたい事業プランが承認されれば、実行することができる環境が整っています。大好きな静岡のためになる事業プランを試行錯誤しながら考えている最中です。
HOPEに参加する前後の私の変化は、社内でもポジティブな刺激になっているように感じます。企業に所属しながらボーダレスのような社会課題の解決に挑み新規事業を次から次へ生み出す企業へ出向する人が増えていくことで、新しい価値観を吹き込み、社会全体に大きなインパクトをもたらしていくのではないかと思います。」
会社を変え、社会を変える次世代リーダー育成プログラム「HOPE」
社会問題をビジネスで解決するために、大企業の皆さまと共に取り組むことで、社会変革を起こしていきたい、という希望を込めたプログラムがHOPEです。
岩﨑さんをはじめ、様々な企業からの出向者がソーシャルベンチャーの現場で、視点・判断基準・リソースといったすべてが異なる環境に身を置き、大きな変化を遂げて企業に戻ってから活躍しています。
「今までとは異なる視点をもち、組織に新しい風を吹かせる次世代リーダーを育てたい」
「ソーシャルな視点をもった新規事業開発をできる人材を育成したい」
そういった今後の大企業の未来を担う人材の育成をご検討の企業様はぜひお問い合わせください。
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