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返りついた「日本」は、求め続けた「日本」ではなくなっていた。沖縄出身の放送人が見つめた時代の変化とは。

返りついた「日本」は、沖縄が求め続けていた「日本」ではなくなっていた。もう日本は「祖国」ではなくなって、国家として沖縄県をがんじがらめにしてしまう。

「戸惑いの中の沖縄」『世界』八・一五記念原稿入選作、1972年より

著者の大濱聡氏は1948(昭和23)年石垣市生まれ。「復帰」前に日本放送協会(NHK)入局し、昭和・平成における社会のさまざまな転換を見つめてきた。著書に『沖縄・国際通り物語 ~「奇跡」と呼ばれた一マイル~』(ゆい出版)『関東甲信越小さな旅 ④~⑦巻』(学陽書房・共著)『昭和五年に生まれて~ふるさとは國吉屋取~』(國吉眞忠 共著・私家版)がある。

『我が内なる沖縄、そして日本 ある放送人が見つめた昭和・平成史』大濱聡


本書は、大濱氏がこれまで発表してきた論評、随筆、コラムなどをまとめた一冊で、歴史的かつ個人的な時代の諸相となっている。

第一章 「NHK」を歩く ~報道・制作の現場から~
7・30キャンペーン 具志堅撮影記/全琉婦人芸能大会/秘祭イザイホー/米兵少女暴行事件報道  ほか

第二章 個人的昭和・平成史 ~同人誌『多島海』から~
佐藤栄作との45年/「昭和天皇」体験/「昭和」との再会/太宰治との49年/沖縄の「三丁目の夕日」/昭和四〇年代・日本との邂逅 ほか

第三章 我が愛しの国際通り ~『沖縄・国際通り物語』の周辺~
国際通り再発見/戦後をたどる 写真で見る沖縄の60年 国際通り~奇跡の一マイル~1/変貌する国際通り 85年前「新県道」65年前「牧志大通り」 ほか第四章 青春記 ~愚直に一直線~
再び教師に願うもの/見てきた石垣市長選挙/四・二八を前にして思う  小さな親切月間運動に寄せて/高校生らしくしよう ほか 

第五章 東京で沖縄を見つめていた頃 ~ふるさとは遠きにありて~ 
故郷の訛り懐かし/故郷の仲間へ/成人の日に思ったこと ほか

第六章 書も読み、町へも出よう ~連載コラム、寄稿など~

『我が内なる沖縄、そして日本 ある放送人が見つめた昭和・平成史』目次(一部抜粋)