『復帰50年 沖縄を読む--沖縄世はどこへ』
東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター編
作家・ジャーナリスト、歴史家、元米兵、自称「三流芸人」から元首相まで、50人が推薦する沖縄本から「復帰50年」を考える。
「長いあとがき」より抜粋
さてこの本は復帰50年にちなんで県内外の50人の方に沖縄に関する書籍を推薦して頂こう、という趣旨である。
出版された時期は原則として復帰後、つまり50年前以降と決めたのはよいが、その間に売れた本を選ぶのか、評判の本か、マンガもふくむのか……誰に書いてもらうのか? 復帰50年記念のブックフェア展開というアイデアから始まったことであり、県内の書店の有志に集まって頂き話を伺った。ところがこちらが沖縄理解の必読本としてリストに挙げた数十冊は、全て残念ながら売れない、と評価された。昭和の臭いがプンプンしている、とこちらの「時代錯誤」を指摘する人もいた。そうかズレてんのか、と素直に反省しないのが昭和世代の悪癖なのかもしれない。
沖縄は日本の縮図だから、矛盾や希望がそこにはある。面白い本は沢山ある。全体として沖縄の現状が浮かび上がるような、これからの日本・世界の進路にとっても大事な本が挙がってくるに違いない……と、執筆者頼りの楽観主義で編集が始まった。
●編者プロフィール
東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター
一般財団法人東アジア共同体研究所(EACI)は鳩山友紀夫元首相が政界引退後の2013 年3 月、アジア太平洋諸国の間に「友愛」の絆を創ることを目的に設立し理事長に就任。翌14 年5 月、東アジアの結節点である沖縄・那覇市に開設した琉球・沖縄センターは辺野古新基地など基地問題、沖縄の未来構築の議論、政策提言など諸活動を行っている。
2020年4月から毎週、「ウイークリー沖縄」ニュース動画を発信。自衛隊南西シフト問題に焦点を当て同年6月に東京、12月に那覇でシンポジウムを開催し、『虚構の新冷戦 日米軍事一体化と敵基地攻撃論』(芙蓉書房出版)、年刊ジャーナル『沖縄を平和の要石に』創刊号(同)を刊行した。21年度は5月から「基地なき沖縄の展望」鼎談を連続開催し、世界自然遺産をオンライン講演、辺野古基地、奄美自衛隊基地のドローン取材を実施。9月から「南西諸島ミサイル要塞化」全国巡回写真展を開始し、11月には年刊ジャーナル『沖縄を平和の要石に』2(芙蓉書房出版)を刊行した。
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