本気で学問を修めたいのならAIU(国際教養大学)に来るべきではない
こんにちは。
今回はタイトルの「本気で学問を修めたいのならAIU(国際教養大学)に来るべきではない」理由について、現在AIU在籍2年目の私が語っていこうと思う。
その理由は、ズバリ
AIUは自分の軸を発見・強化することに特化しており、学問的に得られるものは深くないからである。
AIUの特徴として、①リベラルアーツ教育・②少人数制かつ双方向の授業・③留学必須・④多文化共存のキャンパスライフが挙げられる。(「授業がほとんど全て英語」もそうだがこの議論には関係ないので割愛)
①リベラルアーツ教育
リベラルアーツ教育とは簡単に言うと広く浅く、である。例えば経済学部であれば基本的に経済学をメインで学んでいき、専攻も経済学に関連したものになると思う。しかしAIUが提供しているリベラルアーツ教育では経済、政治、社会学、歴史・文化、国際、法などさまざまな分野を幅広く学び(幅広いため浅く学ぶことになってしまうが)、その後自らの興味を選択して選考を決めることができる。大学に入学した時点で自らの専攻の選択が制限されている典型的な日本の大学とは異なり、入学した後に興味ある学問を選ぶことができる。
②少人数制かつ双方向の授業
典型的な日本の大学の授業のようにただ教授が一方的に話をするだけでなく、授業中に生徒自身が議論をするというのがAIUの授業の特徴だ。これまで出会わなかった人は自分とは異なる価値観を持っており、その人たちと議論することで新たな視点を得たり自らの視野を広げることができる。そして1クラス平均20人ほどであるため積極的に発言することが求められ、自ら考え意見を述べる能力が身に付く。(とは言っても授業中ほとんど喋らないこともできるから、これは積極性が求められるが。)
③留学必須
私はまだ留学していないので実態は分からないが、留学は行ったこともない場所に1人で1年間生活しなければならない。周囲に知り合いは全くおらず、日本語はもちろん通じない、日本の価値観も常識も通じない。この留学でどんな状況でもうまく適応する能力が身につく。
④多文化共存のキャンパスライフ
この④で得られることは②と③に重なるが、AIUでは世界各国さまざまな地域からの留学生と一緒に住むことになる。彼らは私たちとは話す言語からして違う。そんな全く異なるバックグラウンドを持つ人たちと生活を共にすることで、新たな視点を得たり新たな環境に適応する能力が身につく。
(ルームメイトの留学生と全く話さずに生活することもできるのでこれも積極的に動くことが求められる。)
よって自ら専攻を選択し、視野を広げ、自ら考え意見を述べ、どんな環境でも適応できる能力を身に付けることで、自らの軸を見つけることができる。これがAIUの強みであるし、私はこれについては強く賛同する。
しかし、これ以外にAIUの強みと呼ばれる部分はあまり思いつかない。
公式サイトにも、国際教養大学国際教養学部5つの特徴の欄にはすべて英語の少人数制授業・1年間の留学義務・多文化共生のキャンパスライフ・多彩な可能性を広げる進路選択支援・多様な人材を発掘する入試制度とある。この5つの特徴の中に学問が〇〇なんていうものは含まれていない。これはつまり、AIUは自ら学問的な特徴は特にないと言っているようなものだ。
実際AIU生の私もそのことは感じる。授業の内容も英語でやっているからか簡単なものが多い。さらにリベラルアーツ教育(広く浅く学ぶ)を掲げているのに対して広くない(理科系の科目がほとんどない)。小規模大学だから仕方ないのかもしれないが、AIUのリベラルアーツ教育は広くもなく浅いのだ。
よって、本気で学びたいのならAIUにくるべきではない。
しかし、逆に言うと本気で学びたいとは思っていないのならAIUにくるべきであるということだ。
今の大学は就職予備校と化している。いい大学に行けばいい企業に入れると思い込み、いい大学に入学したら4年間だらだら過ごして、就活の時だけいい顔をしていい企業に入る。そんな人生で楽しいですか?他人の敷いたレールの上を歩く人生は楽しいですか?いい企業に入って、その後は何をしたいのですか?
多くの人はどうせ学問とかあまり興味ないんだろうから、いい企業に就職するために4年間も大学に通って何も得られないくらいならAIUに来た方がいいんじゃないかなと思う。
私はAIU好きじゃないけどそう思う。
最後まで見てくれてありがとう。
※この記事はあくまでも個人的意見であり、この記事の筆者はAIUを貶める意図は全くないことを明記しておく。