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DJ Boonzzyの第66回グラミー賞大予想#1〜ポップ&コンテンポラリー・インスト部門

今年2024年は新年早々に北陸大地震にJAL機衝突炎上事故と、立て続けに痛ましい出来事が起き、一年の先行きに不安な影を感じるスタートとなってしまいました。北越地震で犠牲になった方々、そしてその救援に行くはずがJAL機との衝突で亡くなられた海上保安庁の皆様方のご冥福と関係者の方々の心の平安を祈るばかりです。自分にできるのはささやかな寄付と祈ることくらいですが、地震被災者の方々の救出と平常復帰を心からお祈り申し上げます。

さてこんなスタートになりましたが、今年も毎年恒例の期間限定連載『第66回グラミー賞大予想ブログシリーズ』をいよいよスタートします。毎年ご愛読の方々であれば内容は良くご存知と思いますが「何それ?」という方のために、DJ Boonzzyのクリエイターページに昨年掲載した第65回予想ブログ12本と、授賞式当日の生ブログ6本をまとめマガジンにして掲載してますので、パラパラと見てみて下さいね

さて今年のグラミー授賞式は昨年とほぼ同時期の2/4(日本時間の2/5)ということでこのブログ・シリーズ、昨年同様1ヶ月で12本執筆という結構タイトなスケジュール(もっと早く始めろという説もあるw)。なのでこちらも去年同様、主要4部門の予想発表は、1/23(火)開催の音楽評論家の吉岡正晴さんとのグラミー賞大予想トーク&DJイベント『ソウルサーチン・ラウンジ』本番でやることになりそうです。そのイベントの告知と詳細についてはこの↓吉岡さんのnoteの記事でご確認ください。当日は是非お誘い合わせの上お越し下さいね。

今年の会場はLAのクリプト・ドット・コム・アリーナ、MCもおなじみ軽妙な司会ぶりが定評のあるトレヴァー・ノアと、ここ4年連続同じトレヴァーは来年もMCとなると、2012年第54回〜2016年第58回の5年MCを務めたLLクールJに連続記録で並ぶことになります。ちなみにMC連続回数記録保持者は、1971年第13回〜1977年第19回と7年連続のアンディ・ウィリアムス。いずれにしてもトレヴァーは歴代名MCの一人になりつつあるようです。

ではまずは、今年もいくつかあった変更点や見所などを簡単にチェックして、予想の方に入っていくことにしましょう。


0. 2024年グラミー賞の変更点と見所

ここ数年のグラミー・アカデミー(以下「アカデミー」)のお家騒動も収まり、ここ最近ハーヴィー・メイソンJr.会長の改革路線も軌道に乗ってきた感があったんですが、昨年11月にはハーヴィーの前々会長のニール・ポートナウの過去の性加害に対して某ミュージシャンが訴訟を提起したとの報道もあり、まだまだアカデミーの改革道半ば、という感じですね。そういうことも踏まえてハーヴィーは改革の手を緩めず、今年もいろいろ手を入れてますのでその主なところをご紹介。

Harvey Mason, Jr., NARAS CEO

* 対象期間の微調整

本来グラミー賞の対象作品となるには、前年の10/1から当年の9/30までにリリースされなくてはいけないのが大原則で、これは1977年第20回〜2020年第61回まで不動のルールでした(途中52回と53回がそれぞれ対象期間が11ヶ月と13ヶ月となったことがあるのが唯一の例外)。これが、授賞式のタイミングをアカデミー賞が発表される2〜3月から視聴率対策で1月に繰り上げるために第62回が前年8月末までの11ヶ月間に短縮されてから、途中コロナによる影響とかもあり毎年この期間と対象月数が動いてます。去年65回はは久しぶり従来の10月〜9月に戻ったな、と思ってたら、去年3月にアカデミーは「授賞式とその他数々のスケジュールの準備期間確保のため」と言ってまた10月〜8月の11ヶ月でやる、と発表。これがアーティストらアカデミーメンバーの批判を浴びて、今回66回は対象期間を2022/10/1〜2023/9/15の11ヶ月半という妥協の産物に決着してます。加えて、アカデミーは既に来年67回の対象期間を2023/9/15〜2024/8/31の11ヶ月半にする、と発表しちゃいました。今後これが定着してしまうと、その年の後半4ヶ月の作品が当年度のノミネートに反映されないことになり、対象年の1/1〜12/31に封切りされれば対象になるアカデミー賞と比較して、「その年を代表する作品の賞」という観点からはかなり外れる方向への改悪、という気がするのですがどうでしょうか。

* 主要4部門のノミネート数(また)変更

より多くの候補に機会を与える」との名目でここ5年間で5→8(61-63回)→10(64、65回)とノミネーション数が増やされてきた主要4部門ですが、今年からまた8候補に減らされたのは、ノミネート予想のブログでもお伝えしたとおり。確かに10候補、というのはさすがにやり過ぎの感もあったので、この8候補への復帰は歓迎すべき変更かなと思います。ただ一点懸念されるのは、今年はヒップホップ誕生50周年、ということで昨年はそれを記念するイベントなども開催していたアカデミーですが、今回の主要4部門でノミネートされているヒップホップ勢が、新人賞部門のアイス・スパイスのみ、という驚くべき状況。確かに2023年、ヒップホップ作品が全体的にイマイチではありましたが、ROYにメトロ・ブーミンドレイクくらいノミネートするくらいのことはあってもおかしくないはず。アカデミーは有色人種の会員を今回大幅に増やした、と胸を張ってるようですが、常々言われているヒップホップ軽視の傾向が改善されているのかが不透明ですね

* 3部門の新設と2部門の主要部門への格上げ

ここのところ年中行事の感がある(笑)部門新設(というか分化)、今年新設されたのは、最優秀アフリカン・ミュージック・パフォーマンス部門(従来の最優秀グローバル・ミュージック・パフォーマンス部門から分化)、最優秀オルタナティヴ・ジャズ・アルバム部門、そして最優秀ポップ・ダンス・レコーディング部門(従来の最優秀ダンス/エレクトロニック・レコーディング部門から分化)の3つ。これでトータル部門数は94部門になりました。
でも今年のより重要な部門再編は、最優秀プロデューサー部門(クラシック以外)と昨年新設されたばかりの最優秀ソングライター部門(クラシック以外)が今年から主要部門に格上げになったこと。これによって、これまで限られたアカデミー/メンバーのみが投票していたこの部門について、すべてのアカデミー・メンバーが投票できるようになって、より広い範囲のメンバーからの評価を反映した結果が期待できるということでこちらも歓迎すべき変更ですね。

* その他の変更

それ以外にもいくつか細かい変更が今回行われてますが、そのうち2つの重要な変更をご紹介。一つは「AI作成による作品はノミネート対象外」を明確に規定したこと(これで初音ミクはグラミー対象から外れましたw)、もう一つはアカデミー会員が投票できる部門数が従来の26ジャンル部門から11ジャンル部門(除く主要部門)にまとめられて、会員は与えられた10票を最大3つのジャンル部門の個別部門に投票できることになったこと。後者の変更によって、ある意味票のバラケ具合が限定されて、より一票の貢献度が高くなることが期待されてるようですね。どれくらいの効果があるのか、結果を見て判断してみましょう。

Top (L-R): SZA, Taylor Swift, Olivia Rodrigo; Bottom (L-R): Lana Del Rey, Jon Batiste, boygenius

こうした変更のあった第66回グラミー賞、今年の授賞式の見どころは下記のポイントになりそうです。

* 今回9部門と最多部門ノミネートのSZAはいくつの部門で受賞できるか?(昨年同じ9部門ノミネートのビヨンセは4部門受賞、累計トータル32部門受賞で、名指揮者サー・ゲオルグ・ショルティを抜いて歴代最多受賞者となってます)
* 史上稀に見る大激戦の最優秀アルバム部門を制するのはテイラーかSZAかオリヴィアかラナか、はたまたジョン・バティーストかボーイジニアスか?
* あっと驚くROYと新人賞を含む7部門にノミネートされた、これまでソングライターとしての地道なキャリアを重ねてきたR&Bシンガーソングライターのヴィクトリア・モネ、ROYと最優秀アルバム部門などでのボーイジニアス名義のノミネートを含む7部門ノミネートのフィービー・ブリッジャーズと主要3部門ノミネートを含む6部門ノミネートのジョン・バティーストらの最近のグラミー・ダーリンたちがどのくらいの旋風を巻き起こすのか?
* 今年5年連続で最優秀プロデューサー部門ノミネート(過去の記録は1979年第21回〜1984年第26回の6年連続ノミネート、うち2回受賞のクインシー・ジョーンズ、2001年第43回〜2006年第48回の6年連続ノミネートで受賞なしのジミー・ジャム&テリー・ルイス)のジャック・アントノフが、昨年・一昨年に続いて3年連続受賞となるのか(もし受賞すれば1996年第38回〜1998年第40回のベイビーフェイス以来2人目の記録)?
* 今年の日本人ノミニーは確認できてる範囲で3人。一人目は最優秀ラテン・アーバン・ミュージック・アルバム部門にノミネートされたレガトン系プロデューサー、テイニーの『Data』の収録曲プロデューサーの一人、TOMOKO IDAさん(日本では三浦大知SixTONESの楽曲共作やプロデュースで知られる)、二人目はアルバム『On Becoming』が最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム部門ノミネートの、NYブルックリンをベースに活動中のフュージョン・ジャズバンド、ハウス・オブ・ウォーターズの中心メンバーでベーシストのモト・フクシマさん、そして三人目は今回が7回目のノミネートで過去第50回と第62回の2回受賞している、ルー・リード初期のデモ音源集『Words & Music, May 1965 - Deluxe Edition』のジャケを手掛けたアート・ディレクターの小池正樹さん(最優秀ボックスまたは特別限定エディション・パッケージ部門)。さてこの皆さんの受賞はなるのか?

House Of Waters: Max ZT & Moto Fukushima

授賞式当日のライブパフォーマンスも今月順次発表されていくと思いますのでそちらも発表され次第、このブログシリーズでお伝えしていきたいと思います。では今年のグラミー賞大予想のスタートはポップ部門から参りましょう。

1.最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス部門

◯ Flowers - Miley Cyrus
  Paint The Town Red - Doja Cat
  What Was I Made For? (From The Motion Picture “Barbie”) - Billie Eilish
◎ Vampire - Olivia Rodrigo
✗ Anti-Hero - Taylor Swift

毎年言ってることですけど、例年グラミー予想にあたってはある程度の全体シナリオを考えて、主要部門と各ジャンル部門の受賞バランスを想定する、というのが自分の予想に対するアプローチになってます。しかし今年は主要部門を含めて(先程の見どころのところでも触れましたが)、主要ジャンル部門の激戦度が結構すごいので、例年以上になかなか難しい予想を強いられることになりそう。その極致とも言えるのがこの部門。何せ5曲中ドジャ以外はすべてROYとSOY両方のノミネート曲なので、「この曲は主要部門取るからここではそれ以外のこれね」っていう通常予想手法だとドジャが本命◎になるはずだけど、どうもそれって違いそうですよね。

で、最後の主要部門の予想にも関係してくるんですが、どうも主要部門はテイラーSZAビリーが強そうな気がするのでこの部門はオリヴィアマイリーかな、ということで全く甲乙つけがたいところですが楽曲的にわずかに優れてるかな、というところで本命◎オリヴィア、対抗◯マイリーにしておきます。

穴✗もテイラービリーで悩むところなんだけど、ビリーはおそらく最優秀ビジュアルメディア用楽曲部門の受賞がほぼ当確だと思うので(オルタナ部門にノミネートがないのはかなり納得いかないところですが)、ここは一応テイラーに穴を付けておきます。

2.最優秀ポップ・デュオ・グループ・パフォーマンス部門

  Thousand Miles - Miley Cyrus f/ Brandi Carlile
✗ Candy Necklace - Lana Del Rey f/ Jon Batiste
  Never Felt So Alone - Labrinth f/ Billie Eilish
◯ Karma - Taylor Swift f/ Ice Spice
◎ Ghost In The Machine - SZA f/ Phoebe Bridgers

ソロ部門同様、このデュオ・グループ部門もかなりムズい予想を強いられてます。何しろこの部門も5候補すべてROYとSOYにノミネートされてるアーティストが絡んでるから。その中でも作品的には一番関係ないラブリンスビリーのコラボ曲は対象から外せるとして、ここでも残りの4曲はいずれも最優秀アルバム部門ノミネート作品からの楽曲ということでまたまた悩むところ。

中でも今回の主要部門ノミネート者同士のコラボになっている3組はどれが取っても全くおかしくないところですが、今回のグラミーでおそらく総合的に一番強そうだな、と個人的に思っているSZAがらみで、しかもグラミー・ダーリンのフィービー・ブリッジャーズがコラボしている「Ghost In The Machine」が(楽曲的にはどちらかというとオルタナっぽいんですが)が最右翼と見て、こちらに本命◎、ヒットしたという点ではこちらが強くてもおかしくはないけど、テイラーアイス・スパイスの「Karma」は◯対抗にしました。

そしてラナジョン・バティーストという意表を突くコラボながら、ラナのアルバム中ではちょっと地味ーな感じだった「Candy Necklace」には✗穴をつけておきましょう。

3.最優秀トラディショナル・ポップ・ボーカル・アルバム部門

✗ To Steve With Love: Liz Callaway Celebrates Sondheim - Liz Callaway
  Pieces Of Treasure - Rickie Lee Jones
◎ Bewitched - Laufey
  Holidays Around The World - Pentatonix
◯ Only The Strong Survive - Bruce Springsteen
  Sondheim Unplugged (The NYC Sessions), Vol. 3 - Various Artists

過去この部門13回受賞と、この部門の主だったトニー・ベネット翁も昨年大往生されて、昨年『Higher』でベネット翁に次ぐ5回目受賞を果たしたマイケル・ブブレも今シーズンは対象作品がないため突出した候補がいない今年のこの部門、その中で目を引くのは、名作ミュージカル『ウェストサイド・ストーリー』(1957)をはじめ、数々のブロードウェイ楽曲を手掛けて、2021年に91歳でこちらも大往生したレジェンド作曲家、スティーヴン・ソンダイムがらみの作品が2つノミネートされてること。そのせいかどうかは不明ですが、通常の5作品ではなく、6作品がノミネートされてます

他に特に目立つ候補がなければ、このどちらかを◎本命、という予想もアリでしょうがそうでもないので、この2作のうち、『アラジン』のジャスミンなど数々のディズニーアニメの女性キャラの歌声を担当しているリズ・キャラウェイが、NYミッドタウンのキャバレー・レストラン、54ビロウソンダイム楽曲の数々を歌ったライブを収録した『To Steve With Love』に穴✗を進呈するに留めておきます。

では本命◎対抗◯は誰か。ここは自分も年間アルバムランキングの20位に入れた、アイスランド人の父と中国人の母を持つ複合民族的シンガーソングライター、レイヴェイの『Bewitched』が本命◎一推しですね。年間アルバムランキングのブログでもこのアルバムの魅力は説明してますので、詳しくはそちら(リンクはここ)をチェックしてほしいのですが、単にポップ作品というにとどまらず、ロック以前の時代なオールド・タイミーなジャズ・ポップ的な味わいが素晴らしい作品で、ジャズ・アルバムチャートでも昨年秋に8週1位を記録してるほど、広い範囲で評価を得ていると思うのがその理由です。そして対抗◯は、他ならぬボスこと御大ブルース・スプリングスティーンのクラシックなR&B楽曲カバー・アルバムに付けました。「え?ボスが本命◎じゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、自分もレコードも買って聴いたこのアルバム、何だか選曲が中途半端というか、妙にカッコよくない方にベタって言うか(笑)自分的にはイマイチだったんですよねー。やっぱボスには普通にやってもらってるのが自分は一番いいですね。

4.最優秀ポップ・ボーカル・アルバム部門

  Chemistry - Kelly Clarkson
◯ Endless Summer Vacation - Miley Cyrus
◎ Guts - Olivia Rodrigo
✗ - (Subtract) - Ed Sheeran

  Midnights - Taylor Swift

ここでも最優秀アルバム部門ノミネート3作品がロイヤルバトル状態(笑)。ただ、自分の見立てでは最終的に最優秀アルバムはテイラーがかっさらって行きそうなので、この部門はそれ以外の2作のどちらかと睨んでます。そうなってくると、アルバム全体のクオリティ、という観点から言うとやっぱりオリヴィアの『Guts』かな、ということでオリヴィアが本命◎、マイリーが対抗◯ということにしました。

そうなるとテイラーが穴✗か、というとそういう予想もちょっと芸がないので(予想に芸が必要か、って話はありますがw)ここ最近グラミーで全くといっていいほどノミネートに名前が上がってきておらず、今回もこの部門のみのノミネートと、甚だ寂しい状況のエド・シーランのアルバムに穴✗を進呈することにします。まあ一時期の無双状態の作品に比べるとごくふつーの作品になってしまっているということもあるんですが、今回の期間足切りでギリギリ対象外になってしまっている『Autumn Variation』は結構いいアルバムなので、来年のグラミーではこちらから複数ノミネートされることを期待して。

5.最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム部門

  As We Speak - Béla Fleck, Zakir Hussain, Edgar Meyer, f/ Rakesh Chaurasia
◯ On Becoming - House Of Waters
  Jazz Hands - Bob James
◎ The Layers - Julian Lage
✗ All One - Ben Wendel

毎回聴いたことのないアーティストとの作品に巡り会えるこの部門、今年は特にスペシャルな出会いになったのは、日本人6弦ベーシスト、モト・フクシマさんが中心で、ダルシマー奏者のマックスZT(アメリカ人)と組んでるジャズ・フュージョン・バンド、ハウス・オブ・ウォーターズ。フュージョンと言ってもダルシマーなんて、ジョニ・ミッチェルのアルバムでしか聴いたことないコアな楽器使ってる、というかマックスの超絶技巧で引きまくるダルシマーが前面に出てる、というだけでどんだけユニークなバンドか理解できるんじゃないでしょうか。しかも曲の殆どを、バークレー出で、NYの南米ジャズコミュニティでここ10年くらい活動してきたというフクシマさんが書いててるということで、ジャンルも国籍も不明なでもペースの早い、独特のグルーヴを感じる音楽で、結構聴き始めるとハマってしまいましたフクシマさんについては、ジャズ評論家の柳楽(なぎら)光隆さんがこのnoteの記事(リンク)で詳しいインタビューしてるので、興味ある方はチェックしてみてください。当然初ノミネートだし、個人的には是非受賞してほしいということで対抗◯を付けます。所属レーベルが、この部門ノミネートされれば必ず受賞してるスナーキー・パピー主宰のグラウンドアップ、というのもポイント高いところです。

ホントは彼らを本命◎にしたいとこですが、やはり21世紀を代表するジャズ・ギタリスト、ジュリアン・ラージの作品がノミネートされてるということで、本命◎はこちらにせざるを得ないかな。この部門では3回目、他部門のノミネートも含めるとこれが6回目のノミネートなので、そろそろ受賞してもおかしくないところです。今回の『The Layers』は彼のトレードマークのテレキャスターではなくアコギをメインに使ったスタイルによる作品で、一応EP扱いですがその流麗なプレイとエッジの立った楽曲はさすがです。

最後に穴✗は誰でも知ってるボブ・ジェイムス、と一瞬思いましたが、ポピュラーやロック作品にも多くセッションミュージシャンとして参加してるサックス奏者のベン・ウェンデルが、ギタリストのビル・フリゼールや、ジャズ・ボーカル部門で過去3度受賞の鬼才ジャズボーカリストのセシール・マクローリン・サルヴァントらを迎えたコラボ・アルバム『All One』が面白かったのでこちらに。

ということで例年どおり今年も何とかスタートした「DJ Boonzzyの第66回グラミー賞大予想!」ブログシリーズ。確認したら去年も同じ1月8日にスタートしてました。今年は去年より授賞式が一日早いですが、去年は1月末に何とか脱稿してたので今年も何とかなると思ってます。いや大丈夫かな(汗)。いずれにしても今年もこのシリーズ、よろしくお付き合いください。次はダンス&エレクトロニック部門になります。

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