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ハードルは高いけど、頑張ってよかった問い合わせ

少し前のことですが、私にとってこの夏一番のイベントにつながったので、書き残しておこうと思います。


私、中高生相手の出前授業などで「障害があってもなくても、好きなものは好き、楽しみたいものは楽しみたい、ってことも話すとき「私、なにわ男子推し」ってことをよく出します。

そして、この夏のライブ「+Alpha」のチケット全滅で〜涙!ってことも。みんな、共感してくれます。つかみはOKって感じ(笑)

が!
なんと直前に「制作開放席」とやらの抽選案内が来てダメ元で申し込んでみたら、、、なんと当たったー!!

制作開放席当選のお知らせのメール画像

嬉しー!

と喜ぶのと同時にちょっとだけ「どーしよう」という気持ち。
なぜなら、一緒に行くつもりの友人は車いすユーザー。

ジャニ系のチケット抽選では、基本、申し込みの時に「車いす利用」を申請するようになっています。
だからと言って優遇されるわけでなく、普通に抽選して、当たった中で車いす申請してる人は取分けられるって感じなのだろうけど、今回の追加分の抽選では車いすのことを書くところがありませんでした。

また当選後の「同行者登録」のフォーム内にも、同様に車いすであることを伝える項目なし。

まぁね、特に事前に「車いすで行くよー」と言ってなかったとしても、「車いすじゃ入れません!」とは法律的にも言われないはず。
もしそう言われたとしても、論破できる自信はあるけれど、でもやっぱり気持ちよく参戦したいじゃないですか、推しのライブ。

ファミリークラブのサイトで、ファンクラブ会員専用問い合わせ窓口を発見!

この「メールでのお問い合わせ」でフォームが開いたので、
・制作開放席の抽選に当たった。
・同行者が車イスなので、車いす席または車イスでアプローチできるエリアをお願いしたい。
・私が耳が聞こえないので、その車いすの同行者が、公演内容を私に伝えるサポートをするため、私も近くの席にして欲しい(基本的に、制作開放席は連席希望が出せない)

ということを伝えました。

「今更言われても」とか「無理です」って言われるかなぁ、と思いつつ、言われたらどう対応しようとか考えながら数日。

車いすの友人は、もっと謙虚で、NGされたら怖いなぁ、嫌味言われたら嫌だなぁ、と言ってて、NG言われる前提で戦う気満々の私にビックリ?呆れて?ました。

ともあれ、問い合わせ受付完了のメールは来たものの、その後、音沙汰なし。
前日になっても、何度メール確認しても、届いてなくて、、。

まぁ、最悪、行っちゃおうとは思ってましたが、やはり気持ちよく行きたい、と思って、「お急ぎの場合は電話で」って書いてあるし、「やっぱり電話かぁ」と思いながら、電話リレーサービス使おって思った手が、止まってしまいました。

ナビダイヤル!
最近、問い合わせ先としてやたら増えてる0570から始まるナビダイヤル。
これ、電話リレーサービスで使えないのです。

電話リレーサービスとは
電話リレーサービスは、聴覚や発話に困難のある人(きこえない人)と、きこえる人(聴覚障害等以外の人)との会話を通訳オペレータが「手話」または「文字」と「音声」を通訳することにより、電話で即時双方向につながることができる、法律に基づいた公共インフラとしてのサービスです。

電話リレーサービス公式サイト

公共インフラとしての正式運用前からモニターとして店の予約やら問い合わせやらで、活用させていただいてあるこちらのサービスですが、ナビダイヤルを含む特殊な番号には掛けられないのです。

「公共インフラなのに掛けられない番号があるなんて!」って思われるかもしれせんが、リレーサービスは、「電話しか」用意されてないことに対する緊急避難的なサービスであって、ちゃんと、電話以外の方法が用意されてれば使わなくてもいいサービスなわけで、、

って、その辺りへの憤りはここでは置いてといて、とりあえず、困ったわけで。

悩んだ末、私が話して、相手の話を末っ子が通訳する、という形での問い合わせを決行!

かなーり待たされ、このまま明日の公演まで繋がらないんじゃないか?と思えるほど待たされ、ナビダイヤルはどこからお金が掛かるのか?が気になり出した頃、やっと繋がりました。

ただね、本当は私、「メールで問い合わせした件について、早急に回答して欲しい」ということを伝えるつもりだったのです。
が、結局は、会員番号から参加公演名から何もかも答え、問い合わせの内容もその場で伝えて、結局、返事も電話で聞くことになってしまいました。

聴者にとって「電話」は、リアルタイムでやり取りができ、「自分の耳で」得ることのできる「確実な」ツールなのかもしれません。
でも、聞こえない私にとっては、電話リレーサービスにしろ娘の通訳にしろ、間に人を介しての口頭でのやり取りは不安定で、不確実。通訳してくれる人を信用できないとかでは絶対にないけど、やはり人を介さず、直接の言葉のやり取りを「文字」でしたいと思ってしまうのです。

でも結局、時間もないし、相手からの返信がいつになるか分からないのを待つより、ここで回答もらう方が良いだろってことになりました。

結果、車いす申請はこの電話を持って受諾、ってことになり、私も一緒のエリアで参加できることに。

娘を介したやりとりは、丁寧な口調、わかりやすい説明、で、娘からも「今まで仲介したいろんな窓口の人の中では一番にいい感じ」と。

ただ、介護タクシーで乗り付けるのに、良さげな場所、入り口について質問したら、すぐに分からないから後で折り返したい」と言われ、やっぱり「電話なんだなぁ」と思って、それなら自分で調べるのでいいでーすと、丁寧にお断りしました。
そして、今回はたまたま条件が合ったから緊急避難的に電話で問い合わせをしたけれど、聞こえない人からの問い合わせへの対応については、今後、社内できちんと検討して対応してほしい、ということをお願いしました。
「電話が一番、手っ取り早くて、確実」だと思っている社会に向けて、「それができない人」のことにも目を向けて!って。

ということで、こんなやりとりにより、とりあえず、現地で戦う心配をせず、安心して当日を迎えられることになりました。

私たちは聞こえなくて、「問い合わせ」というは電話という高いハードルのせいで、最初から諦めてしまうことも、多々あります。
でも、あの手この手、勇気を振り絞って問い合わせすることで、道が拓けることも。

でもね。
そんなに頑張らなくても、誰もがさらっといろんな方法で問い合わせできるような、そんな社会にはいつなるんだろう。
これぞ「障害の社会モデル」だよね。

ともあれ、この夏1番の、、いえ、今年の運を使い切ったような当選で参加できたライブ「+Alpha」についてはまた別途、、、。

最後まで読んでいただきわありがとうございました!
聞こえないこと、聴導犬との生活、そんな中で、自分なりに楽しく過ごしたいなーと考えたことを綴ってます。
またお越しください!

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ぶーみおちゃんぷ
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