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TVアニメメモ 【推しの子】シーズン1
【推しの子】シーズン1
原作:赤坂アカ, 作画:横槍メンゴ
正直に白状します。
最初は最近はやりで、内容似たり寄ったりの『異世界転生もの』だと思い込んでいました。
しかし、そんな思い込みでこの作品を観ないのはホントにもったいない、というのが第一部を観終わっての率直な思いです。
軽い気持ちで観たら、想像以上に深いテーマに引き込まれること間違いなしです。
地方都市で働く産婦人科医・ゴローのもとに、彼が推しているアイドル『B小町』の星野アイが突然現れる。
彼女はなんと妊娠していたのだ。
そして、ゴロー自身も予想外の形でアイの運命に巻き込まれ、アイドル業界や芸能界の闇へと足を踏み入れることになる・・・・・・
『かわいい絵柄に騙されるな!これは現代社会をえぐる超本格派ドラマだ!』
この作品を一言で表すとしたら、と考えた時に、上の言葉が浮かびました。
『恋愛リアリティショー出演者の自殺』
『テレビドラマ制作側の都合による原作者の想い無視』
ここ数年、テレビ業界は『負』の話題に事欠きません。
本作第一部で取り上げられた上記二人の自殺者を出した問題以外にも、男性アイドルグループ社長の鬼畜の振る舞い、アナウンサーの過剰接待、人権・プライベートを無視した過剰報道・・・・・・と気分が悪くなることばかり。
原作を読んでいないので、今後の展開がどうなるのか知らないのですが、こういった実社会の問題を真正面から取り上げた本作品の姿勢に、制作者たちの覚悟を感じました。
『この物語はフィクションである。というか、この世のたいていはフィクションである』
冒頭のこの言葉が個人的には印象的でした。
『捏造して、誇張して、都合の悪い部分はきれいに隠す。ならば上手な嘘をついてほしいのがアイドルファンというものだ。この世界において嘘は武器だ』
このフレーズが物語全体のテーマを象徴していると言えるでしょう。
『嘘』という言葉にはネガティブなイメージがありますが、アイドルファンにとっては『上手な嘘』が必要不可欠。
『推し』は清純であるべし。
それが見え透いた『嘘』であっても・・・・・・
本作品は以下の方にぜひ観てほしい。
・ありきたりの『異世界転生もの』に食傷気味な人
・アイドル業界や芸能界に興味がある人
・社会問題をテーマにした深い作品が好きな人
・かわいい絵柄のアニメを敬遠しがちな人
・芸能界の裏側に興味がある人
・ニュースで取り上げられる社会問題に関心を持つ人
軽い気持ちで観たら想像以上に深かった。
『【推しの子】シーズン1』は、ただのアイドルアニメや異世界転生ものではありません。
むしろ、現代社会に生きる私たちに問いかけるテーマを持つ作品です。
軽い気持ちで観てもいいですが、きっと観終わった後には深い余韻が残るに違いありません。
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【推しの子】シーズン1
原作:赤坂アカ, 作画:横槍メンゴ
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