レティシア書房店長日誌
ギャレス・エドワーズ「ザ・クリエイター/創造者」
「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフのような映画「ローグワン」が意外に面白くて、ソフトを買って繰り返し観ています。監督はギャレス・エドワーズ。彼がメガホンをとったSF大作「ザ・クリエイター/創造者」を楽しみにしていました。脚本が脆弱でツッコミどころもあるにはあるのですが、やはり充実した映画になっていました。
物語は遠くない未来。人間がAIを搭載したロボットと共生している時代です。ある時、AIが核を爆発させてしまい、人間社会(ロスが舞台)に大きな傷跡を残します。その後、AIを排斥しようとするアメリカを筆頭にした西側諸国と、AIと共存しようとするアジアの新興国との間で戦争が勃発し、泥沼化していきます。AI側が人類を殲滅するほどの威力を持つ兵器を作ったことを知った西側は、特殊部隊の兵士を潜入させます。兵士が見つけた兵器は、なんとAIの少女アルフィーだったのです。この少女と兵士には深い絆がありました。映画は、この二人の関係を巡って進行していきます。
壮大なSF的映像は完璧にまで美しく迫力があり、リアル感には息を飲みましたね。AI対人類というテーマを、様々な角度から描こうとしています。アルフィーが、欲しいものはなに?と聞かれて「自由」と答えるシーンは印象的。「ブレードランナー」や「甲殻機動隊」が描いてきたロボットに、生命体としての自由があるのかという問いかけがありましたが、その延長線上にある作品です。
派手だけれど中身のないハリウッド大作が多い中、よくできた作品だと思いました。渡辺謙さんも頑張ってましたよ!
●レティシア書房ギャラリー予定(年内)
11/15(水)〜26(日)「風展2023・いつもひつじと」(フェルト・毛糸)
11/29(水)〜 12/10(日)「中村ちとせ銅版画展」
12/13(水)〜 24(日)「加藤ますみZUS作品展」(フェルト)
12/26(火)〜 1/7(日)「平山奈美作品展」(木版画)
●年始年末営業後案内
年内は28日(木)まで *なお26日(火)は営業いたします。
年始は1月5日(金)より通常営業いたします。
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