レティシア書房店長日誌
槙倫子版画展
槙さんの版画は、広がりがあって力強い。分厚いマチエールの独特の存在感がありながら、作家自身が楽しんで作っている感じがして、決して重くはないのです。一見すると油絵やアクリル画のような仕上がりなのですが、「版画です」とおっしゃる。今回、その版を見せていただいてやっと納得しました。アクリル板の上にコンクリートボンドを使って描き、それを版にして、インクをのせ、プレス機にかけて作り上げます。版自体の性格から、何枚も刷ることができないので、ほとんど一点ものになります。
版画にこだわるのは、プレス機にかけてしまえばそれ以上もう手を加えることができないから。絵筆だと、いつまでも描きこんでしまうので終わりがないのだとか。手を離して、版とインクとプレス機が作り出す偶然に委ねると、そこに自分では描けなかった世界が広がるときがあると言います。その話を聞いて思い出したのは、陶芸家の友人が、作った器を竈に入れた後は炎に委ねる、と言った言葉でした。その手放し方が、槙さんの作品を潔く強くしているのかもしれません。
赤い色の作品がおおかたを占めていますが、この色は作家の大好きな色。少しずつ表情の違う「赤」が楽しい。そんな中でひときわ大きな「黄色のゾウ」(非売品)の作品があります。これは滋賀県多賀町で発見されたゾウの化石のアート展に応募して準グランプリを受賞されたもの。とてもおおらかな素敵な作品です。展示しているパネル作品は、一つを除いて販売しております。ポストカード(500円)もあります。(女房)
⭐️槙倫子版画展は10月2日(水)〜13日(日)
13:00〜19:00月火定休
●レティシア書房ギャラリー案内
10/7(水)〜10/13(日) 槙倫子版画展
10/16(水)〜10/27(日)永井宏「アートと写真 愉快のしるし」
10/30(水)〜11/10(日)菊池千賀子写真展「虫撮り2」
⭐️入荷ご案内
子鹿&紫都香「キッチンドランカーの本3」(660円)
おしどり浴場組合「銭湯生活no.3」(1100円)
岡真理・小山哲・藤原辰史「パレスチナのこと」(1980円)
GAZETTE4「ひとり」(誠光社/特典付き)1980円
スズキナオ「家から5分の旅館に泊まる」(サイン入り)2090円
「京都町中中華倶楽部 壬生ダンジョン編」(825円)
坂口恭平「その日暮らし」(ステッカー付き/ 1760円)
「てくり33号ー奏の街にて」(770円)
「アルテリ18号」(1320円)
「オフショア4号」(1980円)
「うみかじ9号」(フリーペーパー)
小峰ひずみ「悪口論」(2640円)
青木真兵&柿内正午「二人のデカメロン」(1000円)
創刊号「なわなわ/自分の船をこぐ」(1320円)
加藤優&村田奈穂「本読むふたり」(1650円)
オルタナ旧市街「Lost and Found」(900円)
孤伏澤つたゐ「悠久のまぎわに渡り」(1540円)
森達也「九月はもっとも残酷な月」(1980円)
小峰ひずみ「悪口論」(2640円)
オルタナ旧市街「Lost and Found」(900円)
TRANSIT 65号 世界のパンをめぐる冒険 創世編」(1980円)
SAUNTER MAGAZINE Vol.7 「山と森とトレイルと」
いさわゆうこ「デカフェにする?」(1980円)
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