2020年の本を振り返る②
私的2020年読書録、4月~6月編。
日本中が新型コロナ騒動に揺れた3カ月。私の勤務する店も1カ月の休業となった。
この時期は精神的に完全に参っていて、本を読む気になどなれなかった。ヘミングウェイに言わせると“何を見ても何かを思う”状態であった。読書を再開したのは休業明け、5月頃から。
川内有緒「晴れたら空に骨まいて」(講談社文庫)は待ちに待った文庫化だ。
“散骨”と聞いてあなたは何を思い浮かべるだろう?川や山、思い出の場所に死者の骨をまいてそっと祈る…そんな経験をした人た