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女川で縄文を楽しむ「縄文トーク@女川」が始動!
2025年2月10日、新企画「縄文トーク@女川」を開催しました。
店内に18名の皆さま、オンラインで3名の皆様、合計21名の皆様にご参加いただき、大変有意義な会となりました。
月1回のペースで開催することになり、単発で終わらなかったので主催者としてほっとしております。
この場で「縄文トーク@女川」の趣旨をお話させていただいたので、以下記させていただきます。
縄文トーク@女川を作った理由
みなさま、「しゃこちゃん」、ご存じでしょうか?
しゃこちゃんは、青森県つがる市(人口3万人)で発掘された遮光器土偶です。しゃこちゃんが見つかった亀ヶ岡石器時代遺跡には年間7200人以上の観光客が訪れており、さらに青森市の三内丸山遺跡には24万人もの人々が足を運んでいます。
このように人々に愛されている遮光器土偶ですが、女川町にも、日本最大級の遮光器土偶がありました。この土偶を祝うために、詩人の白鳥翔吾さんが詩を書いています。残念ながら下半身だけの土偶で、東日本大震災で流されてしまったのですが、女川にはまだ遮光器土偶が、「女川のしゃこちゃん」、が眠っているかもしれません。
ストーンサークルと言うと、世界遺産となった秋田県の大湯ストーンサークルが有名ですが、女川の出島にもストーンサークルが存在します。このストーンサークルから太陽の動きを見ると、夏至と冬至に近隣で著名な山の真上に日が沈むことから、ここで古代人が夏至と冬至を把握していたのではないかという説があります。
このほか女川には縄文遺跡が27もあり、縄文と縁が深い町です。
岡本太郎が縄文から日本を再発見したことは有名ですが、縄文時代は、私たちの文化や芸術に多大な影響を与えています。映画もののけ姫にも縄文の痕跡がありました。この縄文は2014年ころからブームになっています。
全国的に縄文に関心を持つ人々が増えていること、そして、女川が縄文に縁の深い町であることを考慮すると、女川で縄文を学ぶ場をつくることは、それぞれが豊かな学びを得られるとともに、全国の縄文ファンとの交流を生み出し、町の交流人口の拡大につながる可能性もあります。
以上、縄文をみんなで学んでいくと楽しいし、女川の魅力の一つになるのではと思い「縄文トーク@女川」を作りました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
当日の内容
その後、ゲストや参加者からお話があり、自分からは書籍「週末の縄文人」の要約と感想をお話させていただきました。
仕事に慣れてきたけれども、この仕事は人の役に立っているのか、生きていることの意味は何なのか、と思い悩むようになった若者が、週末に縄文生活をすることによって「生きる実感」を得て精神的に成長されたお話です。
著者は書籍で以下のようにお話しされています。
すべての縄文活動は、自分たちの生活をより安全で、豊かな生活にするための労働だ。この、労働と生活とが直結している感じが、現代の仕事では得られない、生きる充実感に結びついているのだと思う。現代の複雑な社会では、自分の仕事が誰の暮らしを豊かにしているのか見えづらいし、本当にプラスの方向に役立っているのかさえも分からないのだから。
暮らしを自分達で一歩一歩豊かにしていく感覚が、たまらなく楽しい。
縄文には歴史としての魅力であったり、アートとしての魅力であったり、様々な魅力があると思いますが、「丁寧な暮らし」の魅力があることをこの本から学んだ、という報告をさせていただきました。
そのほかの内容についてはこちらのレポートをご覧ください。
次回、第2回の縄文トーク@女川は3月24日(月)となりました。女川の縄文遺跡に詳しい方がお話くださいます。楽しみです。
本屋で一つの継続的な学びの場をつくることができました。思い描く本屋にむけて一歩前進です。