letter from books selva 08
「物価が上がって大変だよ」。70代の男性は私の店の前で苦笑しながら、こう漏らした。それまでも何度も店の前で男性を見かけていたが、ことばを交わすようになったのは、鹿児島県知事選中に鹿児島市中心部の山形屋前でチラシを配っている時からだ。チラシ配りは人の輪を広げてくれる。みなさんもぜひ、一度試してみてはいかがでしょう?
さて、値上がりは手巻きタバコも例外ではない。タバコ税は、2020年に1本あたり1円、21年にさらに1円上がった。これまで、1袋(30グラム入り)1000円未満で買えていたものが、いつの間にか1000円を超えてしまった。そもそも、どれだけ税金がかかっているのか? 財務省によると、1000本当たり、「たばこ税」6802円、「たばこ特別税」820円、「県たばこ税」1070円、「市町村たばこ税」6552円で、合計1万5244円。紙巻タバコは2グラムで1本と換算しているという。多くは30グラム入りで販売しているので、15本しかタバコを作れないと国は考えているわけだ。わたしの場合、1日20本程度吸って、1袋で10日もつので、1袋当たり200本作っていることになる。2グラムで1本の根拠があるのか、ないのかさっぱりわからないが、私にとってはありがたい話だ。
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