本屋さんがなくなる
本屋さんが閉店する。
以前の職場近くにあった戸田書店が、まさに今日で閉店してしまう。もうあんまり本は売っていない。閉店の知らせがあったのは、2ヶ月か、そのくらい前だった。別段ガラガラという印象もなかったから、閉店は本屋さんの置かれている現状を知らしめられるようで、落ち込んだ。
これまで仕事おわりにふらっと寄ったり、仕事の合間に行ったり、たまに駐車場で休ませてもらったりした。この写真は、いつも停めていた場所からの景色。
店内はいつも静かで、店員さんは黙々と仕事をしていて、お客さんもゆっくり本を眺めて。僕は静かすぎておなかが鳴ってしまいませんようにと、どきどきしていた。
僕は社会人になってから馴染みの店になったから3年くらいだけれど、職場の上司は10年くらい通ったそうで、寂しいと言っていた。閉店の知らせも、もうすぐ閉店ですよと僕が教えるたびに、きょう寄って帰ろうかな。と言っていたのが、すこしだけうれしかった。
妻はもっと長い。初めてピチレモンを買ったのが戸田書店だったらしい。だから、20年くらいだろうか。成長するごとに変わる雑誌をいつも戸田書店で買っていたというから、一緒に育ってきたんだなあと。
さっき最後の日に行ってきたら、お店の前で記念写真を撮る老夫婦を見かけた。きっともっといろんな人の思い出が詰まった場所なんだとおもう。
すてきな本屋さんがこれ以上なくなりませんように。