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模擬国連(MUN)から学ぶ、国際問題の解決の場

皆さんは「模擬国連(MUN)」という言葉を耳にしたことがありますか?

MUNは「Model United Nations(モデル・ユナイテッド・ネーションズ)」の略で、学生が国連の会議を模擬的に体験する国際的なイベントです。世界中の学生が集まり、実際の国連会議のように国際問題について議論し、解決策を提案することが目的です。

模擬国連の基本的な仕組み

模擬国連では、参加者はそれぞれ一つの国を代表します。そして、その国の立場をもとに、現在の国際社会が直面している国際問題について討論をします。テーマは毎回異なり、例えば「気候変動」「難民問題」「感染症対策」など、グローバルな規模の課題が扱われます。

議論の準備として、各参加者は自分が担当する国の政策や立場を事前にリサーチすることが求められます。私がイタリアを担当した時には、UBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)という、すべての国民に無条件で基本収入を提供する政策について論じました。この議論を通じて、ただ政策を支持するだけではなく、その実現に向けた課題や財源確保の問題に向き合うことの重要性を学びました。

国連のさまざまな委員会

模擬国連には、実際の国連と同様にさまざまな機関(Committee)があり、テーマごとに異なる問題に取り組んでいます。ここでは、代表的な国連機関をいくつか紹介します。

1. 安全保障理事会(UN Security Council)

 安全保障理事会は、国際的な平和と安全を維持するための最も重要な国連機関の一つです。平和維持活動や制裁の決定、紛争地域に対する対応策を話し合います。MUNでは、参加者が国際紛争やテロ対策などを議論します。

2. 世界保健機関(WHO: World Health Organization)

 WHOは、世界中の健康問題に取り組む国連機関です。新型コロナウイルスなどのパンデミックや、ワクチン普及、医療システムの強化に関する議論が行われます。

3. 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR: United Nations High Commissioner for Refugees)

 UNHCRは、世界中の難民問題に対処するための国連機関です。紛争や迫害から逃れてきた難民に対する支援や、避難民の安全確保が重要なテーマです。例えば、私が参加したUNHCRでのトピックは、"The question of balancing humanitarian aid and national interests in the Ukrainian refugee crisis" でした。

4. 経済社会理事会(ECOSOC: Economic and Social Council)

 経済社会理事会は、国連の経済・社会・環境問題に焦点を当てる機関です。持続可能な開発目標(SDGs)や貧困問題、教育、ジェンダー平等など、多岐にわたるテーマを扱います。私が、個人的に一番好きな機関でもあります♪( ´▽`)  私が、Chair(小さなハンマー、がベルを持って議論を進行させる役目)をしたとき、以下のようなトピックについて論じました。
1. The question of regulating mining practices in Latin America
2. The question of mitigating the impacts of urban gentrification on low income communities

5. 国連総会(UNGA: United Nations General Assembly)

 国連総会は、全ての加盟国が参加できる会議で、国際社会の幅広い問題について討議します。気候変動や人権問題、核不拡散など、国際的な合意を得るための重要な場です。模擬国連の最も大きな委員会の一つで、多くの参加者が議論に参加します。

模擬国連の意義

模擬国連に参加することで、私自身が国際問題に対する深い洞察を得ることができます。ニュースで見聞きする問題も、実際に議論を通じて学ぶと、問題の複雑さや、各国の思惑がよりはっきりと理解できるようになります。単に自分の国の利益を主張するだけではなく、国際協力の重要性を実感することができます。たとえ学生の身であっても、こうした国際問題に関わる経験は、自分の成長にとって大きな意味を持つと感じています。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。( ´ ▽ ` )

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