三浦しをん先生作「きみはポラリス」のご紹介と感想
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早稲田大学生協 組織委員会 Book Portal です。
私たちは " No Books, No Life. " をモットーに、
早大生が本に親しむきっかけを作る活動をしています。
活字が苦手な人でも思わず本を読んでみたくなるような、
楽しい企画づくりを目標にしています☺︎
本日はおすすめの恋愛小説を紹介させていただきます。紹介するのはこちら、「きみはポラリス」です。
品格と本能、理性と慟哭が渾然一体となった十一の短編が収められた恋愛小説集。「きみはポラリス」の魅力を二つに分けて紹介していきます。
一つ目の魅力は、同じ恋愛はこの世に一つとしてない、ということをしみじみと感じられるところです。
異性愛、同性愛、禁断の恋、年の差恋愛。恋愛を定義する言葉はいくつも存在し、「きみはポラリス」に登場する恋にもこれらの定義を当てはめることは可能です。
ですが、「きみはポラリス」を読んだあなたは、その定義づけを煩わしいと感じるでしょう。それくらい、「きみはポラリス」に登場する恋は唯一無二のものです。
どんな立場が、関係性で紡がれた恋であろうと、根底に流れるのは「私」は「あなた」が好き、という真っ直ぐな想いです。
その眩く少し寂しく、それゆえに読者の心を震わせずにはおかない輝きを存分に浴びてください。
二つ目の魅力は、恋をした人間と、〝恋〟そのものの関係性が丹念に描きこまれているところです。
「きみはポラリス」における〝恋〟はうつくしい魔物。極上の甘美を与える存在でありながら恋をした人間の人生に介入し、時としてその命すら脅かす海のような存在。恋がままならぬ時、その波に飲まれてしまうのか、殉じるのか、抗うのか。綺麗ごと抜きで描かれる、人間の尊厳の脆さと強さをぜひ堪能してください。
Book Portalでは、12月6日に「きみはポラリス」の著者である
三浦しをん先生をお呼びしたトークショーイベントを行います!
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