たまには陶芸の話
がさつ・ずぼら・めんどくさがりの3拍子揃った私が毎日欠かさずやっていることがある。
それは、土を練って何か作品を作ることと、記録をとること。
正直本当にめんどくさいけど(小声)、記録をとっておいて損になることはないし、むしろとっておいてよかったと思うことが多い。
主につけているのは、作陶記録と焼成記録の2つ。
作陶記録はその日に作ったものを記録し、工程が加わるごとに書き足していくスタイル。
日付、何を作ったか(大きさも記入)、どんな土を使って、それを作るのにどのくらいの時間がかかったか。
基本的に作成したら1日乾燥させて、翌日に削り作業をするので、工程の内容も書いていく。(最終的な作品の大きさや、かかった時間など。)これに、素焼きの工程や釉掛け、本焼きの工程も書き足していく。
この記録付けてると、すごい情報がつめこまれているなー、と思う。
主に見るポイントは、
■作ったときと焼けた時のサイズや重さはどう変わるのか。(土の種類によって収縮率が違う)
■成形から素焼きまでの乾燥期間はどのくらい置けばいいのか。(2週間でいける土もあれば、3週間以上乾燥させないと乾かない土がある)
■釉薬をかけた時の仕上がりはどう変わるのか。(釉薬の濃度や掛け方、漬ける時間によって仕上がりが変わる)
■作成にかけた時間を見える化すると自分で納得して値付けができる。(感覚で値付けをしない)
とか。他にも見える化することで、以前の自分より向上した技術が数字で見れたり、同じものを作りたい時にデータを引っ張り出せたりする。
めんどくさいポイントは全部手書きなこと。
スマホで写真とって見返せばいいのでは?と思うけど、個人的にスマホは多分100%見返さない。写真とって満足するだけ。あと画面にサイズとか指で書き込みするほうがめんどくさい。手で書くと脳に記憶されやすいとか、嘘か本当かわからない話があるけど、私はそれ推し。書くと覚えてる。すごい前に作った作品も、「あれ、これ前に作ったな」って絶対覚えてる。だからめんどくさくても手書き。
焼成記録はグラフに記録していて、陶芸の焼成記録シートをインターネットで無料で提供している窯屋さんがいて、ありがたく使わせていただいている。電気窯だから入力したら自動でコントロールしてくれるからそんなに気を付けて記録取らなきゃ、って感じでもないんだけど、温度によって作品の仕上がりに違いが出るからそこだけすごい気を使ってる。
どの焼成プログラムで、どんな作品を窯詰めしたか(土の種類、かけた釉薬の色や厚み)、どんな仕上がりになったかを記録しているんだけど、これがすごい面白い。
温度が10℃違うだけ、ねらし時間が10分違うだけ、窯の中に置く場所(
(上か下か、奥か手前か)によって、たとえ同じものを焼いても変化があるから面白い。
いつも本焼きの扉開けるときはうっきうき。失敗するときもあるけど、それも原因を探すのが楽しくて、むしろ失敗したときのほうが楽しい。
2020年の9月に自宅でやり始めてから今日まで、作品数をざっと数えてみたら約450点作成してた。意外と少ない。1日1個くらい。気持ちは5、6個くらい作ってたんだがー。
焼成記録は、素焼きが30回、本焼きが55回。ここもうちょっと行けたなー。(さぼった日めっちゃあった。)
もうすぐ100回を迎えるけど、まだまだやりたい焼成プログラムが何通りもあるので、死ぬまでにはやりたい項目をクリアにしていきたい。
それと並行して、釉薬の調合もやったりやらなかったり。これは時間と心に余裕がある時しかできない。でも、これも奥が深くてめっちゃ楽しい。
まだまだ修行が足りない。