私に影響を与えた著者10選 ⑥~⑩
今回は、Twitterでのハッシュタグ「私に影響を与えた著者10選」であげた方々について、簡単な説明をさせていただきます。10名の後半(⑥から⑩まで)を記載いたします。よろしくおつき合いください。前半①~⑤をまとめてから、ずいぶんと時間が経ってしまったことをお詫びいたします。
■10名のリスト
①大塚久雄
②宮本輝
③内田樹
④若松英輔
⑤エンデ
⑥竹田青嗣
⑦河合隼雄
⑧村上陽一郎
⑨内田義彦
⑩清水眞砂子
■①~⑤はこちらです ↓
⑥竹田青嗣(1947~)
竹田青嗣さんというと、ただちに「現象学」という言葉が想起されると思っています。勝手に、「竹田現象学」と言っています(が、本場もんの現象学についてはほとんど知りません。すいません)。
竹田さんのご著作を初めて手にしたのは、これも80年代のことになるのですが、毎日新聞社からの『現代思想の冒険』(現・ちくま学芸文庫)だったはずです。
現在、『中学生からの哲学「超」入門』(ちくまプリマー新書)の再読に取り掛かりはじめたところです。
⑦河合隼雄(1928~2007)
河合さんと言うと、「ユング」「箱庭療法」「神話や昔話、ファンタジーへのアプローチ」などが思い起こされることと思われます。
私は20代の初めに精神的な危機に見舞われて、その中で手にしたうちの一冊が、河合さんの著作だったと記憶しています。
そこでは、人が癒えることと、もう一方で「病む」ことの凄まじさについて述べられていたような気がしています。
生前、精力的な活動をされていましたが、その没後は影響力が減じてしまっているのではないでしょうか。
⑧村上陽一郎(1936~)
失礼ながら、今もご存命とは。うれしい限りです。氏の著作では、『新しい科学論』(講談社ブルーバックス)や『ペスト大流行』(岩波新書)に啓発を受けました。最近では、コロナ危機についての岩波新書を編んでいます。
また、近代科学の勃興期にあって、キリスト教の存在は不可欠であったとする歴史観の壮大さには圧倒されました。
⑨内田義彦(1913~1989)
経済史家の内田さんには、『社会認識の歩み』(岩波新書・青版)という名著がありますが、晩年になって『読書と社会科学』(岩波新書・黄版)が出版されました。
これはほとんど「勉強会・読書会」の持ち方についての本であって、会は何よりもまず、楽しくければならない、しかしその内実を深めていかなくてはならないという、出版35年を経た読書会「ブーム」の昨今にあっても、見直されなければならない箴言に満ちた書です。
⑩清水眞砂子(1941~)
清水さんは、何よりもまず『ゲド戦記』シリーズの訳者として知られていますが、『幸福の書き方』といった単著も発刊されています。
『ゲド』の第一巻『影との戦い』のクライマックスは感動的で、思い出しても涙ぐんでしまいます。
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以上、2回に分けて、「私が影響を受けた」あるいは「受けている」著者の方々について、極々簡単にご紹介させていただきました。ご興味を持ってくださいましたら幸いです。最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。ではまた!