【読書日記】8月22・23・24日の読書から
こんにちは。8月23日には読書会があったので、これを起筆しているのは24日です(公開は25日です)。この記事では、8月22日から24日に目を通した本について扱います。
1)尾崎世界観ほか『仕事本』サンプル(22日)
ネット上の知人Aさんが、そのまた別の知人Bさんから推されて入手したというもの。そのAさんのツイートを介して知りました。2020年4月の緊急事態宣言を、さまざまな職業の人が、どう生き延びたのかを記したものと判断しました。これは「買い」決定です。
2)竹村優作・作、ヨンチャン・画『リエゾン』①(22日)
サンプルを読んで、即入手を決めたものです。特に注目したいのは、発達障害の当事者が主要な登場人物であること。いわゆる「大人の発達障害」です。その彼女が、自身が当事者であることと向き合うところから描かれています。
また、児童が「精神科医療」の対象とならざるを得ないこと、しかし、ニーズの急増ほどには対応がし切れていない現状なども盛り込まれています。極めて「野心的」な作品であると思います。全5巻を揃えるとまでは決めていませんが、あと1巻は手にしたいと考えています。
3)【ネタバレご容赦!!】島本理生『ファースト・ラヴ』(23日)
どなたかまでは思い出せないのですが、clubhouseの中で推していただいたもので、即買いしたものの、しばらく積読としていました。タイトルを覚えていたので、Amazonプライムビデオで映画化作品が見られると知って、すぐに鑑賞しました。DVD化されてすぐに、無料で鑑賞できるのはありがたいことと思います。
果たしてビデオは、満足のいく出来でした。それで、端末の底に沈んでいた原作をすくい上げて読むこととしました。以下、ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
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未だ全体の20%しか読んでいませんが、主としてビデオを参照した記述となります。
主人公は臨床心理士(北川景子)で、養父を刺殺したとして逮捕された女子大生(芳根京子)の取材を軸に物語が展開していきます。取材を通じて浮かび上がってきたのは、女子大生が養父(板尾創路)から、いわば性的な抑圧を受けていたということであり、それを実母(木村佳乃)が黙視してきたということでした。
また、その女子大生は、父娘の関係から逃れるように、コンビニ店員の青年から、少女時代に肉体関係を持っていただろうことが示唆されます。
さらに、最後に及んで、実母も自傷せざるを得ない生育歴を持っていたことが明らかになります。母娘の間で、不幸が連鎖していたのです。
一方で、臨床心理士にも性的なトラウマがありました。ここでも歪んだ母娘関係が影を落としていて、この作品を「演出」したのは、2人の母であったことがうかがえます。
さて、裁判の過程で、「刺殺」ではなくて「事故」であったとされる証拠が出てきました。にもかかわらず、女子大生は懲役8年の実刑が課せられてしまいます。これは残念な結果ではありますが、「逆転」無罪となると、ややチープな法廷劇に堕してしまっていたのではないかと思われました。この作品における重要な伏流は、この社会と国は、女性に対して冷酷であることを告発する点にあったのだと考えたからです。
さて、ネタバレを一つ。
読み進めていてすぐのことですが、私にとっては極めて重要な設定の変更が施されていたことが解せないのです。これは誰の意思によるものなのか?
実は、北川景子演ずる臨床心理士は、ビデオと違って原作では小学4年生の息子がいるのです。
確かに北川景子にその年齢の子息がいるという描き方は不自然でしょう。しかし、母であるのとないのとでは、父娘/母娘関係が重要な軸となっているこの作品にあっては、重要な要素として働いてくると思うのです。
ともあれ、原作を最後まで楽しみながら読んでいきたいと思っています。
4)堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』②(23日・24日)
さて、ここまでで既に1600文字を超えたようですので、以下は簡略に。
8月31日までの期間限定無料で電子版が公開されていますが、1巻を読んだ後、5巻までが読めることを知って、あわてて入手しました。
Amazonプライムビデオで、1stシーズンを見ていますが、この2巻では、ちょうどビデオで鑑賞しているところが該当しています。読んでいて、「イヤな予感」がしているのですが、それは3巻にまでの持ち越しとなりました。
5)鶴見俊輔・重松清『ぼくはこう生きている 君はどうか』(23日・24日)
2009年に5回にかけて行われた対談の、「待望の文庫化」として刊行されたものです(2016年7月)。同年8月に読了したものの再読で、感想については、後日書かせていただきます。
6)吉田秋生『海街diary』④(24日)
期間限定無料で3巻までを読んだあとでビデオも鑑賞したところ、続きが読みたくなって購入しました。4話中の1話のみを読んだところです。これについても、後日まとめて感想を書くことといたします。
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今回は以上といたします。お読みくださり、ありがとうございました。ではまた!