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重版出来!『営業してない相手から“契約したい"と言わせる マーケティングの全施策60』から学ぶブックダムの今後の展開


先日、Instagram支援会社 SAKIYOMIのCMOである田中龍之介氏の著書『マーケティングの全施策60』について、小社社長の菊池と編集部の三田で話しました。

↑菊池との対談スペースはこちら!(セッティングに戸惑ったため、5分以降から視聴していただけると幸いです)

今回は対談したことをベースに本書のコンテンツをまとめていきます。

SAKIYOMIは4年前に創業したインスタグラム支援の会社で、少人数のスタートアップから現在では400-500人規模に成長し、業界でトップを走る企業へと成長しました。

『営業してない相手から“契約したい"と言わせる マーケティングの全施策60』には、その急成長を支えたB2Bマーケティングの全てが詰め込まれています。



■『マーケティング全施策60』の特徴

本書の特徴は、顧客層を「潜在層」「準顕在層」「顕在層」に分類し、それぞれに最適な施策を体系的にまとめている点です。


例えば、潜在層向けにはSNSでの個人ブランディング、顕在層向けにはホームページの改善など、段階に応じた60の具体的な施策が網羅されています。

今回は、この施策の中からブックダムが特に注目する2つの取り組みについて、詳しく見ていきましょう。

取り入れたい施策①:ホワイトペーパーの作成


―なぜホワイトペーパーなのか
菊池が最も注目したのが、「ホワイトペーパー」の作成です。
ホワイトペーパーとは、見込み顧客にとって役立つ資料のことで、現代では企業がリード獲得のために提供するダウンロード資料として広く認知されています。

今の時代は情報を調べれば誰でもリーチできるし、AIに聞いた方が早くて正確な時代になってきています。ただし、各企業には独自の具体的な成功体験や、その企業だけにしかないノウハウや知見があるはずです。

これまでは、競合に知られたくないとか、ここまで出していいのかと情報をコントロールする時代でした。しかし、今は基本的にオープンにしていった方がいい。

自社に豊富なナレッジがあることを見せることで、それが企業の信頼性になり、
『この会社なら私たちの力になってくれそうだ』
『私たちが求めるニーズに応えてくれそうだ』
というプラスの作用が働く時代になっています。

そんなホワイトペーパーですが、本書では今すぐ作るべき4種類として
「3点セット」「○○の教科書」「チェックリスト」「事例/○○業界特化」
をあげていますが、菊池はこのなかでもチェックリストにはニーズがあるとにらんでいます。


ブックダムは以前、SNSで「出版によってこれだけの売上が上がった」という数値的な成果を訴求したものの、思ったほどの反応は得られませんでした。
一方で、「出版マーケティングで押さえるべきポイント」というチェックリスト形式の情報には、大きな反響がありました。

これは、現代のビジネスパーソンのニーズを如実に表しています。

AIの発達により、一般的な情報は誰でも容易に入手できる時代となりました。そんな中で求められているのは、実務経験に基づいた具体的な指針や、実践的なノウハウなのかもしれません。

本が売れなかったときのリスクを抱えながら運営する出版社だからこそ、熱量のある「出版マーケティングで押さえるべきポイント」を発信することが出来ると菊池は考えています。

具体的な検討プラン
ブックダムが検討しているホワイトペーパーは、以下の4種類です:


■出版マーケティングの教科書的コンテンツ
企画書作成などの基本的な考え方から文章の書き方や読ませる構成などの実践的なテクニックまでを体系的に解説
・はじめての方でも理解しやすい構成を目指し作成
■企画書作成のチェックリスト
出版企画が通るための必須要素を整理。ブックダムで手掛けた書籍の具体的な事例を交えた実践的な内容
■具体的な成功事例
IT業界、サービス業界などの出版本が世の中にどうリーチしたかを分析し、業界別の成功パターンを作成。
■データに基づく出版業界レポート
ポスデータなどから見えてくる市場動向や最新トレンドの分析、今後の展望についての考察を作成。



取り入れたい施策②:共催セミナーの展開

―セミナー戦略の意図
もう一つの重要な施策が、他社との協業による「共催セミナー」の実施です。出版業として2期目を迎えるブックダムにとって、業界での認知度向上は重要な課題となっています。
重要なのは、セミナーを単なる情報提供の場としてではなく、多面的な価値を持つ接点として捉えることです。

具体的には:


潜在顧客層へのリーチ拡大
→出版に興味のある層の掘り起こし
協業企業のネットワークを活用し、新規顧客層の開拓機会として活用
→自社だけでは出会えなかった企業様との接点の拡大
会社の熱量や想いの直接的な伝達/経営理念や価値観の共有
→対面だからこそ熱量を届けられる
信頼関係構築の基盤作り/ファン層の形成
コミュニティ形成の起点として/リアルな交流機会の創出
生の声を聞く機会として
→「出版のここがわかりにくい」という声をいただき、その解消に向けて邁進する

を考えています。

こう考えると共催セミナーを実施さえできれば、価値が生まれると考えてもいいのではないでしょうか?

共催セミナーのパートナー企業探索
本書では、セミナーの共催企業を見つける方法として、以下の3つのアプローチが紹介されています:

1. SNSを活用した探索
XやFacebookなどのSNSで相性の良さそうな企業をリサーチ
企業の投稿内容や活動を確認した上でDMを送信

2. コミュニティを通じた出会い
業界関連のコミュニティに参加
実際の交流を通じて相手企業を知る
信頼関係を構築しながら協業の可能性を探る

3. サービスサイトでセミナー頻度を調査
候補企業のウェブサイトを確認
定期的にセミナーを開催している企業を見つける
セミナー実績から協業の可能性を判断


この3つのステップを実践することで、ブックダムは2025年に複数回のセミナー開催を目指しています。ただし、これまでの経験から、セミナーの質とコンテンツの充実度が重要であることも認識しており、それがないと共催先の企業様にも迷惑をかけることとなります。そのためにも、まずはホワイトペーパーの作成を通じて提供価値を高めていく方針です。

今後の展望:循環的な成長を目指して

ブックダムは「社会により良い影響を与える」というミッションのもと、段階的な成長を目指しています。
そのためにも今回紹介したこれらの施策が独立したものではなく、相互に関連し合あうことが重要です。

例えば:

ホワイトペーパーで培った知見をセミナーで活用
         ↓
セミナーでの参加者の反応を新たなコンテンツ作成に活用
         ↓
その過程で得られた知見を再びホワイトペーパーに反映

という循環的な成長サイクルを描いています。
また、既存の書店営業や広報活動との連携も重要です。各施策が有機的に結びつくことで、より大きな相乗効果が期待できます。

「価値あるものを必要とする人に届ける」
というマーケティングの本質に立ち返りながら、一歩一歩、着実な歩みを進めていく──。
成長途上のブックダムだからこそ、その挑戦には大きな意味があると思っています。