見出し画像

[本063]『試着室で思い出したら本気の恋だと思う』

著者:尾形真理子、出版社:幻冬舎文庫

今日は私が少し前に読んだ小説のなかから紹介します。
この本は「服」を通じて、人が成長していくあたたかな物語。人は、「自分らしい服」を探して試着をします。でも、自分らしさって、時にはぼんやりとしてて、時には言語化できなくて、よくわからないもの。そんな人々が、服を試着し、お店の人にアドバイスをもらいながら、その服にあう「自分」を見つけていきます。

背伸びをしている自分、後ろばかりみている自分、人に頼っている自分、変わりたいと思っている自分…「人にどう見られたいか」服がそれを物語っています。

そう思うと、ここ数年、私は、黒色の服を着たくなくなりました。正しくは、着れなくなりました。それこそ20年近く黒い服ばかりだったのに不思議です。何かが少しずつ変わってきたみたい。少しは丸くなったのかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?