見出し画像

ホラーとは違う怖さで苦笑いする・・・映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』

新手のホラー映画

印象としてこの一言なのかなと。
幽霊が出てくるわけでもないし、グロテスクな描写があるわけでもない。

何故、新手のホラーと感じたかと言うと、旦那の不倫と自分の不倫を漫画にしてしまうという・・・

あらすじ

漫画家夫婦である佐和子(黒木華)と俊夫(柄本佑)
佐和子の新作として描かれているのは、俊夫と担当編集者である千佳(奈緒)の不倫。
「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく俊夫一方、佐和子も不倫を匂わすような内容が・・・

何が面白いかって

旦那が不倫している事を漫画で描いて精神的に追い込んでいくという設定。
俊夫はネーム(漫画の下書き)を見た瞬間固まり数秒後に慌てふためく。

「不倫、ばれている・・・・!?」

よくドラマで現場の写真を突き出されて白状するシーンはあるが、漫画を通じて無言で「あなたが浮気している事を知っているんだからね」と静か~に忠告してくるところが怖い。。。

また、最新話のネームを見ると佐和子も浮気をほのめかすような内容が描かれている。しかも、その妻の浮気の進展具合を漫画で知るという何て斬新な復讐方法(笑)

「でも、これって漫画だよね?現実ではそんな事ないよね?」
とただただ混乱する俊夫。

現実世界と漫画の虚構世界が入り交じっているので観ている我々観客も
「これは現実の方?それとも漫画?」と混乱してしまうところも面白い

作品のテーマからも分かる通り心理的な描写が多いので演者の力も問われてくるが、流石実力派の俳優さん二人。演技がとてもリアル。

黒木華さんはおとなしくまり自己主張するタイプではないが、漫画を通じて粛々と旦那に復讐するさまがめちゃくちゃく怖い。

柄本佑さんは実際、同じような事されたら「あんな感じに困惑してしまうな・・・」というのを上手に演じている。

最後に

近年、映画の宣伝で"大どんでん返し"って煽るだけ煽とっていて、対したどんでん返しもなく終わる作品をよく見る。

この作品は宣伝ではあまり煽らず本篇で"大どんでん返し"返しをするという良い意味で期待を裏切ってくれる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?