【発見した!!】 仕事の質が上がる「メディアシフト効果」という現象
ある日の「気づき」がきっかけで
先日、Canvaで採用基準に関するプレゼン資料を作っていた時のことです。
資料を作り終えて一通り確認し、「よし、完璧だ!」と思い、PDFにエクスポートして最終確認…
そこで気づいたんです。Canvaでは気にならなかった文字の大きさのバラつきや、説明の不足している部分が、PDFで見ると途端に目についてきたんです。
実は、これって以前から似たような経験をしていました。
Word で書いた評価者研修の資料を印刷して気づく説明不足
PowerPointで作った新卒採用説明会の資料をスライドショーで見て気づく構成の甘さ
Google Docsで作った社内規定をスマホで確認して気づく分かりづらさ
この現象に名前をつけました
この「作った媒体とは違う形式で見ると、新しい気づきが得られる現象」。
人事の実務経験から、これは個人的な経験というより、もっと普遍的な現象だと感じました。でも、不思議なことに名前がついているのを見たことがない…
そこで、この現象を「メディアシフト効果」(Media Shift Effect)と名付けてみました。
なぜ「メディアシフト効果」という名前に?
理由は3つです。
異なる「メディア(媒体)」に
意識的に「シフト(移行)」することで
新しい「効果」が得られる
人事研修でよく使う「視点を変える」という考え方にも通じる、分かりやすい名前を意識しました。
この効果はなぜ起きるのか?
人材育成や評価者研修で扱う「視点の転換」の理論に近いものがありそうです。
1. 慣れによる思い込みからの解放
同じ環境で長時間作業していると、どうしても「慣れ」による見落としが出てきます。違う媒体で見ることで、その「慣れ」から解放されるんです。
2. 受け手の立場に立てる
例えば
プレゼン資料を実際のスライドショーで見ることで、聞き手の視点に立てる
社内規定をスマホで確認することで、移動中に確認する社員の視点を体験できる
研修資料を印刷して確認することで、メモを取る参加者の視点が分かる
3. 新鮮な目での確認
レイアウトの見え方が変わる
情報の詰め込み具合が見える
説明の過不足が見えてくる
実際の活用シーン
人事の仕事で特に効果を感じた場面をご紹介します:
1. 評価者研修の資料作成
作成時:Canva、PowerPoint
確認時:
- スライドショーモード(話す時のイメージ)
- 印刷物(参加者の手元資料として)
- PDF(事前配布資料として)
2. 社内規定・マニュアルの作成
作成時:Word、Google Docs
確認時:
- スマートフォン表示(移動中の確認)
- 印刷物(実際の運用シーン)
- タブレット(会議での確認用)
3. 採用関連資料
作成時:Canva、PowerPoint
確認時:
- スマートフォン(応募者目線)
- 印刷物(面接官用)
- プロジェクター投影(説明会用)
より良い成果物を作るためのコツ
経験から得られた実践的なポイントです。
1. チェックリストを作る
例:評価者研修資料の場合
スライドショーモードで確認
印刷して手元資料として確認
スマホで文字の見やすさを確認
2. 時間を置いて確認
作成直後に一度確認
翌日、違う媒体で再確認
本番3日前に最終確認
3. 他者の視点を意識
初見の人が見ても分かるか
説明なしで理解できるか
必要な情報が過不足なく入っているか
この発見を組織で活用するには
個人的に効果的だった取り組みをご紹介します。
会議資料の作成ルール
必ずプロジェクター投影で確認
印刷版とデジタル版の両方を用意
スマホでの閲覧にも対応
マニュアル作成のプロセス
作成→PDF化→印刷の3段階確認
実際の使用環境での検証
フィードバックの収集と改善
研修資料の品質向上
参加者目線での確認
講師目線での確認
復習時の使いやすさ確認
まとめ:人事の経験から見えてきたこと
「メディアシフト効果」は、人事業務や文書作成において、品質向上の重要なポイントになり得ます。
特に以下の場面で効果を発揮します。
研修資料の作成時
社内コミュニケーションの文書作成時
採用関連資料の作成時
この効果を意識的に活用することで、より分かりやすく、使いやすい資料作りが可能になります。
皆さんも、次回の資料作成で試してみませんか? 新しい気づきがあるかもしれません。
最後に
人事として働いてきた経験から、「相手の立場に立つ」ということの重要性を常に感じてきました。この「メディアシフト効果」は、まさにその実践的な方法の一つだと考えています。
ぜひ、みなさんの業務にも取り入れてみてください。
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