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【041】国を忘れてください。元日本マイクロソフト社長が予測する2040年の未来。

「新しいテクノロジーが出た時、世の大多数は否定的である。それを大衆という。世界を変える可能性に気づく人間は少ない」

だからこそ、いち早くその可能性に思いを巡らせられる人にはチャンスがある。

今回は、元日本マイクロソフト社長を勤めた」という本を紹介します。

日本の危機的状況

新しいテクノロジーは、ありがたみがわかったときにはすでに陳腐化している。テクノロジーだけではなく、他のさまざまなことも、気づいたときには手遅れになっているのが人間の性でもある。東日本大震災があり、そのリスクをわかっていながらも、被災するまで手を打ち人は少ないし、明らかに破綻しつつある社会制度にも、本当に破綻するまでしがみつこうとする。日本の国内総生産(DGP)は増えないし、人口は増えず、老人ばかりの国になるだろう。
死なない限り、20年後は誰にでも必ずくる。あなたは、20年後には、確実に20歳年をとる。

現代は、VUCAと言われる、変化が”激しい”時代になっている。
おそらく、この激しさは、みなさんが考えている、速度や変化の大きさをはるかに超えているだろう。

例えば、風の谷のナウシカやハリーポッターの世界で起こっていた、空飛ぶ飛行船や、呪文を唱えるだけでものを動かせる。などの夢のような世界は、夢ではなくすでに現実になりつつある。

このような、夢のような輝かしい未来と同時に、私たちは増えない日本のGDPや、破綻しつつある社会制度起こるだろう天災など、可能性とともにリスクにも目をむける必要もある。

世界はすでに6Gの時代に向かっている

6Gは、通信速度が5Gの10~100倍の速さになると言われている。すでに2時間の映画のダウンロードが3秒だったのが、瞬きの間、1秒もかからない速さになるわけだ。
(中略)
5Gでは、室内にある物体の正確な位置把握は簡単ではない。しかし、6Gになると、室内で何がどこに置かれているかは、数センチ単位の制度で把握が可能になるといわれている。

つまり、2040年には、身の回りにあるものほぼ全てがインターネットに接続される可能性があると言えるだろう。

また、「公共のバスや電車などは、ネットワークに接続された自動運転になり、輸送や物流なども効果的になるはずだ。

上空はドローンが行き交い、どこにでも欲しいものを配達してくれるはずだ。

日本が2040年までに絶対に解決できない問題

数多くの、テクノロジーが生まれ、私たちの生活は想像できないほど快適になっていくだろう。

しかし、日本が2040年までに絶対に解決できない問題がある。

それは、「少子高齢化」だ。

人手不足はもう待ったなしだ。物流は生産、販売といった生活維持に欠かせないエッセンシャルワークの人手不足を解決するには、もうテクノロジーしかない。
(中略)
データをどう使うか、意味づけするかと言う課題はあるが、未来を見据えて、チップが埋め込まれたモノから情報をいかに吸い上げるかの枠組みづくりが、日本の今後を左右するだろう。

日本では、高齢化と同時に地方の過疎化も問題になっている。

その中で、物流や生産、販売といった生活維持に欠かせない人材の不足をカバーするためには、東京のようにインフラが整った地域に人がまとまって住み、交通や生産、販売を効率化していく必要がある。

しかし、今回のコロナでわかったように、
今までは、東京一極集中が問題だといわれていたが、今では東京だけではなく、人が密集する地域が危険な状況にある。

日本の財政は破綻する?

日本の財政は破綻する」と言うことを今ではよく耳にする。

これからの日本がますます貧しくなるのは間違いないことを、まず認識しなければならない。
 「ますます」と書いたのは、2020年の今、日本はすでに貧しい、こう聞くと違和感を抱くかもしれない。私たちの生活は5年前、10年前と大きく変わっていない点も少なくないからだ。
(中略)
だが、これは、裏返せば、10年前から物価がほとんど上がっていないと言うことでもある。
(中略)
私たちが変わらない間に、他の国々は所得が増え、リッチになり、自国での物価が上昇し、日本に行ってでも買い物したほうが得なのだ。つまり、日本は世界でみると、「安い国」になったということである。

2035年には3人に一人が65歳以上になる

 政府がまとめた高齢社会白書(2018年)によると、2045年には1億1000万人を割り、2055年には1億人の大台も下回る。そして、2100年には現在半分以下の6000万人規模になると予想される。
 さらに恐ろしいのは高齢者比率だ。高齢者を65歳以上にすると、2035年にはほぼ3人にひとり(32.8%)、2065年には2.6人にひとり(38.4%)になる。

この記事でも述べたが、46歳〜50歳の人口とその国のGDPは相関関係があると考えられている。

このような時代の中で、日本のGDPが現象し世界的な影響力が落ちてくることは容易に考えられるだろう。

それでは、あなたは、どうすればいいのか。

最後に、ひとつアドバイスをしよう。国を忘れることだ。日本国民であることを忘れろとか、国籍を変えろとかそういう話ではない。「あなたの力で国を変えよう」などと間違っても思うなということだ。
ちょっと考えてみよう。この10年、国は変わっただろうか。政権が変わろうと、過去にない長期政権が生まれようと、特に何も変わっていない。
 そして、世界中を恐怖に陥れた新型コロナウイルスですら、日本という肉を大きく変えることには今のところつながっていない。
生き残るためには、幸せになるためには環境に適応しなければならない。生き残るのは優秀な人ではなく、環境に適応した人であることは歴史が証明している。

 環境に適応するには環境を知ることが不可欠だ。人間は想像力を超えた現実には太刀打ちできない。最悪の事態が想定できていれば、右往左往することはない。
最悪の事態を想定しながら未来を描いておけば、あなたの人生はそれよりも悪くなることはない。そして、そのシュミレーションができていれば、あなた個人に待ち受ける未来は、何も知らずにいたときの景色とは違ってくるはずだ。

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