CONSENSUS BUILDING VOL7 2023/3/18
いいかねPaletteのシェアライブラリーで開催されたライブイベント、CONSENSUS BUILDING VOL7に出演されたthe PRACTICEのBa カーター氏とThe ShrikesのGt アカツキ氏のお二人にインタビューを行いました!
○いやホントに今日は急遽インタビューさせていただいて、申し訳ないです!まずはお二人自己紹介からお願い出来ますか?
アカツキ(以下ア):福岡市中央区六本松でレコード屋Far Apart Recordsをやっていますアカツキといます。
○ありがとうございます!今日出演のバンドは?
ア:The Shrikesっていうメロディックパンクのバンドをやっております。
カーター(以下カ):福岡市中央区春吉でRECORD SHOP BAGISMやってますカーターです。
○ありがとうございます!カーターはthe PRACTICEでベースを弾いてて。お二人がやっているお店の商品もいいかねPaletteで取り扱いさせていただいてて。
カ:いつもお世話になっております。
ア:今日は本当に楽しかったです!
○他にも清川のRECORD POLISとimomushi recordsの商品も取り扱いさせてもらってて。本当にありがたいです!
お二人は出会いはどんな感じなんですか?レコ屋繋がり?バンドで?
カ:もともとバンドで。
ア:10年前位にTake Your Marksっていうユースクルーハードコアのバンドをやってて。
カ:もうそんなに経つすか!?
ア:その時にイベントに誘っていただいて。STATIC THROATやってた時に。
カ:俺がなぜかVoをやってたバンドで。そもそもその、ずっとハードコアバンドとか色々やってて。その中でモッチー(the PRACTICE/Gt)達がユースクルーのバンドをやりだして。
そしたらいつの間にか若い子達もいるみたいな感じで。BROKEN RUSTとか。全国でもユースクルームーブメントみたいなのがその時にあって。
ア:一瞬あったっすね!
カ:その一瞬の時にすごい輝いていたのがTake Your Marks。
カ:俺は全然ストレートエッジとかじゃなかったから、単純にカッコいいなと思ってイベント呼んだりして。
○そこから関わりだして、お互いレコ屋やりでしてみたいな感じですか?BAGISMが先にオープンした感じですよね。
ア:1年ぐらい先ですかね?
カ:でも考え出したのは結構同時期やったかも。たまたまコロナとか、お互い色んな事があって先になった感じ。
○お店はオープンしてどれくらいになりますか?
カ:今年の7月で3年目です。
○もう3年経つ!?早いなー。
カ:早いっすよー!さっきも色んな人と話してたけど、最初の2年間くらい突っ走り過ぎて。ちょっと今そのツケが回ってきている感じです(笑)
○疲れが出てきている感じですか?(笑)
カ:疲れというか。1ヶ月その月にいくらまで仕入れるとかって、普通のお店って決めてると思うんです。そういうの全く考えずやってきちゃったから。(笑)
やりすぎたなって感じですね。今やっとそれをちゃんと一から考えだしたっていう。ちょうど円高とかも重なって。
○Far Apart Recordsもなかなか仕入れとか大変な状況ですか?
ア:そうですね。でも規模的に枚数も少ない感じですし、結構絞っていますね。自分の良いと思うものだけみたいな。なんか場所としてはあれなんですが、正直ちょっとディストロに近いような感覚で。
カ:ホントに適材適所で素晴らしいラインナップだと思う。
○お店はお二人ともDIYでも作りこんでて、すごくいいなと思います。BAGISMではお酒とかも飲めたりして。普通にみんなレコ屋にお酒飲みに来て遊んだりしてて。
カ:それが問題でもあるかもしれないです(笑)
でもまあ、それが一番うれしいですね。
ア:ライブとかも出来たりして、まじで最高ですよね。
自分もやりたかった(笑)
○いやー、音楽のすべてがBAGISMあるなーと思って。普通にレコード買いに行くだけじゃなくて、みんな顔出して遊んでちょっと飲んで帰るみたいな。
カ:いやほんと、ありがたいです。あんまり言わないけど売上につながればいいなって(笑)
これは本当に思うんですけど、レコードショップって大変で。アカツキとかもすごい大変だと思う。
ア:自分もちょっと別で働いてたりはするんですけど。そうですねやってみて、やっぱ大変な部分もある。
カ:「ダブルワークが当たり前」じゃないけど。
○音楽ってそういう難しさありますよね。スタジオでもライブハウスでも。
カ:レコ屋セオリーみたいのがあるんですよなんか。13年目でやっとちゃんとした黒字を出せるみたいな。
大変よねー(笑)まじで普通に生活出来ないんですよ。
ア:まじでみんなどうやって生活してるんだろうって。
○レコ屋のみでやっていくというのは難しいんですね…。
カ:だからこうやってインタビューしてもらって、多分一番レコード屋さんが言いたいのってそれだと思う(笑)
だからサポートしてくれって、いやらしい話になっちゃうんですけど(笑)
○すぐAmazonで買えちゃうとかもあるし…。ついついそっちで買っちゃったり。
カ:少なくとも俺はもうAmazonとかは使わないようにはしてるすけど。Amazonがカルチャー壊しちゃうなーみたいに思ったりすることもあるし。
今日来られてる栄森さんとかも、俺がお店始めた時に激励みたいな感じでメッセージもらったんですけど、Amazonとか蔓延ってるけどそんなの上手くすり抜けて君ならやれるよって言ってもらって。それはすごい嬉しかった。
どうにかすり抜けて頑張んないとなって思ってます。
○今はサブスクとかもありますからね。音楽にそこまで興味が無い人は、なかなか盤を買うっていうのは難しいですよね。
いいかねPaletteでレコードを取り扱いさせてもらっているのも、少しでも若い子達に触れてもらえたらと思っていて。
カ:これからどうなるか分かんないですよね。何かのきっかけでレコードとか買う方向にまた戻ってきたりするのかなって思ったりもするけど。
○いいかねPaletteは、場所的に音楽が好きな人だけが来る感じじゃないんですけど、遊びに来た若い子とか結構レコード見てくれたりしてて。インテリア用に買ってくれたりとかでも嬉しいですね。
ア:何がきっかけになるかわからないですもんね。
○福岡市に比べたら田舎になるし、気軽にレコード買いに来たりライブ見に来たり遊べる環境が作れたらなと思って。
カ:田舎のほうが貪欲になれる気がする。
ア:なんか、やばいやつは田舎からくる(笑)
先鋭化してる感じ。
カ:日本に関しては、万人が普通に音楽を楽しめる基礎ができてない気がするから。なんかまあ、そこがホントに良くなればいいなって思うすね。
ア:音楽にお金を払うっていうのがあんま無い。カジュアルに払うみたいな。
カ:最近一周回って、ジャニーズすごいなとか思っちゃったり。
○ジャニーズですか(笑)
カ:いやいや、サブスク出してなくてフィジカル売ってるみたいな。
○なるほど!
カ:ぶっちゃけやっぱ、それはすごい事だなって。かといって別にサブスクが悪いわけでもないし、俺もバンバン使ってるし。
○やっぱ便利ですもんね…。たしかに音楽にお金を使うのって、昔に比べ減ってきてる感じですよね。
ア:遊びの選択肢が増えたのは、あるんだろうなと思いますよね。
○昔は出ているバンドとか知らなくても、ライブやイベントに行くのがオシャレみたいな感覚あったんですけど、今の若い子とかどうなんでしょうね?
カ:イベントにおしゃれして行くみたいな。俺らん時は、ギリその感覚があるかって時代で。スカのイベント行くなら、みんなポークパイ被ってみたいな。ドレスコードじゃないけど、そういうのがカッコいいなって思ってたし。
ア:カッコつけるみたいなのは、無くなってきてる気はしますね。
○レコードの販売で、コロナの影響とかは感じたりしますか?
カ:コロナになってから始めたから、あんまりわかんないですけど、最近は少し落ち着いて海外からのお客さんとか増えてますね。ちょうどシティポップブームとか、もう終わりって言われたりもしてるけど、韓国のお客さんとかそういうの探しにきてくれたり。
普通に歌謡曲とかも人気で。この間もお客さんが「鈴木雅之ありますか?」って(笑)それはちょっと今無いけど、シャネルズのレコードならありますよって(笑)
○シャネルズはあったんだ(笑)
カ:出したら「これは違う」って(笑)あとは竹内まりあとか山下達郎周辺とか。
ア:なんか、ヴェイパーウェイヴみたいな、結構あのノリが中国とかで流行ってる感じですよね。
○若い子とか、トラック作ったりとかのが多いですもんね。バンドとか機材運んだりとかも大変だし。
カ:人間関係とかもやっぱ大変だし。世の中カオスだから、わざわざバンドやって、人と繋がって色々試したりとかの苦労をしたくない。それってコスパ悪くない?みたいな。
○コスパ悪い感はすごく感じる!
カ:ホントにお客さんに言われて。「バンドってコスパ悪くないですか?」って。ぐうの音も出ない(笑)
○そうよね(笑)重いもの持ってね(笑)
カ:自分で打ち込みやったりしてて、イケてる子たちもいるけど、そういう子たちはグルーブを知らなかったりとかもするし。
時々、バンドやりたいって子とかもいますけどね。どうやってメンバー集めたらいいか、わからないって相談されたり。俺らは自然にライブ見に行って、あーこの人とか思って自然にバンド組んだりしてきたけど。
今の子たちは、やってる人数も少ないから、どうやってメンバー集めたらいいか分かんないって。
ア:レコード買いに来てくれるのも、同じ年くらいか年上の人が多いですね。
○バンドのリリースの予定とかはあるんですか?
ア:4/8に、大分のThe CORPSEとのスプリットカセットがkültti kasettiからリリースされます。
○楽しみですね!もう今はCDより、カセットとかレコードの方が売れる感じですか?
カ:BGAGISMに関しては、カセット買うお客さんが増えた感じですね。若い子とかも。
ア:自分の所もですね。
カ:カセット聴けるようになったんですよって。ラジカセとかウォークマンみたいなの買って。
ア:新譜とか入れた時は、ちょこちょこCDも売れますね。値段もやっぱレコードに比べると安いですし。意外とやっぱ買う人いるんだなーって。
○the PRACTICEもレコーディングしてたり?
カ:5,6月に録って、それはフィジカルは出さずに、とりあえず配信しようかって話はあります。あとはPOOR SLAVEってバンドやってて。それもkültti kasettiでテープを出させてもらうみたいな話をもらってます。ぜひお願いしたいと。
ア:いいですね。
カ:いや、ほんとkültti kasettiはちゃんと考えてるっていうか。適当な感じに見えるかもしんないけど、ああいう見せ方が、今一番福岡盛り上がってるって周りに思わせられるし、そういうスタイルがいいなーって。
ア:信頼出来るところから出せるっていうのが、一番いいですね。
○最近よく聞く音源を3つ教えてもらえますか?
ア:
・litovsk & hinin "split"
・Dimber "Always Up to You"
・Car vs. Driver "Deja Greatful"
カ:
・Oracle Sisters "Hydranism"
・Home Front "Games of Power"
・Mystic 100's "On a Micro Die
○最後に一言お願いします。
カ:お店で会いましょう!
○ありがとうございました!
interviewer 松本圭祐