7年の月日が過ぎて
夢を見た。僕は遅れて学校に来て、校歌を歌う列の1番後ろに立つ。すると担任が歌詞カードを配りに来て、僕に驚いたような顔を向ける。「お前、もう大丈夫なのか。」僕はしばらく学校に来ていなかった。もう大丈夫だぞ、と自信ありげな、そして誇らしげな気持ちでいた。――目が覚めた。7年後の部屋。僕は高校を辞めた未来に居た。ものごとを一瞬で理解した。言葉に表すなら、未練。この気持ちとは距離を置いたと思っていた。整理出来たのだと勝手に思っていた。全て処分して、ようやく決別できたのだと思っていた。