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7年の月日が過ぎて

夢を見た。僕は遅れて学校に来て、校歌を歌う列の1番後ろに立つ。すると担任が歌詞カードを配りに来て、僕に驚いたような顔を向ける。「お前、もう大丈夫なのか。」僕はしばらく学校に来ていなかった。もう大丈夫だぞ、と自信ありげな、そして誇らしげな気持ちでいた。――目が覚めた。7年後の部屋。僕は高校を辞めた未来に居た。ものごとを一瞬で理解した。言葉に表すなら、未練。この気持ちとは距離を置いたと思っていた。整理出来たのだと勝手に思っていた。全て処分して、ようやく決別できたのだと思っていた。

    • 「film noir」Maison book girl

      意味ないんだよ全て。最後の言葉。思い出せない程忘れてゆくの。手を繋いだ場所は雨の水色。2人乗る電車はどこに迷い込むの?伝えたい事なんて1つもないの。小さな手のひらをただ握ってた。未来なんて無いのは知っていたから。窓に見える景色、黒と虹色。錠剤を飲んで煙の中。涙も涸れた、道路の上。透明な君を抱きしめてたんだ。疑心暗鬼の中、それはどこにあるの?消えそうな君を、抱きしめてたんだ。疑心暗鬼だけがそこに残る秘密なの?濡れた髪の匂い忘れたくても、そこに残る影が何か語るの。虹色と黒色混ざっ