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複業のコツ
アメリカ建国の父と言われるベンジャミン・フランクリンの働き方は、現代の「複業」や「キャリア・オーナーシップ」にも通じるものがありそうですね。
私が読んだのは20代のときでしたが、「もっと早く読んでおきたかった…」と衝撃を受けたことを覚えています。
フランクリンは印刷業で成功したのち、政治家、外交官、物理学者、気象学者として活躍し、凧を使って雷が電気であることを突き止めた話は有名ですね。
さらに、消防隊の立ち上げ、街灯や清掃など自治活動、図書館・専門学校・郵便局の設立など、個人の夢と社会全体の利益を追い求めた働き方は、今でいう複業やキャリアオーナーシップの究極形のように感じます。
そんな成功へ至った過程がまとめられていましたが、なかでも私が今もビジネスでマネしていることをご紹介したいと思います。
フランクリンは、異論が出そうなことを言い出すとき、「きっと」や「疑いなく」のような断定的な言葉は使わないようにし、「こうではないかと思う」「私が間違っていなければこうでしょう」という伝え方をすることで、善を為す力を減らすことがないよう注意していたそうです。
また、ある計画を成し遂げるために周囲の人の助力を必要とする場合、自分を発起人とせず数人で考えたことにし、自分はみんなから頼まれて「読書家と思われている人に話して回っている」(おそらく褒め言葉で、今でいうインフルエンサー)と説明するようにしたところ、計画が早く進んだといいます。
私も最近、「複業」を通して異業種の方と新たに企画したり、プロジェクトのマネジメントをする機会があり、このコミュニケーション術は現場を円滑に進めるうえで本当に助かっています。
日本では今、雇用の流動性が求められてますが、これまでのキャリアの専門性にプラスする形で「フランクリン流」をぜひ試してみていただけたらと思います。