Tulip Fever/チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛
17世紀オランダ。希少な価値を持つチューリップの球根が高値で引き取られ、誰もがこの熱狂に惹きつけられた一瞬の時代。
この作品はチューリップのお話ではなくて愛のない結婚をしなければならなかった時代の当然と言えば当然の若い男女の恋の結末を描くストーリー。
孤児院で育ったソフィアはお金持ちのコルネリスと結婚。しかし子宝に恵まれず離婚されるのではと恟々とした日々を送る。そんな中、美しい妻の肖像画を描かせようとコルネリスが連れてきた貧乏画家のヤンとソフィアは恋に落ちる。
と、ここまではよくあるお話。コルネリスは悪人ではないけれど、クリストフ・ヴァルツが演じることでどっちに転ぶのかわからない人物になり、見ている方をハラハラさせる。画家のヤンを演じるデイン・デハーンは相変わらず貧乏な芸術家がハマる容姿と演技で必死に愛のない結婚からソフィアを救おうとする。
そしてここに絡んでくるのが一夜にして大金持ちになれるかもしれないチューリップの球根の栽培と売値。
昔も今もお金(と愛)が絡むと人間どう行動するか予測不能。そんなチューリップの球根をめぐって繰り広げられる人間模様。喜劇のような悲劇のような、どこにでもいる普通の道徳心を持った男女がいろんな偶然に振り回されて結局は因果応報、落ち着くところに落ち着いた。というお話。
*コルセットをつけたドレス姿は素敵だけど、アリシア・ヴィキャンデルのバストで谷間を綺麗に見せるのは大変だったかな?と思ってしまう1本です。
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