ジェンダー問題でバグる人権派おじさん
1 ジェンバグおじさん
他の人権問題や差別問題ではまともなのに、ジェンダー問題についてだけバグってしまうおじさん。略してジェンバグおじさん。
そういう男性がいるとよく言われますが、ジェンバグおじさんは本当にバグっているのか。そうだとして、そのバグの正体は何か。思い当たったことをメモします。
2 フェミのヘルメット被った男自慢は蚊帳の外に
ジェンバグおじさんを積極的に批判する層には、フェミのヘルメット被った男自慢(性差別に反対する体で、その実、「自分はより望ましい男を体現している」をアピールすることが目的化してるムーブ)をしてるだけの人もいます。
無価値な存在なので、無視しましょう。
3 どっちのバグりSHOW
仮説その1として、バグってるのはジェンバグおじさんではなく、ジェンバグおじさんがバグってると評価する評価者側では?というのが思い付きます。
これは、わりあい有り得る話でしょう。
ジェンダー問題について視野狭窄的になってしまうために、別の視点から問題を考えることができず、異見者を、誤っている(バグっている)と認識してしまう。一定ある話だと思います。
こうした事態が生じる大きな要因として、評価者側が、他の人権問題や差別問題と 違い/比べて 当事者性を有しているから、というのがあると思います。当事者の立場では、視野が狭くなりがちというのは、よくあること。
「あれ、ひょっとしてバグってるのは自分?」という可能性をほんの少しでも意識できると、この手のバグはだいぶ防げそうです。
4 それでもジェンバグおじさんはバグってる
とはいえ、ジェンバグおじさんが本当にバグっているケースは少なくないでしょう。
性差別的な観点から物事を見るに当たり、ジェンダーバイアスが視野を狭くしたり。そもそも性差別的な観点そのものを避けようとしたり。
こうした事態が生じる大きな要因も、ジェンバグおじさんが、他の人権問題や差別問題と 違い/比べて 当事者性を有しているから、ではないかと考えています。
ジェンダー問題、女性だけでなく男性も巻き込まれている社会構造・社会規範の問題なんですよね。同じ言葉を繰り返しますが、「当事者の立場では、視野が狭くなりがちというのは、よくあること。」
5 関連して抑えておきたい視点
ジェンバグおじさんの問題とは少し離れますが、関連する問題として、ジェンダー問題に関する声の大きさの非対称性が存在するように思います。
すなわち、①社会問題について声を上げるには、それなりのパワー(思考力・言語化能力・発言力)が必要、②男性が受けるジェンダーによる抑圧はパワーを志向しない層に、女性が受けるジェンダーによる抑圧はパワーを志向する層に集中しがち、という2つの前提に基づいて考えると、「女性が受けるジェンダーによる抑圧は可視化されやすく、男性が受けるジェンダーによる抑圧は可視化されにくい」という非対称性の存在が想定されます。
この非対称性の問題も、頭の片隅に置いておくべきだと思います。
以上、徒然なるままに書きなぐってみました。