#417 新名史典『「部下力」のみがき方』読書アウトプット(1章)

新名史典さんの『「部下力」のみがき方』を読みました。8回に分けてアウトプットしていきます。まずは1章です。

1章 なぜ、あなたの仕事は効率が悪いのか?

金銭の使用を伴う「稟議書」だけでなく、仕事そのものを進める了解を得る「決裁」もあるし、自分自身の状況を知ってもらうための「報告」も求められます。
このように、上司とコミュニケーションを取っておかなければならないことは、たくさんあるのです。忙しそうに動いている上司をつかまえて話を聞いてもらうことは、なかなか難しいことですが、上司を突破しておかないと、自分自身では何もできなくなってしまいます。
(中略)
そもそも課長は、頻繁に会議に呼ばれているようです。何がそんなに忙しいのかはわかりませんが、時間がないことだけは間違いなさそうです。同僚や先輩はどうしているのか、同じようにみんな、課長の了解を得なくてはならないはずですが、なかにはうまくやている人もいるようです。

P13-14 上司の決裁がなかなか取れないのはなぜ?

上司への説明がうまくいかなかった以上、やり直しの仕事が発生することになります。上司が、「背景がわからない」ということであれば、その背景を説明する資料を作成しなくてはなりません。過去の報告書から抜粋したり、新たに図表を作るといった作業が発生します。
(中略)
やり直し・出直しという後ろ向きの仕事でモチベーションが下がった状況では、ますます仕事の効率は下がります。決裁に挑む回数が増えること自体、仕事の効率を下げているわけですが、その回数が増えるほど、やり直しに費やしている作業の中身という意味でも、さらに効率を下げているということになるわけです。

P15-17 やり直し、出直しでサービス残業に   

あなたはこれまで、同じことを言っているはずなのに、「誰が言ったか」によって、結論が異なるという経験をしたことはないでしょうか。
(中略)
情報提供が「内容」以外の要素に影響を受けていることは事実です。つまり、上司は無いよう以外の要素を併せて総合的に判断しているわけです。
では、その「内容」以外の要素とは何でしょうか? 人は話を聞くときに、その伝えている人自身、話の内容(わかりやすさを含めて)、話の伝え方(パフォーマンスを含む)によって総合的に判断しています。
(中略)
情報を判断する前提として、先入観というものがかなり影響していることは事実なのです。それはあなたが悪いわけではないのです。実績がまだ不十分だったり、確度の高い情報を提供するという実績がない段階では、聞き手は確認(いわゆる「裏をとること」)をせざるを得ないのです。
そして、その同じ情報を実績豊富な上司から聞かされたり、過去に角度の高い情報提供をしてくれた」人から聞かされると、その先入観からすんなりと納得してくれるのです。

P18-20 私が言っても信用してもらえないのは、なぜ?

報告を受けていたのに、内容を誤解していたーーこれも頻繁に起こっていることです。
まずは単純に、説明がうまく伝わっていないというケースです。伝わっていないため、誤解も起こり得ます。
しかし、このようなケースもあります。それは、報告者自身が誤解しているケースです。報告を聞いた上司は、いろいろとコメントしているかもしれません。あるいは具体的な行動を指示してくれるかもしれません。
しかし、報告している側の部下は、伝えることだけ精いっぱいで、指示事項を的確に捉えることができていないというケースです。
その結果、上司は的確な指示をしたつもりでいるのに、仕事が進んでいくにしたがって、両者のギャップはどんどん広がっていくことになります。

P23 報告したはずが「聞いていない!」

報告を受けてはいたが、他の案件と混同していたーー次のようなケースです。上司はさまざまな案件に関わっています。その中には、似たような案件もあります。すると、上司の頭の中で。それらを混同している可能性があります。部下からすれば、他の案件のことはわからないため、それ自体を予測することは困難です。
しかし、私もこれまで、数多くの報告を受けてきた経験から実感していることですが、あなたは「何の案件か」ということを、きちんと上司に説明しているでしょうか。
部下にとっては、自分の頭の中を占拠している重要な問題であるため、ずっとそのことばかりを考えています。ところが上司は、その問題を考えている時間は、部下に比べて何分の一程度しかありません。
ですから、まず最初に「何の案件か?」ということを、しっかりと上司の頭に植え付けておくことが必要です。

P24 報告したはずが「聞いていない!」

1章では、仕事の効率が悪いのは必ずしも部下の能力だけのせいではないこと、そして、なぜ上司は部下の望むように応対してくれないのかが、部下からは見えない上司が考えていることが書かれていました。
なんとなくわかっていたつもりだった上司の考えていそうなことが言語化されると、そこを理解した上で仕事の効率を上げてみようという意識が働きそうに思いました。


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