#419 新名史典『「部下力」のみがき方』読書アウトプット(3章)

新名史典さんの『「部下力」のみがき方』を読んだアウトプット。3章です。

3章 上司を動かすことで、あなたの仕事はこんなに改善される

当たり前の話ですが、早く決裁をもらうことができれば、それだけ早く実行に移すことができるわけです。この当たり前のことがわかっていながら、ここで悩み、悶々とした時間を過ごしていることが少なくありません。まるで、自分の力の及ばない世界に判断を委ねているような気持ちになっているため、待ちの姿勢になってしまいます。
(中略)
なぜ上司が早く判断できないのか。その理由は簡単です。判断するに足る情報が不足しているからです。情報不足の段階で、無茶な判断をしてはならない、ということを上司自身はわかっているのです。
部下は、上司に判断を委ねると、その後は上司任せになると思ってしまいます。たしかに、上司の判断を簡単に操作できるわけではありません。
しかし、上司も判断に迷っていて情報不足だと感じているのであれば、それをアシストすることは十分に可能です。むしろ、そのアシストをしてくれた案件から処理したいとさえ思っています。
ですから、数ある案件の中で優先順位を上げてもらいたいなら、このアシストを有効に行うことが必要です。

P58-59 決裁が早ければ、それだけ実行も早くなる

上司を動かすためには少々の手間は必要となります。しかし、たとえるならそれは製造ラインにかけるイニシャルコスト(初期投資)のようなものです。
つまり、自動化できる設備を導入するためには多少のコストは必要となりますが、長い目で見ると、間違いなく効率はよくなります。そのイニシャルコストは、製造のたびごとに必要となるわけではありません。
(中略)
人は、初期の段階で抱いたイメージをかなり引きづるものです。いわゆる”レッテルを貼る”というやつです。一度レッテルを貼ってしまうと、なかなかそのイメージは覆ることはありません。これを活用するのです。私の父の例ですが、こんなことがありました。
私がまだ5歳だった頃、父の仕事の関係で1年間、アメリカのボストンに住んでいたことがあります。父は大学の研究者だったため、現地の大学に研究生として留学していたのです。
その際、父は最初の数ヶ月は、土日の休みも取らずにがむしゃらに働いたそうです。せっかくのアメリカ留学ですから、仕事以外にもいろいろと見聞を広めたかったのですが、それは我慢して、最初の数ヶ月はとにかく仕事オンリーだったそうです。
アメリカの大学ですから、世界最先端の研究をしている大学といえども、休みはしっかり取る文化です。そこで、休みなく働く日本人は新鮮に映ったようです。
すると、「新名は、とにかくよく仕事をする男だ」と印象づけることになりました。
(中略)
最初の数ヶ月のおかげで、非常に高い評価を得ることになったのです。

P64-67 信用を得ることができれば、何を言ってもだいたい通る

上司にあって部下にないものーーそれは経験や知識だけではないのです。そこには「役割」というものがあります。前述した、他部署に相談に行く前に、上司から電話1本入れてもらうことも、上司の「役割」を活かすことのひとつです。
そして、上司の「役割」が最も大きく影響するのは、広く情報発信するときと、上司の上司に情報発信をするときです。このときには、大いに上司の「役割」を活用しましょう。

P76-77 上司から任される仕事と上司に任せる仕事

仕事を早く効率的に進めるには、上司に早く判断をしてもらう。その判断を早くしてもらうために上司をアシストする。上司をアシストして動いてもらうために信用を得ておく。信用を得た上で、上司の役割を使う。
書かれていることは当たり前ですが、上司を使う手順としてはわかりやすいと思いました。


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