#492 「石の上にも三年」の仕事は減りつつある

澤円さんのVoicy澤円の深夜の福音ラジオ 【第656回】「古い価値観を持った組織との接し方。」を聴いたことのアウトプット。
会社で「石の上にも三年いないといけないのか?」というリスナーさんからの疑問に答えた話。

リスナーさん:
会社は最低三年いないといけないというのは、理由があるんですかね。
部署の人数が少なく、業務が忙しいから辞めてほしくないと言われるし、三年いないといけないと言われます。私のためになりますけど、そう言われることでアクションが取りづらくなると思っていますが、澤さんはどのようにお考えでしょうか?

澤さん:
まず、最低三年いなけきゃいけないというのは、今時、完全に時代遅れだと思います。この三年というのは、おそらく、日本企業は三年くらいを軸に人事異動というお祭りを始めますよね。同じ部署に三年いたら、次の職場を体験させるためにシャッフルしたりするので、それが大体三年くらいなので、三年経ったら業務を覚えて次のことを始められるという、そういう目論見なんじゃないかなと思うんですね。
昔の終身雇用、年功序列が、もう完全に定着し、機能していた時代というのは、こういったものが場合によっては、うまくそれぞれの人のキャリアアップに繋がっていたのかもしれないんですけれども、あくまでもその会社のスペシャリストになって、その会社の中だけでキャリアを作ったとしても、一生安泰といった時代の話なんですね。
今そんな会社は存在していません。
どんな大企業にいたとしても、一社で確実にキャリアップもできて、なおかつ、すべてが実現できるなんてことは、もう幻想以外の何物でもないございませんので、完全に古い価値観かなと思います。
なんでこれ古くなっちゃったのかというと、世の中の流れで、経済の在り方であったり、テクノロジーの進歩によって、グローバルビジネスの展開が早くなったり変化が早くなったり、あるいは、地球の裏側の商品もワンクリックで届くようになったり、そんな時代になっているので、三年のんびり考えているような暇はもはやなくなっている、ということなんですね。
三年経って業務を覚えて、そして違う部署に行って、次のキャリアをなんて悠長なことをしていたら、あっという間に時代に取り残されてしまって、まったくキャリアアップができない人間になりかねない、と言えるんじゃないかと思うんですね。
もちろん、それに合致しない人もいるでしょうし、「十年、十五年同じ会社にいないと意味がないじゃないか」という価値観があるのも理解しますけども、「三年いなくちゃいけないものなのか」「それが自分のためになるのか」というと、もうそうやって疑問を持った時点で、答えは「No」なんですよね。
それが世の中の常識であったとしても、別にそれに従う理由は何にもないというのが、僕の持論になります。
もちろん、新卒の採用はコストがかかりますから、そんなとっとと辞められちゃうと困るという、会社側の都合があるのも理解はしているんですけれども、あくまでもやっぱり自分の人生ですからね。それも含めて、自分で決めればいいんじゃないかなと思っています。
ですから、「三年いなきゃいけない」というのは、ある意味、会社の都合であって、自分の人生の都合じゃないということは、言い切れるんじゃないかと思いますし、もちろん、「三年くらいかけて自分でキャリアを作りたい」「今やっている仕事をちゃんと身に付けてそれを武器にしたいんだ」というのであれば、三年でも五年でもやればいいと思うんですけれど、これは概念的な、いわゆる常識としてそれを盲目的に従うというのは、僕はこれはちょっと違うんじゃないかなと思うんですね。
そして、この三年という閾値というのも、非常に古い企業人倫理といったものですので、そんな昭和の考え方は捨ててしまって、「自分のキャリアはもっと早回しできるんだ」と思ってもいいし、「自分のペースよりもっとゆっくりやってもいいんだ」と考えてもいいんじゃないかと思います。

澤円の深夜の福音ラジオ 【第656回】
「古い価値観を持った組織との接し方。」

「石の上にも三年」といったことは、数年前まではよく言われていたように思いますが、今では「石の上にも三年」という仕事は減りつつあるようですね。
世の中の流れが速くなり、昔は三年かかっていたことが、三年かからず習得できることも増えてきました。
同じ会社内の仕事に限らず、職人の世界でも「飲食人大学」のように三年かからず、お客さんの前に出れるスキルを習得できるようなってきました。

もちろん、成熟度が三年修行した人には及ばないまでも、職として成り立つくらい成長できる環境が存在しています。

一番大事だと思ったのは、澤さんのおっしゃる「いわゆる常識としてそれを盲目的に従う」です。
ぼんやり生きていると、盲目的に従うことになってしまい、結果「やらされ仕事」になってしまいます。
少しでも自分で考え、自分のやりたいことや得意なことを選択していくと、三年とかの年数が問題ではなくなってくるように思います。
若い人はもちろん、50歳からでもまだまだ選択できるし、三年という年数にも縛られずに、少しでもやりたいこと、好きなこと、興味のあることを、どんどんチャンレンジすることで道が開けるでしょう。
私は、スポーツ好きという「自分の好き」を活かせるか、チャレンジを始めたところです。


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