#531 ベン・ホロウィッツ『HARD THINGS』読書アウトプット(第4章)
ベン・ホロウィッツさんの『HARD THINGS』を読んだアウトプット。
第4章です。
この章は、プロジェクトマネージャーだけでなく、プロジェクトメンバーにも十分参考になることが書かれています。
第4章 物事がうまくいかなくなるとき
「成功するCEOの秘訣は何か」とよく聞かれるが、残念ながら秘訣はない。ただし、際立ったスキルがひとつあるとすれば、良い手がないときに集中して最善の手を打つ能力だ。逃げたり死んだりしてしまいたいと思う瞬間こそ、CEOとしてとして最大の違いを見せられるときである。
苦闘を乗り越えるための答えはないが、私の助けになったことをいくつか紹介しよう。
・ひとりで背負い込んではいけない。
・単純なゲームではない。
・長く戦っていれば、運をつかめるかもしれない。
・被害者意識を持つな。
・良い手がないときに最善の手を打つ。
会社で最高位にある人間として、悪いニュースの扱いには自分が一番長けていると考えていた。しかし、真実は逆だった。悪いニュースを私ほど深刻に受け止める者はほかにいなかった。エンジニアたちは、私が一晩中眠れなかった問題を聞き流していた。結局私は創業者でCEOなのだ。私は会社と「結婚」した人間だった。何かがひどい状況になったとき、彼らはそれを放置できるが、私にはできない。その結果、社員のほうがずっとうまく失敗に対処していた。
もっと愚かなことに、私は会社の問題を心配することが自分の唯一の仕事だと思っていた。もっと秩序立てて考えていれば、心配しているのは私ひとりで、たとえば製品がどこかしっくり来ないのは私がプログラムを修正しないからだと考えるなんて意味がない、と気づいたはずだ。その問題を修正できるだけでなく、熱中して異議を感じられる人間に任せるほうがずっとよい。
もうひとつ例を挙げよう。大きな潜在顧客を失ったときは、組織全体がその理由を理解しなければならない。そうすれば、みんなが力を合わせて、製品やマーケティングや販売プロセスの間違いを修復できる。私ひとりで失敗を抱え込んでいたら、そのプロセスをスタートさせる術はない。
会社の問題を隠さないほうがよい主な理由は次の3つだ。
1 信頼
2 困難な問題に取り組む頭脳は多いほど良い
3 良い企業文化は、昔のRIPルーティングプロトコルに似ている---悪いニュースは速く伝わり、良いニュースは遅く伝わる
「つらいときに役にたつかもしれない知識」では、
・ひとりで背負い込んではいけない。
・被害者意識を持つな。
この2つができていないと、第3章にあった「プロジェクト全体が遅れる原因は、必ずひとりの人間に帰着する」の原因となり得ると思います。
「大きな潜在顧客を失ったときは、組織全体がその理由を理解しなければならない。そうすれば、みんなが力を合わせて、製品やマーケティングや販売プロセスの間違いを修復できる。私ひとりで失敗を抱え込んでいたら、そのプロセスをスタートさせる術はない。」
リーダーは、失敗を心配して一人で抱えていても事態は解決しないので、メンバー全員に共有して解決するための役割分担を早くすることが大事ですね。