#494 デフリンピックのデフを知っていますか?
今日、区のバスケットボール連盟からの案内と参加依頼もあって、来年日本で開催されるデフリンピックに関連して、障がい者に関する講演会に参加してきました。
今まで認識できていなかった「デフ」について学ぶよい機会となったので、書き留めておきます。
その講演会は、
「障がいのあるなしに関わらず皆が輝ける社会に ~東京2025デフリンピックに向けて~」
です。
講師は、筑波技術大学教授の中島幸則先生。
元サッカーU19日本代表アスレチックトレーナーで、現日本代表監督の森安一さんとスタッフをされていた方で、当時のメンバーには本田圭佑さんがいました。
講演会の内容は、2025年の東京デフリンピックに向けて、主に「聴覚障がい」についての話でした。
聴覚障がいとは
・見てすぐにわかる障害ではない
・「話せる」=「聞こえる」ではない
・補聴器を付けて、「音」はわかる人もいるが、「言葉」がわかるわけではない
・外耳、内耳、聴神経のいずれかに障害があるために、聞こえにくい、あるいは聞こえない状態のこと。
・外耳から内耳に障害かあるものを「伝音性難聴」、内耳から聴神経にかけて障害があるものを「感音性難聴」という。
聴覚障がい者と補装具
補装具(補聴器)を付けても、完璧に言葉がわかるとは言えない。
聴覚障がい者は、相手の口の動きを見ていない限り、音は聞こえていても、何の音なのか、何を言っているのか、完璧にわかることは難しい。補装具は、言葉を完璧に聞き取るためではなく、あらゆる「音」を教えてくれる存在と考える。
聴覚障がい者の困りごと
・電車や病院でのアナウンスがわからない。
・話をする人が下を向いて話をすると、口を読み取れない。
・マスクをされて話をされても何を言っているのか理解できない。
・耳元で大声で説明されてもわからない。
・1対1なら大丈夫だが、大勢の会議だと誰が発言しているのか全くわからない。
・怖がって話をかけてくれない。
聴覚障がい者の困りごとを解決するために
聴覚障がい者に対して、「理解」と「工夫」が必要
コミュニケーションの「工夫」
・音を視覚情報に変える
・筆談、身ぶり、手ぶりなども交える
・聞こえやすい環境を整える
・注意を向けてから話し始める
・向かい合って話す(1対1)
・ゆっくり、はっきりと話す
ここからは会場で紹介されたデフリンピックの動画の内容です。
デフリンピック
・ろう者だけで運営する。
・今まで日本でデフリンピックは開催されたことはなかった。
・パラリンピックとは違い、障害ごとの競技があり、ろう者が出場すると競技が減る可能性がある。
2025年東京デフリンピックで目指すこと
「情報と言語・コミュニケーションのバリアフリー」
日本開催でこだわったこと2つ
・聞こえないこどもたちの夢を育むこと
・共生社会への前進
ここからが感想です。
そもそも、この「デフ」の意味はご存じでしょうか?
恥ずかしながら、私は「デフ」を「視覚障害や聴覚障害のある人たち」との認識でした。
deafの意味は、「聴覚障害」です。
講演会で投影された動画で、水泳選手で高校生の吉瀬 千咲さんは「パラリンピックには出場しないの?」と聞かれるというのが印象に残りました。
「デフ」という言葉は知っていても、それを指す対象までが認知されていないことの象徴と思いました。
今日の講演のおかげで、「デフ」を知り、来年のデフリンピックに興味を持つことができました。
配布されたチラシには、ボランティア募集もありました。
東京オリンピックのボランティアには参加しなかったので、デフリンピックのボランティアは申し込んでみようかと思っています。
開催自体も、私の好きなバスケットボールは競技に入っていませんが、障がいを抱えながらもアスリートとして頑張っている選手を応援したいと思います。