#396 澤円『メタ思考』読書アウトプット(第2章)

澤円さんの『メタ思考』のアウトプットの続きです。
第2章です。

第2章 思い込みから自由になる思考法

「僕、これまで失敗したことないんだよね」
これだけ聞くと、なんて自信過剰な人だと思いますよね? でも話を聞いていると、「だって、思っていた結果と違っただけだから」というのです。
面白いと思いませんか? 思ったとおりの結果になっていないことを、多くの人は失敗と呼ぶはずです。そのように考えたら、彼だって失敗している。でも、彼はそれを失敗ではなく、「予想と現実が違っていただけに過ぎないこと」だと考えています。
つまり、これは「解釈」が違うだけなのです。
(中略)
ポイントは、失敗を失敗とみなさないのは「意思」によるということです。
これは失敗だけではなく、自分が抱える悩みや思い込みに対して、とらえ方を変えたいときにも使えます。何度も自分に言い聞かせればいいのです。
とくに公言する必要はありませんが、たとえばノートやメモに「予想と現実が違っても失敗とみなさない」と書いておくなど、一度その「意思」を自分の頭から外に出し、いつでも見られる状態にしておくといいと思います。

P58-60 失敗をしたことがない人

僕は、人が重要な選択や判断を間違えるのは、必ず「余裕」を失ったときだと考えています。
以前、友人がX(旧Twitter)で、「どんなに頭がいい人でも、余裕がなくなると、とんでもない間違いをおかす」という趣旨の発言をしていて、そのとおりだなと思ったことがあります。余裕があるということは、仕事においても生活においても、とても大事なことです。
(中略)
そこで大切なのは、自分はどんな要因によって余裕がなくなるのかを、あらかじめ知っておくことです。
「どうして同じ失敗ばかり繰り返しているのだろう?」
そう思ったときがチャンス。自分自身をメタ思考し、自分はどんなときに余裕がなくなるのかを、きちんと言語化しておくことが大事です。
そして、できればそのことを周囲と共有しておくことで、大きな失敗をするリスクを避けることができます。失敗によって人間関係がおかしくなることもありますから、人間関係を良好に保つためにもおすすめです。

P61-64 人は余裕を失ったとき、とんでもないミスをおかす

なぜ、人は「べからず集」をつくってしまうのかというと、おもな理由として、そこに「他人の目」があるからではないかと僕は見ています。「ほかの人はどう思うのだろうか?」ということを判断基準にしてしまうからですね。
外からどう見られるかを気にしたり、評価されることを気にしたりするために、自分の行動を自分で縛ってしまうことはよくあります。
いつも他人の目を意識して、その評価に一喜一憂していると、自分のやることなすことが本当に正しいかどうか自信を持てなくなるのです。
たとえば、自分は料理が得意だと思っていても、「Aさんのほうがもっと料理が上手」「Bさんはコンテストで優勝したことがあるらしい」などという他人との比較が意識されると、「自分の実力なんて井の中の蛙にすぎないのではないか」「こんな自分が料理を得意という資格はない」と考えてしまうのです。
本来「わたしは料理が得意だし、それでOK」と思っていれば、誰からもなにもいわれる筋合いはありません。仮になにかいわれても、「あ、そう」で終わりなのです。
これを逆から考えてみると本質が見えてきます。「これでOK」と自分で決めさえすれば、結果的に他人と比べることがなくなり、必然的にオリジナルな存在となる。いや、そもそも、一人ひとりがオリジナルな存在なのだから、「これでOK」と自分で決めることは当然のことなのです。

P67-68 他人の目から自由になる

まず、日本に生まれると、多くの場合日本の国籍が与えられ、日本という中央集権型国家に属し、学校という中央集権型教育を受け、卒業すると多くの人は企業という中央集権型組織で働くことになります。プライベートでも、自治体という中央集権型組織から行政サービスを受けます。
そうなると、人生の多くの時間を中央集権型組織の中で生きているわけで、その状態が「普通」だという思い込みがつくられるのは、不思議なことではありません。長く自分が置かれていた環境や、そこで培ってきた経験などによる思い込みの「外」へ出ることはとても難しいことです。
でも僕があえてお伝えしたいのは、「変えられない」のは、単なる思い込みにすぎないということです。
本当は変えられないのではなく、「変えない」という意思のほうが強いのではないでしょうか。
なぜそんな意思を持つのかというと、理由は「恐れ」だと思います。外の世界を知らず、「外」へ出るというアクションもよくわからないから、どうしても守りに入るマインドセットになり、その心理状態がデフォルトになってしまうわけです。
(中略)
多くの人にオススメできる方法が、今、属している組織にとりあえず軸足を置きながら、いろいろな世界と積極的に関わっていくやり方です。
軸足を固定しながら、見たり体験したりする世界を広げていけばいいのです。軸足に縛られている状態ではありますが、片足が外の世界へ向いているだけでもずいぶんと見える景色が変わるので、まずはそこからはじめるのがいいと思います。

P74-77 変えられないのは「変えない意志」があるから

自分には、いきなり「外」の世界で通用する武器がないと思うなら、最初はごくシンプルな、自分ができるアクションでいい。誰かを助けたり、誰かを手伝ったりすることに、自分の時間を使うことが突破口になるのです。とくに若い世代の人は、自分の得意なことがまだ見つかっていなくても時間はたっぷりとあるでしょうし、そもそも時間というものは、どんな人でも工夫さえすれば捻出することができると僕は考えています。
そんなことをいうと、必ずといっていいほど、「仕事が忙しくて時間なんてありません」という人がいます。でも、その「時間がない」という思い込みこそ、「至急」の問題なのです。
ギチギチに詰まった一日のスケジュールをよくよく見ると、絶対に自分が出なければいけない会議や、絶対自分がつくらなければいけない資料作成で、一日が埋め尽くされていることはないはずです。おそらくは、「この会議にわたしが出る必要はない」と主張するのが面倒なことや、マネージャーに嫌われるかもしれないという理由で時間がなくなっている面もあるのではないでしょうか?
この本を手に取った方は、きっと「そんなスケジュールで埋まっている毎日は嫌だな」と感じている人だと思いますから、変えられないのではなく、「変えないという意志を持っているだけだ」と自覚してみてください。そう自覚したうえで、あらためて自分のスケジュールを見つめ直してみると、本当に変えられない時間が30分もないわけではないことに気づくはずです。

P82-84 最初に変えたいのは時間の使い方

「変えられない」のは、単なる思い込みにすぎない、「変えない」という意思のほうが強い、というのは願望があっても行動にまでうつせないときにあるように思います。
思い込みだということに気づかず、外へ踏み出していかないといつまで経っても自分は変えられません。
何でもいいから、気になること、少しでも興味のあることで、外に対してアクションをすることで、いろいろな気づきを得ることができそうです。

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