既知よ剥がれるな

堰き止めようとした。

いつの日からかわたしの支えなしに
未知へ移行として進みはじめていたので、
それは違うと思い、必死に堰き止めようとしている。

白紙、白紙、白紙、白紙
つぎも白紙
のはずが透明なフィルム

その透明さは、この惑星由来では有り得ない質感をしている。
行くな!
そう念じて透明さを殺した。

透明なガラスを磨ってゆく。
向こう側など、見えなくても、
見えないほうが、よいのだ。

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