【2023/12/24・有馬記念】仕掛け位置が残り7ハロンとなる要因 ~過去10年間のレース傾向分析より~
過去10年間の有馬記念のレース分析で、仕掛け位置が残り2ハロン~7ハロンの中でバラついている傾向が見られましたが、もう少し深掘りし、ここでは残り7ハロンから仕掛ける展開になった要因について検討してみます。
過去10年間の中で仕掛け位置が残り7ハロンからとなったのは、2015年、2017年、2018年の計3回です。
各年で4角先頭だった馬は以下の通りです。
■2015年 キタサンブラック 3着
近走主な勝ち鞍:菊花賞
■2017年 キタサンブラック 1着
近走主な勝ち鞍:天皇賞(春)、天皇賞(秋)
前走:ジャパンカップ 3着
■2018年 キセキ 5着 ※馬場状態:稍重
近走主な勝ち鞍:なし
前走:ジャパンカップ 2着
菊花賞勝ちあり
この2頭に共通しているのは、長距離GⅠを勝利していることです。
すなわち、3000m以上のGⅠレースを勝てるくらいのスタミナを活かせる馬が4角で先頭に立っているときは仕掛け位置が速くなり、ロングスパートの持続力勝負になる傾向があるようです。
この3回(2頭)以外の4角先頭馬としては『パンサラッサ』、『バビット』、『アエロリット』などの中距離までの実績がある馬ばかりです。
唯一例外としては、2022年の4角先頭だった『タイトルホルダー』は当年の天皇賞(春)に勝っていましたが、有馬記念ではスタートしてから押っ付け通しになるほど状態面でイマイチでした。
前走の凱旋門賞の影響なのか、または外枠だったことが原因だったのか4角で一杯となり、直線では後退する形となりました。そのため、このレースの仕掛け位置としては残り2ハロンからとなっています。
■2022年 タイトルホルダー 9着
近走勝ち鞍:天皇賞(春)、宝塚記念
前走:凱旋門賞 11着
タイトルホルダーは今年も出走予定で、恐らく逃げる形になるでしょう。
果たして菊花賞や天皇賞(春)で見せた素晴らしい持続力を発揮できるのでしょうか?もし内枠に入るようなら注意したい馬です。