【創業Tips】つくば市で創業する時に使える支援制度などまとめ
初めまして,BONSAI STUDIO の山本です.
先日,会社を設立したばかりの新米CEOです.
最初のnote投稿なので会社説明とか意思表明とかを本来はするべきなんですが,忘れないうちにメモしておこうと思ったことがあって,筆を取っています.
それが,創業時のTipsです.
色々調べたり,人に聞いたり,情報収集しながらやってきましたが,結構時間も手間もかかったし,まとめとかがあれば良かったのにな,と思っています.
そこで,今後つくばで創業する人もいるかと思うので,自分たちが使った支援制度などをまとめておきます.
情報の不正確さや古くなってしまった時には使えないかもしれないので,その点はご容赦ください.
(※ 株式会社での設立を前提とした話をしています)
創業プロセスに係るもの
登記にも使える場所(つくばスタートアップパーク)
つくば市で創業するなら一番大事な要素かもしれません.
スタートアップパーク(通称:スタパ)をぜひ使いましょう.
スタパのいいとこはいっぱいあります.パッと思いつくところから列挙してくと,
法人の登記場所として使える
(BONSAI STUDIO も本店場所として使っています)24時間コワーキングスペースとして使える
(しかも安い.月額9,000円 ※後述)つくば研究支援センター(TCI)の人に色々相談できる
税理士・労務士等の専門家への無料相談会が定期開催されている
などが挙げられます.
スタパで都度色々と相談することができるので,このnoteを読まなくても済む部分もたくさんあるかと思います.それくらい色々助かるポイントが多い施設です.
そして何よりめっちゃ安い,というのが良いです.
一般に24時間利用可能なコワーキングスペースを探すと,数万円〜とそれなりの金額がかかると思いますが,スタパはベース料金で見ても安いです(固定指定席利用で,月額18,000円).
さらにそこから減免(半額)にする制度が提供されています.
https://tsukuba-stapa.jp/wp/201910/wp-content/themes/tsukuba-stapa/img/pdf/genmensyomei.pdf
筑波大学生であれば,それだけで半額になるので,是非利用しましょう.
作業場所として創業前から格安に使えますし,創業後も格安のオフィス料金で事務所として使えます.
(ただ,複数人で常時利用するような形には少し向かないかもしれません.)
特定創業支援等事業(国)
国が行っている特定創業支援等事業は是非使いましょう.
まず,創業に係る費用を半額に抑えることができます.
(ざっくり,創業に必要な25万円が12.5万円になります)
ただし,注意が必要な点があります.それは1ヶ月講習を受ける必要があるという点です.
ただ,1ヶ月の講習といっても,4回(各1時間)の講習を受けるだけで済みます.しかも,講習といっても,2回はTCIの人とお話をし,2回は税理士・労務士の人とお話をするだけで済みます.
スタパにいれば,スタパ内で全て済ませることができるので,気を張る必要は全くありません.オンラインでもできるので,その点も心配無用です.
すぐに創業しなければならない,という状況でなければこれは是非利用しておきましょう.(実はここで取得した証明書が,創業後の資金調達にも絡んでくる部分があります)
講習と通常の創業手続きを含め,全体で会社設立まで2ヶ月を見ておけば良いです.
また注意点ですが,この証明書の申請時に資本金等を記入しますが,そうした内容は後から変更できないので,必ず情報を確定させた上で申請しましょう.
(我々は資本金を仮の金額で書いて証明書を取得してしまい,証明書の再発行を行うこととなりました.これで2週間近く余計に時間がかかりました)
新規創業促進補助金(つくば市)
↑の特定創業支援等事業を利用した後に利用する補助金です.
この補助金を使うことで,12.5万円に半減した創業費用が0円になります.
特定創業支援等事業を利用していれば,この補助金申請はもう苦労しないでしょう.特定創業支援等事業と同じように,つくば市役所にある産業振興課の方とやりとりしながら進めれば良いです.
会社設立freeeの利用
会社設立のプロセスはどうなっているか,何が必要かなど全くわからない状況であれば,会社設立freeeを使ってしまうのが楽でしょう.
自分たちも使いました.入力画面を色々見るだけで,何が必要なのかも分かりますし非常に便利です.
定款作成にも使えますし,各種提出資料の作成も行えます.
その他(本の紹介など)
創業にあたって本はいくつか読みましたが,結局割と読んだなと思ったのはこの2冊でした.
(1冊目は広く一般的な株式会社創業について,2冊目はスタートアップ目線で見る株式会社創業について,という感じです)
本noteでは,便利な支援制度などを中心に書いていますので,そもそもの基本的な創業プロセスや創業時にケアするべきポイントなどは,こうした本等を読んで要点を押さえておきましょう.
創業後
さて,上記の支援制度などを使って無事に創業が済んだとします.
でも,まだやることは色々ありますし,創業時だからこそ使える制度等があります.
我々もまだ創業間もないので,手探りで進行中な部分は多々ありますが,共有できるものは思いつく限りで記載しておきます.
日本政策金融公庫
融資を受けるならまずは公庫,とよく聞きます.
本当によく聞くので,実際そうなのでしょう(我々も申込中).
まずそもそも融資を受けるべきかどうか,などについては各自勉強するしかないと思います.経営経験が既にあれば別ですが,そうでなければ資金繰りなどについても勉強するところからスタートです.
実際に融資申込をするとなった際に役立ったのは下記の本です.
過去に公庫で働いていた方が著者の本なので,実務目線で必要なことが書かれており,申込資料を準備するときに項目ごとのチェックに利用していました.
また,公庫に申込をする前に公庫の人と話しておくのもいいでしょう.
どんな感じの人たちがいて,どういう特徴があったり,要望があるのかを実際に聞くことができます.
我々も,TCIが主催する一日公庫を利用して,1時間ほど公庫の人とお話ししました.
この時に公庫の人に言われた注意点としては,
創業後すぐに申し込むべき
創業後しばらく経ってしまうと,既に事業が開始されてるものとみなされるので,その時点での売上実績などをベースに判断され始める
創業後すぐ=事業開始前であれば,見込み(もちろんエビデンスは要求されるが)ベースで融資申込が可能
金利を下げるために使えるものは使おう
まず,年齢で若者枠になる
特定創業支援等事業を受けている場合,その証明書の期限内に申し込むことで利率を下げる
といったところですかね.他にも色々ありますが,ケースバイケースだと思うので,公庫の人と話しながら計画を組みましょう.
茨城県の制度融資(創業支援融資)
公庫と併せてこちらも申し込む場合も最近は多いようです.
窓口は商工会,のように見えますが,実質的には金融機関らしいので,茨城県の地方銀行を中心に相談に行くのがいいようです.
ただ,順番的には公庫の後,というのが一般的らしいですね.
小規模事業者持続化補助金
創業後,応募可能な補助金は色々あると思いますが,その1つの小規模事業者持続化補助金について触れます.
これは,展示会出展費用に充てられる数少ない補助金なので,是非使いたいところです.
ポイントなのは,上記の特定創業支援等事業で証明書を取得していると,創業枠として上限金額が50万円→200万円にアップする点です.
特定創業支援等事業単体だと12.5万円程度の補助だと思ってしまいますが,色々と組み合わせていくと,それ以上の価値があるものになっていくわけです.
この補助金の申し込みにおいて注意すべき点としては,
つくば市は商工会管轄なので,商工会のサイトを見ること
SEO的に,商工会議所のサイトが上に来てしまうので,ついついそっちを見てしまいますが,申込書データなど全て違うので,注意しなければなりません
電子申請にはgBiz IDが必要.申請は郵送のみ.
申請にはgBiz IDプライムが必要です.こちらは郵送のみ受付となっています.電子申請のgBiz IDエントリーがあるじゃんと思ってはいけません.
申請には法人番号が必須です.つまり,登記完了してないといけません.我々はギリギリ応募すぎてダメでした(電子申請できず,郵送申請へ ※ 減点).注意しましょう.
補助金自体の締切より1週間前に商工会関連の締切が設定されます.つまり,1週間前には終わらせないといけません.
PR TIMESの無料利用(つくば市xPR TIMES)
冒頭に載せたPR TIMESでの会社設立プレスリリースですが,つくば市の支援制度を使って無料で行っています.
この制度では3配信まで無料です.
さらに,無料枠を使い切ったあとも,PR TIMESによるスタートアップチャレンジを使えばしばらくの間無料で使えるわけですから,使わない手はないですね.
(つくば市支援の無料枠の間に条件をクリアしてしまうのがいいでしょう)
最後に
以上が,現時点(2024/04/09)で我々が利用した・利用中の補助制度等になります.
もちろん抜け漏れなどあるでしょうし,情報が不正確な部分もあるかと思います.そうしたものを見つけた際は是非コメント等で教えてください.追記等の対応をできればと思います.
総じて,つくば市での創業は補助が手厚いな,という印象でした.
もちろん東京都内の創業補助制度も色々あると思いますし,補助金額が大きいものもあるとは思いますが,その分競合も多いと思います.
研究機関などが多く,その影響で色々な支援の厚いつくば市を利用するのも良い手なんじゃないかな,と個人的には思っています.
創業の際には是非つくば市を検討してみてはいかがでしょうか.
ここまで読んでいただき,ありがとうございました.
次は会社自体について触れる記事を書ければいいな,と思います(というかそれを書くべきですね…).
文責:山本