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笛吹けど鳴らず
〔解説〕
基本的には「笛吹けど(も)踊らず」と同義だが、「笛吹けど鳴らず」はさらに状況がひどく、踊らないどころか笛そのものが鳴らないという無様な状況のこと。
ちなみに、「笛吹けど踊らず」の意味は、何か事を起こそうとして準備を整えたものの、相手がそれに応じずうまくいかないこと。
現代での例として、例えば何か企画を立ち上げ、インターネットで展開しようとした場合。
「笛吹けど踊らず」は、SNSを使って呼びかけたが、反応がイマイチで結局頓挫したというようなこと。
一方、「笛吹けど鳴らず」は、そもそもSNSの使いかたがわからず、展開さえできないというようなこと。ひどい場合にはパソコンも満足に使えないなどいうこともある。
したがって、正確に言うなら「笛吹けど鳴らせず」とか「笛吹きたくても吹けず」となる。
〔さらに解説〕
世間では実際に計画倒れの事業や企画が多いのか、類語が多数存在する。
「笛吹けど鳴らず」よりもさらに悪い状況を表すものに「笛がない」や「笛もない」がある。前述の例に当てはめれば、インターネットに接続できていないとか、パソコンも持っていないなど。
また、「笛があっても吹く者居ず」もあるが、これはパソコンやインターネットは設備されているが、それを使える人がいないこと。
もっとひどい状況を表す類語として「笛もなければ吹く者も居ず」があり、さらには「笛もなければ吹く者も聴く者も居ず」がある。ここまでになると、もはやことわざとして成立するかどうかも疑問だ。
それらの上をいくひどいものでは「笛はどこだ」や「笛はどうした」、「笛が壊れた」など、信じがたいもある。
もはや論外といっていいものでは「笛ってなんだ」などという、正気の沙汰とは思えないものもある。