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犬も歩けば望に当たる
〔解説〕
お気づきのように、「犬も歩けば棒に当たる」が変化したものである。
意味は「積極的に外へ出て行動すれば、思わぬ幸運に出あうことがある」ということを言ったもので、凡人であろうとなんであろうと、進んで行動すれば得することにめぐりあうものだ。だから家にじっとしていてはいけない、ということ。
本来の「犬も歩けば棒に当たる」には二つの意味があり、しかも、その二つは意味が正反対であるという妙な性格を持つ。なお、ここで言う「棒」とは、犬も出歩くと(あるいは出歩くから)棒で打たれるのだ、という例えから出たものだ。
「犬も歩けば棒に当たる」の意味の一つは、「でしゃばって余計なことをすると禍(わざわい)に遭う」というもので、あまり積極的に動き回るとろくなことがないから、おとなしくしているほうがいいという教訓。
もう一つは意味が逆で、「いろいろ行動すると予期せぬ幸運に出あうことがある」ということを言ったもの。
本来の意味は前者だが、今日では後者の「幸運に出あう」という意味で使われることが多い。(※「犬も歩けば棒に当たる」の解説はパロディーではなく事実)
〔さらに解説〕
前述のようなことから、日本格言審査委員会が「棒」よりも「望」のほうが好ましいと判断し、こじつけ気味ではあるが変更された。
「望」に決定する審議過程では、「〝望み〟のほうがいいのではないか」「〝希望〟のほうが語意が明快だ」「〝望〟などは語呂合わせではないか」など、白熱した議論が展開された。
また、一部の委員から「四年ごとに変えたらどうか」「なんでもいいや」などの意見が出されたほか、「もっと報酬を上げてくれ」「おまえ不倫してるだろ」「おまえこそ」などという仰天ものの意見が噴出し、一時騒然となる場面もあった。
採決の段階では睡眠不足の委員長が貧血を起こし、審査中に目をあけたまま睡眠をとっていた副委員長が議事を進めた。