「お父さんを引き取る!」妹の覚悟と私の葛藤、そして幸せ介護ライフへ Pt 1
今年6月中旬、私の母が76歳で旅立ちました。母は、私にとってただの親以上の存在で、心から信頼できる理解者であり、支えそのものでした。聡明で強く、楽天的でおおらかな母。だからこそ、病に蝕まれ、日に日に弱っていく姿を見るのは本当に辛く、どうしてもっと寄り添えなかったのかと悔やむ日々です。それでも、「精一杯やった」と少しでも思いたい気持ちもあります。
母がいなくなり、家族にぽっかりと空いた穴を埋めるように、妹がある日「お父さんを引き取って一緒に暮らしたい」と話してきました。そのために家を購入するつもりだと言うのです。正直、その決断の大きさに驚きました。父は3年前に転倒で腰を骨折してから、リハビリもままならず、コロナで入院して以来、施設で生活しています。今では車いすの父を家で支えることがどれだけ大変なことか、想像もつかないほどです。
それでも妹の決意は強く、私もその思いに心を打たれました。正直なところ、「本当に大丈夫だろうか?」と不安が尽きません。新しい生活が思い描いたものと違っていたらどうしようという葛藤もあります。それでも、家族で支え合い、兄弟や行政の力を借り、工夫しながらやってみたいという気持ちが芽生えてきたのです。母が私たちに教えてくれた「強さ」と「温かさ」を胸に、今度は私と妹が父と一緒に、少しでも幸せな介護のかたちを紡ぎたい。
これからどんな日々が待っているのか、想像すると不安と期待が入り混じります。でも、母が私たちを見守ってくれていることを信じて、できる限りのことをしていきたいと思っています。この家族の新しい挑戦を、少しずつでもここに記録していこうと思います。