【2】黄土館の殺人(阿津川辰海)を読んでみた
どうも、ぼにかつです。
今回は阿津川辰海さんの黄土館の殺人を読んだので、メモというか感想がてらnoteに書き綴っていきます。
この作品自体は先月から読んでいて、もう少し早く読み終わる予定でした。
しかし色々と忙しかったり体調不良を崩してしまったりと、諸事情によりかなり読み終わるのに時間がかかってしまいました。
季節の変わり目です。みなさんも体調にはお気をつけて。
あらすじ
ある男が土塔家の当主である雷蔵を殺そうと館に向かうが、道中土砂崩れが起き館に辿り着けなくなる。
どうしたものかと途方に暮れていると、崩れた土砂の向こうから女性の声が聞こえ、さらには交換殺人の提案まで持ちかけてきた。
時を同じくして、大学生の葛城、田所、三谷の3人もとある目的で同じ館に向かうも、同じく土砂に阻まれ葛城のみが館に向かえなくなる。
陸の孤島と化した土塔家の館で起きる連続殺人。葛城たちは生きて館を出られるのか。
久しぶりの長編でした。
総ページ数約600。
なんとなくですが300〜400ページ程度のミステリー本を読むことが多く、読み終えるのに少し体力が必要だったように思います。
僕は割と飽き性なので600ページを攻略できるかどうか不安でしたが、前作と前々作を読んでいたこともあり、シリーズものとして読みたくなりました。
結果的に長いなと感じた面もありますが、読み終えたあとには満足感と達成感がありました。
長くても少しずつ読んでいけば必ず読破できますので、ページ数が気になる方もチャレンジしてみてください。
田所やるやん。三谷もすげえよ。
田所、主人公やん。助手ちゃうやん。
本作では探偵役の葛城が不在のため代わりに田所が頑張らなきゃ!って意気込んでいた部分や、そもそもの田所の登場シーンが多いこともあり、主人公が葛城ではなく田所のような印象を受けました。
完璧ではないにしろトリックを見破ったり真相に近づいたりといったシーンもありましたので「田所お前すげえよ…」と内心思いながら読み進めました。
そして三谷の立ち位置や振る舞いも良きでした。ズバッと言うところもあれば、田所の推理を受け止めて壁打ち相手になれるような一面もあり普通に優秀です。
あれ、葛城なしでもいけんじゃね…?と思った瞬間もありましたがそううまくは行きませんね。結局葛城が最後に持っていっちゃいます。
先入観を捨てないと見抜けないトリック
いやーそういうトリックでしたかーと素直に騙されました。
分かってしまえば何のことはないのですが、うまく誘導された感があります。
全く同じでないにしても、似たようなトリックで犯行に及んだミステリー作品を読んだことがあります。その視点を覚えていて読んだなら、少しは先読みできたかもしれません。
でもいいんです。私はハラハラしたり騙されたいがためにミステリーを読んでいるのです。
さいごに
ということで黄土館の殺人の感想を書き連ねました。
最初買うときに「おうどかん」って本屋で調べてヒットしなかったことを思い出しました。
お買い求めの際は「こうどかん」って調べてくださいね。
それでは次のクローズドサークルを探して読み漁ります。さよなら。