オトナなるということは、ガマンヅヨクナルこと? オトナになるということは、やりたくないこともシナイトイケナイこと? オトナになるということは、アイソワライが得意になること? オトナになるということは、本当の気持ちをオシコロスこと? オトナになるということは、夢を見ず、理想を追いかけず、ゲンジツばかりをミツメルコト? これがオトナになるということがそーゆーことなら、 心の中のわたしは、やりたくないって地団駄踏んでる。 行きたくないって泣きながら叫んでる。 本当の
出発当日 緊張、はしていない。 不安、でもない。 ほんの少しだけ高揚している、かもしれない。 でも何も感じていないと言う方が正しい気がする。 でも、そうでもなくて。 もし、形容し難いこの気持ちに名前をつけるとしたら、“凪いでいる"だろうか。 心が何も余計なものが入っていなくて、それでいてすっとしていて、澄んでいる。 例えるなら世界で一番美しい海の水面が一切揺れることなく、確かにそこに存在しているはずなのに、大きすぎる静寂に包まれたために何も存在していないような
いつもやる気に満ち溢れていて、頑張る人ってキラキラしてて本当にきれいだと思う。 わたしにはそんな心ないから、とても羨ましく感じる。正しくは、ない、じゃくてなくなった、んだけど。 小さい頃は、当たり前だけど、なんの心配もしなくて良かったから、好奇心旺盛でいろんなことが気になっていろんなことをしたくて、見たくて、行きたくて仕方なかった。 やりたいことをするには、なるべき姿があるのを知っていたから、その姿になるために頑張ろうと思った。 でも、わたしの心は常にはちきれそうなほ
充電するの忘れた。 ふと見た残りのバッテリーの%を見てからだともう遅かった。 今日1日はもたないな。 そう思ってから窓の外の景色を見ていた。 途切れることなく並ぶたくさんの住宅街。 島と島を結ぶ長い橋。 そして、広くてきれいな海。 どれも私の家の周りでは見られない景色だ。 大きく広がる海を見てると心が浄化されるような気がした。 通学で使っている電車だからだいたいの景色は覚えている。 なのに、見慣れているはずの景色をじっくり見るとこうも違うものなのか。 太
ひんやりとした部屋の窓際に座っていた。 たくさんの本があって、それからほこりっぽい匂いがする。 数少ない私が落ち着ける場所だ。 右側の窓が開いていて、そこから蝉の大きな声が聞こえる。 7月下旬。 夏も本番だ。 もう夏休みに入ったのかと思いながら私はレポートを仕上げるために一人学校へ来ている。 時々窓から入ってくる風はエアコンで冷えた体をそっと包み込んでくれるかのような暖かさを感じさせる。 夏の暑さはとても好きにはなれないが、ふとした瞬間に感じられる夏の雰囲気は