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会話では話すこと2割、聞くこと8割を意識する

 会話が苦手と感じる人の多くは、「何を話せばいいんだろう」と悩んでしまうことが多いです。

 しかし、意外にも会話で大切なのは「話すこと」よりも「聞くこと」。実は、会話の8割を聞くことに費やし、残りの2割を話すことに専念するだけで、相手との関係性がぐっと深まるものです。

相手の話をしっかり聞いてあげる

 会話の8割を聞くことに専念する意義は、単に「相手の話を聞いているフリをする」ということではありません。本当に「相手の気持ちに寄り添って聞く」という姿勢を持つことです。

 たとえば、友人や同僚が悩みを打ち明けてきたとき、すぐに解決策を提示しようとするのではなく、まずは相手の気持ちに共感し、「それは大変だね」「つらいよね」と相手の言葉に寄り添うあいづちを意識しましょう。

 このようにしっかりと聞いてもらえると、話している相手は「自分の気持ちが受け止められている」と感じ、心を開きやすくなります。結果的に、相手がさらに話を深めてくれるため、会話がスムーズに続くだけでなく、相手との信頼関係も深まります。

つまり、聞く姿勢が相手との距離を縮めるカギとなるのです。

 また、「話を聞く」という行為は、ただ受動的に聞いているだけでは成り立ちません。話の途中で適切なあいづちや、共感を示すリアクションを取ることで、相手は「この人は自分の話を本当に聞いてくれているんだ」と安心します。

 相手の話にしっかり耳を傾けることで、会話が心地良い空間に変わり、相手も話しやすくなるのです。


10割聞く意識で結果2割話してしまう

 「話すこと2割、聞くこと8割を意識する」と聞くと、どのタイミングで話せば良いのかと迷ってしまうこともあるかもしれません。しかし、ここでのポイントは、10割聞くつもりで会話に臨むことです。

 なぜなら、その姿勢で会話に向き合うことで、自然と相手の言葉に反応し、自分が話す2割の部分が効果的になるからです。

 たとえば、相手の話を聞きながら、その内容に対して「それはどういう意味?」や「なぜそう感じたの?」といった質問を挟むと、会話の流れが自然に続いていきます。すると、話し手は自分の考えや感情をさらに整理し、自分の思いを伝えやすくなります。

 こうして、2割話す部分が、ただの一方的な発言ではなく、相手の思考を引き出す助けとして機能するのです。

 さらに、この10割聞くつもりで会話に臨む姿勢は、相手に対して「私はあなたの話に興味があります」という無言のメッセージを送ることにもなります。このメッセージが相手に伝わることで、会話がより深く、質の高いものへと変化していきます。

 そして結果的に、自分が話す部分が自然と2割におさまり、相手が話しやすい空間を作り出すことができるのです。


聞くときには話を正面から

 最後に、相手の話を聞く際には、「話を正面から受け止める」姿勢が大切です。これは、ただうなずくだけでなく、相手の表情や声のトーン、感情のニュアンスまでしっかりと受け取るということです。

 たとえば、相手が少し声を落として話すときには、「あ、ここは少しデリケートな話題なんだな」と感じ取り、それに合わせてリアクションを少し控えめにすることで、相手も安心して話が続けられます。

 話を正面から受け止めるためには、「自分の考えを一旦脇に置く」ことがポイントです。相手の話を聞きながら、「自分だったらこうする」といった考えを持ってしまいがちですが、まずは相手が話したいことをそのまま受け取ることが大切です。

 自分の意見を述べるタイミングは後で来ますが、まずは相手の世界に入り込むつもりで、話の内容や気持ちをしっかりと受け止めましょう。

 また、聞く際にはアイコンタクトを意識することも効果的です。目を見て話を聞くことで、相手は自分の話に真剣に向き合ってもらえていると感じ、より心を開きやすくなります。
 視線を合わせることで生まれる「信頼感」は、どんなに言葉を尽くしても得られない大切な要素です。


おわりに

 会話で話すこと2割、聞くこと8割を意識することは、ただ話を聞くだけでなく、相手の気持ちや意図を受け止める「姿勢」が重要です。
 10割聞くつもりで臨むことで、自分の発言は効果的に相手の心に響き、話が自然に広がります。そして、相手の話を正面から受け止め、しっかりと耳を傾けることで、信頼関係が深まるのです。

 会話においては、「聞くこと」が「話すこと」よりも大きな影響力を持っていることを意識し、相手とより豊かな関係を築いていきましょう。

ちょっとしたニュアンスの変化や表情の変化から「聞く」ということを取り入れ会話を楽しんでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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