28 流星や子規にも賢治にも妹
句集「むずかしい平凡」自解その28。
あるとき、そうか、正岡子規にも宮澤賢治にも妹がいたんだなあ、と思いました。
子規の妹、正岡律は子規が病を得てからというもの、献身的に看病し、子規の最期を看取りました。
賢治の妹、宮澤トシは、賢治よりもはやく病を得て、24歳の若さで逝去。賢治のよき理解者であっただけに、賢治にとってはショックが大きかった。賢治の心象スケッチ「永訣の朝」は有名ですね。そして賢治自身も若くして亡くなります。
長生きしたのは正岡律ですが、文学的な仕事の裏にいる「妹」の存在というのも、何かこころひかれるものがあります。
とくに夭逝した子規と賢治。
その偉業は、一瞬の大きな流れ星のように鮮明。
子規も賢治も、また読み返してみようかな。